XBOXメジャーアップデート: (2) もうゲームは要らない? | みらいマニアックス !

XBOXメジャーアップデート: (2) もうゲームは要らない?

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XBOXのアップデートについて、Eurogamerがかなり辛辣な評価を下している。
まずEurogamerは、今回のアップデートは、XBOXをゲーム機からメディアプレイヤーに変えるものだと考えている。

ゲーム機であるXBOXを、ホームエレクトロニクスの究極の形・なんでもできる小さな箱にしてしまいたいということはMSの公然の秘密だが、BingとKinectを両輪とした今回のアップデートは、その最終的な一歩のきざしだ。

「新しいホーム画面を見れば、Xboxがこの変身を完了してしまった、と感じずにはいられない。XBOXは既にゲーム機ではない。全てのストリーミングメディアを束ねる新しい箱なのだ。ゲームだってプレイできるけれど、というわけだ。

「そうでなければ、こういったことをどう説明するというのだろうか?「ゲーム」セクションに行きつくまでに、フレンドリスト、ソーシャルネットワーキング、TVコンテンツと、4つのタブをめくらねばならないという事実を。セットされたディスクを起動するアイコンが画面の片隅に追いやられている一方で、LoveFilmやSKyTVを宣伝する巨大な広告スペースがプレイヤーが目にする最初のものであるという事実を。


次にEurogamerは、ゲーム、特にMSがプッシュする一部の大作以外の作品の購入が難しくなっていることを指摘している。

ダウンロードするゲームを探すにはメニューの更に深い階層に進む必要がある。単にXBLA(Xbox Live Arcade games)を見るためにだけでもさらに深くまで行く必要があるのだ。ショップに5ステップで到達できるのは、かつてはXbox Liveの大きなセールスポイントだったのだが。

「XBLAに行きついても話は終わらない。タイトルのリストは名前順でもなければ、何の法則性もなく並んでいる。例えばJoe Danger: Special Edition(訳注:ソニーからの移籍で最近話題になった作品)とソニックCDは、まだ発売すらされていないにもかかわらず一番先頭に表示されている。買えないだけでなく、予約することすらできないのだ。できるのはトレイラーを見て、プレイしたこともないゲームに評点をつけることだけだ。

「このため、もともとマイナーなゲームは、これまでよりも更に一層ユーザの目にとまりにくくなっている。もちろん、ダッシュボードに散らばる広告ウィンドウに露出されていないようなダウンロード専用タイトルは、間違いなく売上の減少に苦しむだろう。

「インディーズゲームチャンネルは、これまでずっとXbox Liveの掃き溜めにおかれた継っ子で、本腰の入らない扱いに甘んじていたが、これではスマキにされて川に投げ込まれたようなものだ。

「XBLAにおける取引条件や、サービスをこれほど深い階層に埋葬してしまったことついて、中小デベロッパは、これでは大量の広告費を突っ込んだ大作しか日の目を見ないし、意図的に扱いを悪くしたものではないかと、既に失望を声高に語っている


最後にEurogamerは、今回の変更はゲーマーに背を向けたものだ、と結論付けている。

「今回の変更にはいいところもある、だが、今回のアップデートはむしろ無差別なメディアコンテンツの洪水で目を眩ませ、誘惑する手段として設計されたものであって、自分が欲しいものを知っており、素早くそれを手に入れたいゲーマーに向けて、直感的なユーザーインターフェースを作るろうと努めたというものではないだろう。

新しいXBOXは、マーケットプレイスというよりはメディア・ブラウザで、ゲーム機ではなく最先端のTVハブのように感じられるのだ。

「総合的なエンターテイメントのハブに向けた一歩としてはすばらしい。だがコアゲーマー、プラットフォームホルダーの関心がゲーム以外の何かに移ってしまうことを密かに恐れているコアゲーマーにとっては、求めているアップデートとは全然異なるということがはっきりと分かるにのではないだろうか。


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NS:Eurogamer
http://www.eurogamer.net/articles/2011-12-08-metro-politics-what-xboxs-new-dash-means-article