告白します、

私は肘(ヒジ)の黒い女です。


お風呂でちゃんと洗っています、

その後保湿クリームを塗ってもいます、

でも黒いものは黒いんだから仕方ない。


「え?肘が黒いってどういうこと?」

という恵まれた肘の持ち主の方に説明しますとね、

こう、肘のとんがっている部分が

象の肌みたいに変色し硬くなり、

時々皮が剥けたりする

・・・世間にはそういう肘も存在するんですよ!


いいじゃないですか

普段は長袖ばっかり着ているんだから!

別に誰に迷惑もかけていないし!

とすっかり開き直った結婚5年目の夏、

突然夫(英国人)が怪訝そうに尋ねてきました、

「君・・・その肘、どこかにぶつけたの?」


そこまでですか!


いや、それよりも

何故いまさらそんな瑣末事に

貴方は気づいてしまうのだ。


「いいえ、私の肘は元々こうです」

「えっ!・・・それ、何か深刻な病気

兆候だったりするんじゃないですか?」

「君の優しい不安は理解できるがな、

その発言は私に対して失礼だぞ」


こういう肘の黒ずみは

『肘をつくクセ』が原因となって

色素が沈殿して生じるらしいのですが、

私はそんなクセはないんです。


他にとりえはないものの、

わたくし、姿勢だけは無駄にいい女ですから。


しかし病は気からとも申しますし

(ことわざの用法を間違っています)。

一応普段の生活で

自分の肘癖に気をつけてみることにしました。


すると驚いたことに。


私・・・肘をつくクセがあったんです・・・!


食事中ですとか

普通に椅子に座っているときですとかに

そんなことはしないんですけどね。

机に向かってPC画面を眺めているとき。

右手にマウス、そして左手は

・・・ついてる、ついてる!

私、思いっきり肘をついていますよー!


驚きました。


無意識状態って怖いですね!


と、いうわけで、

PCで遊ぶときに左手の肘の位置に

気を配るようになってから3日目


「夫よ、見てくれ、この肘を!」

「素晴らしい!スベスベじゃないですか!」


そのような次第で現在の私は

肘が黒くない女なのでございます!


しかしちょっと待って欲しい。


気をつけたら3日で改善するような

こんな対処の容易な色素沈殿に

私はひっそり三十数年間

悩み続けてきたというのか・・・!


ともあれ、ツルツルの肘は

触っていても楽しいので

その後私は快に

夏の日々を過ごしていたのですが。


ある晩、寝間着に

着替えようとしている私を見て

夫が驚いたように呟きました。


「君・・・そのお尻はどうしたの?」


そうなんです・・・肘の黒ずみが

何故か今度はわが臀部に移動しまして。


それが・・・ちょうどPC机に向かったときに

椅子に触れている部分なんです・・・


「これまで肘で支えていた重みが

全部お尻にかかってきた、ということですね!

君の肘は『第三の足』だったんですね!」

「・・・解説、ありがとうございます」

「でもどうしてこんなことになるんでしょう?

これから君、どうしますか?」


どうするもこうするも、

『椅子に座ったときに肘をつくクセ』は

気をつければどうにか出来ますけど

『椅子に座るときにお尻をつくクセ』って・・・

それは正しい椅子の使用法じゃないですか!


どこの世の中に椅子に座るときに

尻の色素沈殿を気にして

椅子に腰掛けない人間がいるんですか!


とりあえずその晩は応急処置として

お尻に保湿クリームを塗りまくったのですが、

世間でオフィスワークに従事する皆様は

『お尻の黒ずみ対策』を

いったいどのようになさっているのでしょうか?


黒ずむと同時にカサつくお尻を

鏡に映して悲しんでおりましたら

夫が私を慰めようと思ってか

「仕方ないですよ、それは自然現象です。

お猿のお尻を思い出してください、

やっぱり赤ムケしているじゃないですか!」


「私が猿だったらその説明で諦めがつくがな!

あいにく私は霊長目ヒト科に属しているんだよ!」

「大丈夫です、安心してください。

結婚前に伊豆の波勝崎

行ったことがあるじゃないですか」

「ああ、あの野生猿がたくさんいるところね」

「僕はあの時思いましたよ、

世の中にはたくさんお猿がいるけれど、

僕のお猿が一番美しいお猿だなって・・・」

「お前のお世辞は

時々私の神経を逆撫でするんだよ!」


というわけで、私はこのお尻を

いったいどうしたらいいんでしょう。


肘の黒い女とケツの黒い女、

どっちのほうがマシなのかしら・・・


とりあえず椅子に座るときに

クッションを敷くことにしたんですが

(木製の硬い椅子を愛用中なんです)

これは今度は腰に負担になるような

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