成績通知と「朝日誤報」問題 | 半熟煙草のブログ~在日朝鮮人弁護士のヨロモロ思考~

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第68期司法修習終了、2015年12月17日に弁護士登録した在日朝鮮人のブログ。
かつては反差別、反ネトウヨの記事を多く書いておりましたが、めっきり書く機会が減り、たまに近況報告を書くだけ。ただ気持ちだけは書く気満々。

数日前、司法試験の合格通知が届きました。

合格通知には合格通知と成績が書かれているのですが、成績は、一応の目標であった500番以内に入っていました。今年の合格者は1810人なので、合格者の中でもなかなか上の方に食い込めたことになります。また、結果論ではありますが、「ふたを開けてみたら結構余裕で受かってた」ということになりますね(笑)。いやーよかったよかった。
この順位が今後の就活や仕事にどう影響していくのかはうわさや伝聞でしか聞いていないのではっきりとしたことは言えませんが、まあ不利に働くことはなさそうな数字と言えるでしょう。

ところで、最近朝日新聞の誤報問題が取りざたされています(と言っても今は若干下火でしょうか)が、はっきり言いますと、「官民挙げて狂ったキャンペーンを行っている」というほかありません。

なぜならば、問題視されているいわゆる「吉田証言」なるものは、90年代にすでに虚偽であると本人が言っており、これは広く知られた事実であり、誤報として取り消したのは「今さら」でしかないからです。慰安婦問題について真摯に研究している人、いや、ほんのちょっと真面目に調べた人なら、「何をいまさら」ってくらいみんな知っている事柄です。
かくいうこのブログでも、ほんの少し触れています。
http://ameblo.jp/sayokudesugananika/entry-11466653242.html
1年半前の記事で、「吉見義明」と「吉田清治」を間違えている恥ずかしいネトウヨを紹介しています。この記事では、吉田本人が、自己の書籍が虚偽であると証言したことを前提としつつ、「吉見義明が自己の書籍を虚偽であると言った」と勘違いしている馬鹿ネトウヨを複数人紹介しています。吉見と吉田と間違えている彼らが、いかに慰安婦問題について適当にしか調べていないかがわかるというものです。

90年代というのは「慰安婦」問題が国際的な問題と認知されて間もない段階です。ていうか20年近く前の話です。その段階で虚偽だとわかっているにもかかわらず、いま国際社会で、「慰安婦の強制なんてなかった」なんていってますか??
否です。この点は、見識ある多くの人がネット上で述べているところです。

もちろん誤報は断固批判されるべきであり、朝日新聞も戦前に「皇国プロパガンダ」をあおった戦犯としての過去もあるのですから、内部的反省は不可欠です。ですが今回の誤報を取り上げて廃刊だの購読をやめるだのいうのなら、誤報どころか日々意図的な「ねつ造」記事を飛ばしている産経新聞は今すぐ廃刊にすべきでしょう。

問題は、政府関係者や一部の人は、今回の騒動の、前記のような本質(慰安婦の強制性とか不法性とかに影響しない「今さら」な事柄であるということ)を、「知ってあえてやっている」ということ。もはや問題となっていない事柄を取り上げて、世論を力押しで誘導しようとしている。これをプロパガンダと呼ばずして何と呼ぶのかっちゅう話です。
このような「わかってやっている連中」は、一体何がしたいのでしょうか。こんなことしても、動くのは国内の世論だけであり、国際認識から孤立したゆがんだ認識が広まるだけです。無知を利用したこのような動きには、呆れすら感じます。

そして、「わかってやっている連中」に乗せられて、無知を飛ばすネトウヨには、相変わらずの哀れさを、そして心に深い傷を負った慰安婦の方に、「売春ババア」などと信じがたい暴言を飛ばすクソネトウヨには、とめどない軽蔑の感情を感じる、今日この頃です。