グレン・カーチスの飛行艇 | 天氣後報

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東京の隅っこにある小さなカフェ周辺の人・事・モノ

今年も残すところあと半月。

来年のきらら舎年テーマは「スタンプ」。

……と、いうことでスタンプカテゴリー「DUO」の整備を開始しました。


新商品やスタンプとしての活字、銅版。

切手風シールやシーリングなど、「スタンプ」をいろいろ極めてみたいと思います。


それで、今まで作ったゴム印のシリーズも継続してみようと思い、まずは飛行機モノの新作を作りました。



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先の2作は第一次世界大戦の時の複葉戦闘機だったのですが、今回、もう少し時代を遡ってみることにしました。

ちょうどエンジェルフェスタで由里葉さんからライト兄弟の複葉機の切手を購入したので、複葉機にしようかなと思ったのですが、わざと世界初の飛行艇にしてみました。


空を飛ぶ夢をこの年になってまで見るほど、「飛ぶ」ものには憧れます。

飛行機の歴史の中ではリリ・エンタール兄弟のエピソードが好きです。

兄オットーと弟グスタフの兄弟は鳥の翼の構造や飛び方の研究をしてグライダーを自作し、動力のない装置で初めて空を飛んだ人間です。ドイツでは「飛行機の父」と呼ばれています。

兄弟の作った二枚翼式のグライダーは見た目も美しいものです(見た目的に一般的ではないので、今回のゴム印デザインには採用しませんでした)。

兄のオットーが1896年に実験中に墜落死してしまって兄弟の歴史は終わります。


その後、動力で空を飛んだのがアメリカのライト兄弟。

このライト兄弟とライバルだったのがグレン・カーチスです。

彼を好きなところはトマトの缶詰の空き缶をキャブレターにした自作のエンジンを作ったことと、そうして自作したいわば非公認のエンジンを搭載したバイクを自身の自転車屋で販売したところ。

さらにすごいのが、こうして自作し、改良を続けたエンジンを搭載したバイクで最速の世界記録を樹立し、更新したことです。

後にライト兄弟から訴訟を起こされたり、敗訴して倒産したりしながらも、飛行機業界に進出し、1090年にはフランス飛行機クラブ主催で開催された世界初の航空競技大会『Grande Semaine d'Aviation』に出場して優勝を果たしました。

ライダー、パイロットとしての才能もあった人物です。


世界初とされている、このグレン・カーチスの飛行艇。

グレン・カーチスの飛行艇はこの機の製造から7年後に、カーチス NC-4 飛行艇によって世界初の大西洋横断もやってのけています。

夕焼け、あるいは朝焼けの空を背景にシルエットで飛んでいたらかっこいいだろうなと思い、初期の形をスタンプにしました。