女将の澤です。
先日、久しぶりに神山清子さんを訪ねました。
きっと今頃台湾に滞在されていることと思います。
確か16日から10日間ほど昨年行かれた美術館に招かれ、訪問されると伺っていました。
今年で76歳になるという神山清子さん。
実は今年に入ってスーダンに行ってきたとおっしゃるんです。
どうしてスーダンに?
今までにインド、パキスタン、タイ、ベトナム、ブータン、中国、ヨルダン、エジプト、エチオピアとそれはそれ多くの国に行っておられます。
20代の時から世界を飛び回り、今日まで数え切れないぐらいの国をめぐったと。
信楽が誇る女流作家神山清子さんは、一体どんな方なんでしょう?
”スーダンはね、とっても厳しい国で、貧しい国なんです。砂漠が多くいつも風が吹いて、砂けむりで先が見えないの。真っ黒けの土で、竜巻もしょっちゅう起こり、人々はそれはそれは日本では考えられないひどい生活をしているの。”
”でも神山さんはどうして?何を求めていかれたんですか?”
”私は、やきものをやっているでしょ。
その国その国の人々と出会い、どんな暮らしをしてるんだろうと興味深く思うことはあるんだけど、もう一つ私の旅には目的があるの。それはね。
ラスター!ラスター! 七色に光る窯変! ラスター!
それがあったのよ!スーダンにも! 綺麗だったよー!本当に綺麗だったよー!”
”実は、ラスターにはスペインで初めて出会ったの。 感動したよー!
スペインでは、釉薬をつけて一度焼いて、オリーブの木でいぶしてある。
そのとき、ドキッとして、信楽焼でもできるんじゃーないかと思ったの。
それで、帰ってきて、焼いてみた。でも見事に5回とも失敗!
でも諦めきれず6,7,8回と焼いてやっとでたぁー!その時は部分的だったので、
全部に出そうと思いひたすら焼いてみたの。そのうちとうとう蒔代も尽きてしまった!”
それから、ラスターに魅せられ私の旅が始まったのよ。
お話を聞いていたら、私もラスターの世界にお供したいと心より思いました。
神山清子ラスターを求めて世界をめぐる!まだまだ盛りだくさんのたび物語があります。
また、すてきなお話を仕入れてきます。
神山清子さんの帰国を心待ちにしています。元気にお帰り下さい。