近況報告<2> | そうたろうを救う会

近況報告<2>

星そうたろうの近況<2>星

クローバー 4月23日(水) クローバー *******************************

 今夜もまたまた熱続きでした。なんと、一時は39.7度。明け方からは鎮痛剤も効かず、ずっと震えてもう、ママのこともわからない時もあります。マイアミにきて、初めて、朝、ナースに「加藤先生へ電話して」と頼みました。どうみても、どんなにひいき目に見てもおかしいのです。

 

 体中、まだらに真っ赤になり、大きく震え、たまにビクンビクン、ガクンとなります。熱もずっと38度後半から39度。先生からもすぐに行くと返事があり、来てくださいました。昨夜から使った薬と様子などを話します。とりあえず、何らかのウイルス感染を予測して免疫を抑制する状態を止め、γグロブリン を投与。自己免疫力を高めること。新たな鎮痛剤、抗ヒスタミン剤 の使い方をして鎮静を図ってみること。これでもだめならばやはりICU へ移ることも考えましょうと。それでもやはり、薬はものの一時間も効かず・・・



 しかし、先生は「免疫抑制剤 が血中から排除されるには48時間か、それ以上かかります。もし、ウイルス感染を起こしているとすればもう、2,3日はそうたろうとお母さんに闘ってもらわないと。薬はどうしても時間の間隔をおかないと使えないですし、根本的に治るにはしばらく耐えて待つしかないこともあります。」と。先生の仰ることはもっともですし、よくわかります。

 

 しばらくしてICUの先生も来てくださいました。なかなか部屋が難しいようです。しかし、そうたろうも全くと言ってもいいほど薬が効かなくて。新しく使いだした薬もだめです。どのナースも「そうたろうにできる限りのことをしてあげたいけど、何かできることはないか?」と聞いてくださいます。本当に優しい人達ばかりです。それならば、夜中静かにしてーってかんじですが・・・なぜって?? 「血圧計のバッテリーがない」とか、「新しい薬の説明をする」とかって起こすんですもの!! この一週間、30分寝られればいいトコです!!

 

 結局、ICU の部屋が何とかなったようで、移動することになりました。先生方も本当に何度も診に来てくださり、そうたろうに声をかけてくださいます。女学生さんも来て下さいました。ほんとうにママは助かります。彼女のおかげでICUにいく準備もできます。これでやっと、持続でお薬を使ってあげれます。


 病棟のナースいわく、ここからPICU へ移った子は、みんな元気になってまたここへ戻ってきてるから大丈夫だそうです。ICU へ移るときもずっと震えていました。熱はまたまた上がってます。ICUでは温度調整のできるマットを体の下に引いていただき、熱を下げ、解熱剤も交互に定期的に使い、解熱と鎮静を図ることになりました。

 

 モルヒネ もまた量を増やして使いましたが、やはりものの10分。あらたにかすかな眠りを誘う薬、Ativanを投与してみました。すると・・・・・顔がパーと変わり・・・・「ぎゃー!誰?何?ママ!ママ!」と叫びだしました。今まで、全く言葉が出ていなかったのに・・・ママが「ここだよ。手を握ってるのママだよ。」と言っても、「違う、違う、ママは?ママは?」と恐怖に駆られたように探してます。かと思うと、「ぎゃはははは・・・」と笑い出したり、泣き出したり、起き上がろうとしたり・・・大忙しです。

 

 ちょうど加藤先生もいらしてて・・・どうやら薬の影響でハイテンションになってしまったようです。そして、なんと、先生の問いかけに「Yes!」とか英語で答えてます!先生もびっくり!!次第に、ママのことはわかってくれたようですが、「ママは髪の毛を切ってハゲになった」とか、「チョコを食べると溶けてしまう」とか・・・「ここはどこかわかる?」と聞くと、「エレベーターの真ん中に乗って・・・」何か幻覚が見えるようで、宙に浮いた両手で、何か始めたり、足を空中に浮かせてばたばた・・・本当に大忙しです。


そうたろう3

震えながら無意識に引っかいてしまうので
オムツを手袋代わりにしています。



 ちょうどオムツで抑制している手のグローブが部屋に貼ってあるロッキーのポスターと一緒!! ガチガチ、ビクビク震えるよりはいいですが・・・天と地ほどの差にママはもうびっくりデス!! 本当にそうたろうがこの世に生を受けて、8年。いろいろなことがありましたが、いつまでこのびっくりは続くのでしょうか????

 

 加藤先生は「あのまま震えているよりは良かったと思います。あのまま震えが止まらなくて意識を失ってしまっては・・・と思っていましたが。一種の薬物中毒 の時にこのような症状がでることはあります。まだ、それかどうかはわかりませんが。今日も色々な薬を使ったので。でも、たいていこのようになったお子さんは、みなさん回復してます。」


 「多臓器の移植後のお子さんは、たいてい皆さん、なんだかんだと一波乱、二波乱あります。そうたろう君もここが一波乱。平均皆さん、一波乱ですから・・・。移植に関しては本来の目的である腸が動くようになると言うことに関しては、そうたろう君は今のとこ、拒絶もありませんし、とてもうまくいってますから。」と。腸をはじめ移植を受けた臓器は全て正常に働いてくれてます。注入 も35ml/24h頑張れてます。本当にありがとうございます。




クローバー 4月22日(火) クローバー *******************************

 

 結局、明け方前には・・また苦しんで苦しんで熱が・・・。体の赤みもひどくなってきているように思います。震えもひどくなり、反応がかなり鈍いときも出てきました。本当にどうしてあげたらよいのか・・先生方も色々と考えて、鎮痛剤を変えたり、、、感染の先生、神経の先生、血液の先生などひっきりなしに色々な先生方が診に来てくださいます。でも、何もわかりません。

 

 そうたろうの苦しみは、強くなる一方。先生方もしょっちゅうのぞいて下さいますが、何も改善しなくて。WBC はかなり下がって400、好中球 はもうでなくて・・。薬の量も増えました。

 

 白血球をあげる薬 neupogenをつなぎます。dapsoneとvalsyt という移植後に使っている抗ウイルス薬の相乗効果としての副作用も考えられるのでこの薬は止めになりました。何が悪いのか、全くわからないので少しずつ手探りでいくしかないようです。




 夕刻、もしかして震えが改善するかも・・・と少量のモルヒネ を投与。ほとんど何も変わりません。ほんの10分ほど静かにはなりましたが、震えは変わりません。昨日、抗ヒスタミン剤 BenadrylとTylenolを一緒に投与したところ結構効いたので、寝る前にちょうど熱も上がっていたのでもう一度。小一時間静かになりました。


・・熱は何とか5時間位はおさまりました。



クローバー 4月21日(月) クローバー *******************************


 今夜?もほとんど眠ることができません。2,3時間おきに鎮痛剤が切れてくると、震えと共に熱が上がってきます。今夜?は39度を超え、といっても、以前、40度くらいは平気で上がっていたそうたろうですが、その時の様子より、熱の割りに苦しそうです。



 頭を抱えてもだえて、熱が出る時に少し赤い発疹?まだら模様?がところどころに出るようになりました。どんどんひどくなりますし、ヒィヒィ言ってるので・・・本当にかわいそうで、かわいそうで・・・


加藤先生


 朝の回診時も、そうたろうは苦しんでいました。加藤先生が、意を決したかのように「原因がわからないので、今のところ一番疑わしいPICライン を抜いて抹消 にしましょう」と。なんと、その場で処置が始まりました。抹消 がなかなか入らないのと、確実に薬をいれたいので、とりあえず命綱、左のひじを使うことに。




 ありがたいことにそうたろうのOちゃん はとてもおりこうで元気で注入を頑張れてます。だから必要水分の半分は注入 で頑張れます。左のひじもかなり硬くなってしまっているので、長めの針が進みません。ガイドワイヤー を使って針を進め、抹消 を留置しました。これで、PICライン が抜けます。なんとかお熱がでませんように。




 しかし・・そうはいきません。午後にはまた発熱。ライン感染 ではよくあること、今夜過ごせますようにと。でも、それにしても、震えがどんどんと激しくなります。細かな震えにプラスしてガクンガクンと落ちるような激しい震えも。ベットが大きく揺れて、とても小さなそうたろうが動いたとは思えないような大きな音がします。そうたろうに触れると、電流が走ったかのようにビクンと大きく飛び跳ねます。




 夕方・・・加藤先生からWBC が2000、好中球 が300まで下がってると・・・いつも、WBCは人一倍高いそうたろうでしたが、移植してからは普通?になってたようですが、下がりすぎることはほとんど無いと思っていたのに・・・びっくりです。




 感染しやすい状態にあるため、そして、今、感染してしまうと重篤な状態に陥ってしまう恐れがあるため、外部からの方の面会を避けるようにと言われました。白血球を上げる薬をはじめ、感染予防のために抗生剤を5剤!!はじめることになりました。




 一晩中、何かかんか薬がつながるようです。そして、管理のために、夜中に重篤な状態に陥ると対処ができないので、ICU に移るかも・・・との話がありました。しかし、ICUの完全な個室が空いていなくて、病棟で過ごすことになりました。何とか、熱が上がらないように・・・願うのみです。抗菌剤投与のための事前薬を投与!これがけっこう熱にも効くのでは!期待を込めて。




クローバー 4月20日(日) クローバー *******************************


 今日は、早めによく効く薬を使うことができて、午後やっと少し、昼寝することができました。そして、なんとその間に隣のお部屋へアメリカでは有名なコメディアン?? 俳優のTommy Davidson(トミー・デビットソン)がいらっしゃいました! 病棟のナース達は、大騒動!!!そうたろうのお部屋にも来てくださいました。とても気さくな方で、ネムネムそうたろうとも気持ちよく!!!記念撮影。


TommyDavidson
 

 夕方も、久しぶりにライスシリアルをスプーン1杯食べることができました。そして調整のために点滴がお休みの少しの時間を利用して、赤いカートに横たわり、病棟内を少しくるくると気分転換にお散歩。きっと、日本だと、こんな状況で散歩していると怒られるでしょうけどここはさすがアメリカ!なぁんて・・・ちょっとした気分転換になりました。

 

 そして・・・そうたろう自らの希望でNHKの電話取材も受けることができました。38.2度あったのですが「大丈夫、日本のみんなにがんばってると伝えたい!!」と。ここのとこ、ほとんどお話をしてくれなかったのに、本当によく自分の言葉でお話ができたと思ってます。もちろん、8歳の子のインタビューとしてはつたないものだったと思いますが、この状況では、本当に非常によくがんばったと思います。


TEL待ってるところ

 よほど、日本で応援してくださっている方々に「ありがとう」と、そしてそうたろうなりに「一生懸命頑張ってる」と伝えたかったのだと、そう思ってます。 ・・・ その後も熱は上がり続けています ・・・



クローバー 4月19日(土) クローバー *****************************


 そうたろうは、昨夜もずいぶんと頭痛・吐き気に苦しみ、2,3時間おきに鎮静剤 が必要な状態でした。ほとんど眠れず朝を迎えましたが、状態は変わらず。とりあえず、吐き気止めで少しは改善したようですが、鎮静剤 が切れると熱が38度を超えます。



 血培 など何も出ていないとのことでしたが、色々な状態を考え、脳のCT 髄液検査 を行うことになりました。午後3時半頃、CT
を行いましたが、明らかな所見はないため、夕方、
ICU に移り、髄液検査 を行いました。しばらく様子をみましたが、大丈夫そうなので、移植病棟へ戻りました。



 検査結果が出るまでは、はっきりしたことはわかりませんが、脳圧が高かったそうです。髄液検査 の軽い麻酔と鎮静剤 で、今は少し落ち着いています。