台湾旅行2~映画「Seediq Bale(賽徳克巴莱)」セディック・バレを観ました | 新経営道~人の役に立つ人・企業であり続ける GATEWING GROUP代表のブログです~

台湾旅行の2番目は、台湾の話題の映画鑑賞の話です!



新経営道~ビジネスを考える薬 ~

台湾題:賽徳克巴菜 邦題:セディック・バレという映画で、

台湾での過去最高動員数になるかもしれないという映画です。


この映画は何かというと、、、、

霧社事件 を扱った映画です。


台湾の原住民であるセディック族のモーナルダオが、

原住民を低く扱う日本人統治者に対して、反乱を起こした映画で、

かなり残虐なシーンもありながらとても興味深い映画でした。

~ストーリー~

・清から下関条約によって日本は統治を開始
・漢族や原住民の反抗を軍部によって抑え、統治開始
・原住民も警察などに入るなどしたが2等国民として、日本人により
 差別を受ける
・ある日セディック族の長男が日本人から受けた差別によって
 殴打がきっかけとなり、セディック族が蜂起、誇りを取り戻そうと
 武装蜂起する
・小学校の運動会に乱入し日本人140名を殺害する

(続編に続く)


台湾の統治時代に確かに日本人は阿片や風土病で苦しむ台湾を近代化

に導き、それを台湾から感謝されていることや、

戦争後に入ってきた外省人があまりにもひどかったことの対比や、

ファッションや文化への尊敬から

親日となっていることばかりに目をむけ、


統治時代に行なった霧社事件を代表とする2等国民化や台湾にも抗日運動が

あったことにはあまり目を向けていません。

実際に、おじいちゃんの世代に日本人によってたくさんの台湾人が殺されて

います。


もちろん、帝国主義における西洋列強がもってきた当時の価値観、

相手を戦力によって支配し領土拡張によって経済を発展させていく方法を、

僕らの時代の価値観によって裁くことは出来ませんが、
(なぜなら、やらなければやられる。国際紛争は戦争によって解決するのが、
当時の正義とされていたからです)

少なくとも、その背景にあった事実を知らなければいけないなと思いましたし、

一部の識者、識者もどきは、台湾人によいことばかりしたんだと言っている

のを僕自身もよく聞いていましたが、これはある意味都合のよいところだけを

見ようとしている、逆プロパガンダだなと思いました。

これによって、台湾人が抗日、反日になることはおそらく少ないとは思います

が、

きちんとバランスよく事実をしっかりと把握したいと今回の映画を見て強く

思いました!

ベネチア映画祭にも出されている作品だそうなので、台湾に行った方は是非

観て欲しいなと。南京事件のようなでっち上げは少なく、ある程度事実に

沿った映画なので、誇りとか生き方、差別や統治のあり方など

すごく考えること多い映画です。


しかも、日本ではたぶんこういった映画は上映しないと思うので・・・


以上台湾第2弾でした!


追記:

少数民族(原住民)とは、

高山族で一くくりにしていた台湾の原住民はきちんと見ると14もの部族に

分かれています。

ちなみに、写真に写っている、この方は台東でお会いした原住民で、

鄒族(ツォオ族)という方だそうです。

この手前の民族衣装はもはや祭りや観光用で、完全なる現代化しています(笑)

ちなみに、このお兄さん、僕が日本人と分ると、すごく優しくしてくれました!!

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台湾人と原住民の語らい。

台東では少数民族が多く住む場所で、こういったインドネシア、

フィリピンに近い言語や顔立ちをしている。

新経営道~ビジネスを考える薬 ~

豆知識としては、先住民というのは、「すでに滅んだ」という意味を

含み台湾では用いない。「原住民」とするのが正しい方法。


■本日紹介の本

そんな台湾の紹介をしているところ、タイミングよく、

今週の東洋経済は、「中国は台湾から」という特集でした。

台湾で中華圏を勉強する合理性について、すごくよく書かれています!

経済人はこちらも是非、お読みいただくことをオススメします!

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