平成28年3月期税効果会計適用の法定実効税率の標準税率、東京都税率のワークシート算定式解説 | 日米公認会計士・日米税理士・公認不正検査士・行政書士·国家公務員1種試験経済職合格者福留聡のブログ

日米公認会計士・日米税理士・公認不正検査士・行政書士·国家公務員1種試験経済職合格者福留聡のブログ

日米公認会計士・日米税理士・公認不正検査士・行政書士·登録政治資金監査人・国家公務員1種試験経済職合格者 福留 聡が会計、税務、監査、政治、経済、経営、時事、主催の東京法律会計士業交流会等含め記事にします。


にほんブログ村


ランキングに参加しています。上記ボタン押しに協力ください。下記リンクを参照ください。

下記通り、東京都の
平成28年度税制改正に伴う外形標準課税法人に係る法人事業税の税率の改正が公表されましたので、平成28年3月期税効果会計適用の法定実効税率の標準税率、東京都税率を法定実効税率算定のワークシートに入れて算定式を解説したいと思います。

東京都平成28年度税制改正に伴う外形標準課税法人に係る法人事業税の税率の改正について公表


http://ameblo.jp/satoshifukudome/entry-12145503183.html

http://www.tax.metro.tokyo.jp/oshirase/2016/20160331.pdf

なお、上記に
平成29年4月1日以後開始する事業年度について、地方法人特別税・譲与税の廃止及び法人 住民税法人税割の税率引下げに伴い、法人事業税及び法人都民税の税率が改正されます。東京都におけ る税率については、平成28年第二回定例会以後の東京都議会に、東京都都税条例の改正として提案す る予定ですとあるように平成29年4月1日以降の
住民税法人税割と事業税所得割の超過税率の定めがないため、
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/documents/exposure_draft/zeikouka2015_2/zeikouka2015_02.pdf
企業会計基準適用指針公開草案第 55 号 税効果会計に適用する税率に関する適用指針7項、8項に従い、平成28年度の改正前の超過税率と標準税率の差分を改正後の標準準税率に加算する方法によります。
excelで算定したワークシートを貼り付けますと、下記通り、標準税率、東京都の税率の順に下記通りになります。
法定実効税率= 法人税率×{1+住民税率(法人税割)}+(事業税率(所得割)+事業税標準税率(所得割)×地方法人特別税率)
 1+(事業税率(所得割)+事業税標準税率(所得割)×地方法人特別税率)

平成28年度税制改正
(参考 住民税及び事業税が標準税率適用法人、事業税が軽減税率不適用法人の場合の法定実効税率の算定)
法人税率(H28/4~H30/3) 23.40%
法人税率(H30/4~) 23.20%
地方法人税率 4.40%
県(都)民税率 3.20%
市民税率 9.70%
小計 住民税率 17.30%
地方法人税率(H29/4~) 10.30%
県(都)民税率(H29/4~) 1.00%
市民税率(H29/4~) 6.00%
小計 住民税率 17.30%
事業税率(標準税率)(H28/4~H29/3) 0.70%
地方法人特別税率(H28/4~H29/3) 414.20%
小計 事業税率 3.60%
事業税率(標準税率)(H29/4~) 3.60%
2016(H28)/4~法定実効税率 29.97%
2017(H29)/4~法定実効税率 29.97%
2018(H30)/4~法定実効税率 29.74%

法定実効税率
29.97%= 23.4%×(1+17.3%)+(0.7%+0.7%×414.2%)
1+(0.7%+0.7%×414.2%)
29.97%= 23.4%×(1+17.3%)+3.6%
1+3.6%
29.74%= 23.2%×(1+17.3%)+3.6%
1+3.6%
平成28年度税制改正
東京都
法人税率(H28/4~H30/3) 23.40%
法人税率(H30/4~) 23.20%
地方法人税率 4.40%
県(都)民税率(超過税率) 16.30%
県(都)民税率(標準税率) 3.20%
市民税率(標準税率) 9.70%
小計 住民税率(超過税率) 20.70%
地方法人税率(H29/4~) 10.30%
県(都)民税率(H29/4~) 1.00%
市民税率(H29/4~) 6.00%
改正前の超過税率と標準税率の差分(H29/4~) 3.40%
小計 住民税率(H29/4~) 20.70%
事業税率(標準税率)(H28/4~H29/3) 0.70%
事業税率(超過税率)(H28/4~~H29/3) 0.88%
地方法人特別税率(H28/4~H29/3) 414.20%
小計 事業税率(H28/4~H29/3) 3.779400%
事業税率(標準税率)(H29/4~) 3.60%
改正前の超過税率と標準税率の差分(H29/4~) 0.18%
事業税率(超過税率)(H29/4~) 3.78%
2016(H28)/4~法定実効税率 30.86%
2017(H29)/4~法定実効税率 30.86%
2018(H30)/4~法定実効税率 30.62%
30.86%= 23.4%×(1+20.7%)+(0.7%+0.7%×414.2%)
1+(0.7%+0.7%×414.2%)
30.86%= 23.4%×(1+20.7%)+3.78%
1+3.78%
30.62%= 23.2%×(1+20.7%)+3.78%
1+3.78%



印刷が遅れている7つのステップでわかる税効果会計実務完全ガイドブックが今週中盤に印刷が終わり、再週くらいに発売予定です。ぜひ購入し、3月決算の税効果会計書類作成に備えてください。目次等含め420Pくらいになります。値段は4,000+消費税です。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784419063320

2校段階で
章の構成とページ数は下記通りです。

1章個別財務諸表税効果会計 設例1つ 87P
2章連結財務諸表税効果会計&持分法税効果会計 設例1つ 55P
3章四半期財務諸表税効果会計&中間財務諸表税効果会計 設例1つ 6P
4章組織再編会計 税効果会計  分離元 分離先 株主 合計で設例16 59P
5章連結納税税効果会計 個別財務諸表&連結財務諸表 設例1つ 165P
6章IFRS連結財務諸表税効果会計 設例1つ 23P

また、昨年末に公表された繰延税金資産回収可能性の適用指針の内容も設例を用いて実践的に解説してあります。また平成28年税制改正大綱の内容も触れています。


私の著書 7つのステップでわかる 税効果会計実務入門 は3度の増刷され、既に3250部発行されています。
是非購入して7つのステップでわかる 税効果会計実務 完全ガイドブックとともに税効果会計の理解を深め実務資料の作成に役立ててください。


上記本は、税効果のすべての資料を理論的に理解の上、作成できる力がつきますので、興味ある方読んでみてください。

法人税及び地方税の考え方を適切に理解することで、税効果会計及び税務申告に係る全ての資料(法人税申告書及び地方税申告書、税効果会計の計算、税効果会計及び税金の仕訳、税効果会計の注記等)を作成できる。中小規模の上場企業、IPO企業の税務申告書、税効果会計資料作成向けの実務書です。
目次 : そもそも税効果会計とは何なのか/ 税効果会計の概要/ 法人税申告書及び地方税申告書の作成方法/ 税効果会計基準の実務上のポイント/ 一時差異を把握する/ 法定実効率を算定する/ 回収可能性考慮前の繰延税金資産及び税金負債を確定する/ 繰延税金資産の回収可能性の区分判定/ 一時差異解消のスケジューリング/ 回収可能性考慮後の繰延税金資産及び繰延税金負債を算定する/ 税金費用のプルーフテストを行い、税金費用の妥当性を検証する 


またIFRSの書籍も現在執筆中で、こちらも半分くらい終わりました。
資産の減損、資産除去債務、有給休暇引当金、退職後給付、
税効果、連結の範囲、関連当事者取引等
の内容の予定です。