経済・経営・商学部生は公認会計士試験、国家公務員総合職経済区分(旧1種試験経済職)どちらがお奨め | 日米公認会計士・日米税理士・公認不正検査士・行政書士·国家公務員1種試験経済職合格者福留聡のブログ

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日米公認会計士・日米税理士・公認不正検査士・行政書士·登録政治資金監査人・国家公務員1種試験経済職合格者 福留 聡が会計、税務、監査、政治、経済、経営、時事、主催の東京法律会計士業交流会等含め記事にします。


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今日は3大難関試験といわれる司法試験、公認会計士試験、国家公務員総合職(旧国家公務員1種試験)試験のうち、経済・経営・商学部生にとっては、
公認会計士試験を目指すか、国家公務員総合職経済区分(旧国家公務員1種試験経済職)を目指すか、検討されている大学生もいると思いますので
私は
公認会計士試験 、
国家公務員1種試験経済職  両方をめざし合格した立場から、それぞれの試験を比較し、それぞれがどのような方にお奨めか
私見を述べさせていただこうと思います。


国家公務員総合職経済区分(旧国家公務員1種試験経済職) 
まず、
国家公務員総合職経済区分(旧国家公務員1種試験経済職)ですが、今年から試験名が先通り、総合職に改編されておりますが、
試験内容は旧1種試験と変わっておりません。下記伊藤塾のリンクをみていただいても特に試験内容も私の頃とそんなに変わっておりません。
http://www.itojuku.co.jp/shiken/komuin/about/2012komuin_seido/index.html 
勉強時間は大学受験や中学受験でやったような内容の教養試験が問題ない人ならがだいたい1日2~3時間をコンスタントに半年~1年勉強すれば合格する試験で、試験そのものは、ほぼ1次試験の択一試験で決まり、2次試験の記述式は基本的な専門知識をもとに答案埋めれれば特に問題ありません。
また、2次試験の人物試験は形だけで行われ、それまでの官庁訪問で内定を得ていれば、試験があまりよくなくてもここで加点されやすい少しインチキに追加されている試験です。経済職の場合は法律の憲法等除きほとんど経済学関連科目のため、科目間の内容が似ているため試験対策が容易です。過去問や模試問題を繰り返せば、試験でも似た問題がたくさん出るので試験の合格は大変ではありません。実際目指している人の7割~8割は合格している試験で実倍率はかなり低い試験です。なお、経済職は東大、慶應が多く、次に早大、一橋、京大などが多いです。
一番の難関は、試験とは別に行われる官庁訪問であり、多くの官庁、特に代表的な官庁は、東京大でほとんどを占め、例えば15名の枠がある場合
東大10名、京都大2名、一橋や旧帝大1名、私大(ほとんど早慶)で2名程度であり、東大京都大の学生以外、特に私大生には狭き門です。私の頃も早慶生は合格した者の内定率は50%弱で、最終的に事業会社、地方公務員等他の道に方も多いので、東大京大生以外は内定率を考えると厳しい試験なので、他の道も視野に入れつつ勉強するのが良いでしょう。
但し、入庁すれば、一定のポストに入れ、同レベルの事業会社勤務の大学生より給与は低いですが、福利厚生が良いため総合的に待遇は良いと思います。ただ、私大生の場合は入省後の出世に限定があるため、入所後の不利を受け入れられるなら良い仕事でしょう。

②公認会計士試験
公認会計士試験ですが、私の受験時は短答試験5科目、短答試験合格した場合論文試験7科目で科目合格試験がなかったため、不合格の場合、短答試験から始まるという形でしたが、現在は、下記TACリンク通り、科目も変わり、論文式は5科目となり科目合格試験が導入され、短答式も1度合格すると2年間免除されます。ただ、試験のボリュームは昔と変わっておらず、2007年、2008年は合格率が15%以上で簡単でしたが、現在は、6%程度に下がっており難易度は旧試験制度と変化ありません。
http://www.cpa-tac.com/cpa/summary/ 
この試験ですが、量が多いため、概ね1日8時間から10時間程度の勉強をほぼ毎日行い、2年から3年続けて合格する試験であり、2007年、2008年の大量合格により、監査法人への就職率も近年は3割~4割、事業会社含めても5割前後と難関試験の上合格しても就職できない人が多く、近年の就職は、
年齢(これが一番重要)、学歴、コミュニケーション能力、英語力等総合的に判断され、事業会社の面接に近くなってきております。また監査法人の初任給も近年は年棒420万円から450万円程度で昔と異なり残業もほとんどつかなくなり、監査法人の福利厚生は中小企業並みです。監査法人以外の場合初任給は大学卒業した他の方とほぼ一緒で300万円から400万円と厳しい状況です。なお、合格は早慶中心に中央大、東大、明治大、一橋大、同志社大等が
旧帝大、早慶、MARCH、関関同立が多く、
国家公務員総合職経済区分(旧国家公務員1種試験経済職)  より出身大学は幅広いです。試験だけなら、上記 、国家公務員総合職経済区分(旧国家公務員1種試験経済職)  より数段内容も難解で、量がはんぱなく多く、合格までに時間がかかる試験で実倍率(本気で目指している人の合格率は20%から30%程度でしょう。
ただ、上記
国家公務員総合職経済区分(旧国家公務員1種試験経済職)  と異なり、合格すれば、その後の昇進等は学歴はあまり関係ないこと。独立開業は厳しいが可能であること、
国家公務員総合職経済区分(旧国家公務員1種試験経済職) より安定感は欠けるが、努力次第でより大きな収入を得るチャンスがあります。但し、監査法人は、公務員に近い仕事(成果がみえにくい)のため、出世等は上司に気に入られる等うまい世渡りが求められ、この点は公務員の世界と近いと思われます。

以上、上記を読んで、どちらの難関試験を目指すかの参考になれば幸いです。