党憲法改正推進本部の勉強会で、西修(にし・おさむ)駒大名誉教授の講義を聞いた。昨年の平和安全法制の国会審議時には、戦う憲法学者として大活躍したことが記憶に新しい。佐藤にとっては、日本の国防政策を共に改革した同志と言っても良い存在だ。


講義の中では、世界の憲法と日本国憲法を比較し、如何に我が国の憲法が柔軟性を欠いたものであるかを論証した。またGHQ民生局の一員として憲法策定に影響力を誇ったケーディス大佐など8人に、西先生が直接面談した時の事もエピソードとして紹介してくれた。面談当時、憲法案を我が国に押し付けてきたこれらの人々は、とうの昔に憲法は改正されたものだと思っていたという。現憲法は「神聖にして侵すべからざる」不磨の大典ではない。同じ敗戦国であるドイツが60回改正したように、時代の変化に合わせて常により良いものを目指すべきである。


最後に、西先生が紹介してくれたインド初代首相ネルーの名言を紹介して筆を置きたいと思う。「生きるべき憲法は、成長しなければならない。適合しなければならない。柔軟でなければならない。変化し得るものでなければならない。」憲法を守ることが目的ではなく、国を護ることこそが私たちの真の目的でなければならないと、佐藤は強く信じている。