佐藤悦子「SAMURAI 佐藤可士和のつくり方」 多読書評ブログ超いちおし本


多読書評ブロガーの石井です。


デザインやアート関係の仕事の本を乱読しています。その中でも久々に読んでいて鳥肌が立った本です。


デザインの仕事って商品そのものを作るものではないので知識労働であり、人に分かってもらうために言葉を積み重ねていく必要のある仕事ですし、非常に参考になるものが多いです。


その中でまたハマってしまったのが、佐藤可士和さんとその事務所SAMURAIの紹介本です。

佐藤可志和さんの奥さんで佐藤可士和さんのプロデューサーでもある佐藤悦子さんが書いた本です。



SAMURAI 佐藤可士和のつくり方


■カリスマにはプロデューサーがいる


何度かこのブログにも書いていますが、ブレイクする人には、それを影日向から継続的にプロデュースしている人の存在が必ずいます。


本書では、佐藤悦子さんが佐藤可志和さんとその事務所SAMURAIをどうプロデュースしていったかということについて、出会いから始まり非常に詳細に書かれています。


■プロデューサーからは全て見えている!!


そして実は本人より、そのプロデューサーの方が成功の要因を知っていたりするものです。この本を読んでもらえればその理由が分かります。


佐藤可士和の持っている思いをどう具体的なものにしていくか、取るべきポジション、企画の作り方、信号を察知して進言する、変化を起こすこと。。。


これらの全てをスタッフの方も含めて、多くの対話を積み重ねながら作っていったのだと思います。

■志とポジショニングとあり方


佐藤可士和の思い
「デザインの力で世の中に新しい価値を提示したい」


ポジショニング
アートディレクター(当時このポジションの競合が少なかった)


佐藤悦子さんは、佐藤可士和の思いを載せたアートディレクターのあり方とは何かが明確に語られなければならないと言います。


■対話を積み重ねること


佐藤可士和さんは、当時アートディレクター然として、作品が語る的なスタンスでしゃべりは得意じゃないと言っていたようです。確かに、風貌としては外交的にはとても見えません。


最近紹介した「31人の対談集」のような芸をこなせるようになったのも、佐藤悦子さんという人の執念と二人の絶え間ない対話があってのものだと感じられます。


■明確に自分の得意を認識している


SAMURAIの得意な仕事の傾向


「クライアントのかかえる問題の本質を掴みプロジェクトの課題を明らかにした上で新しい視点を提示しダイナミックなコンセプトメイキングを行うこと」


クライアントの状態としては、
・次のステージへ行きたいとき
・新しいフィールドで勝負をしたいとき


ここを明確に押さえた上で、そうでないところにも飛び込み、自分の幅を広げていくという活動を繰り返しています。


最近キーワードとなりつつある「プロデューサー」になりたい方も、自分自身のブランディングを確立したいという方にも是非読んでもらいたい本です。


【本日のはっちゃけポイント】


自分の得意なことについてとことん人と対話して追及していくこと。

明確にすることは、自分を制限することにはならない。
得意を認識することで、自分の幅を広げていくために必要なことも認識できるようになる!!


【多読書評ブロガー石井超一押し本】

個別の事例についても、どう考えてその仕事を受注して、デザインを考え出したのかというような思考プロセスの部分まで解説されている所も必見です。特に「鉄壁の企画書」は、様々なプレゼンやセミナーでも使える考え方だと思います。


SAMURAI 佐藤可士和のつくり方
佐藤 悦子
誠文堂新光社
売り上げランキング: 34346
おすすめ度の平均: 4.5
4 天才デザイナーをプロデュースされた方のお話。
3 「佐藤可士和」を象徴するような本
5 新社会人にもおすすめ
4 仕事の進め方
5 嫁にするならこんな人


【編集後記】

うちの妻も戦略家でプロデューサータイプで超優秀なのですが、お子さんもいるなかで関係を保っている佐藤可志和夫婦のような関係になれたら素敵だなあと夢想する毎日です。



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