「九月十三夜」が一昨日だったので、今日は満月である。朝方は雨がぱらついていたが午前中には上がり今日も爽やかな天気となった。夜は満月がさぞかし綺麗だろう。
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「子夜呉歌」 李白
長安一片月 長安一片の月
萬戸擣衣聲 万戸衣を打つの声
秋風吹不盡 秋風吹いて尽きず
總是玉關情 総て是れ玉関の情
何日平胡虜 何れの日か胡虜(こりょ)を平らげ
良人罷遠征 良人(りょうじん)遠征を罷(や)めん
(現代語訳)
長安の夜空には一片の月がかかり、あちこちの家々から砧(きぬた)を打つ音が聞こえてくる。
秋風は止むことなく吹き続け、これらの総てが玉門関の彼方にいる夫への思いをかきたてる。
何時になったら夫は異民族を征伐して、遠征から戻ってこられるのだろうか。
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(英訳紹介)
“When my husband returns”
There is a particle of moon in the sky.
Sounds of weaving cloth from various houses.
Winds in autumn never stop.
Everything reminds me of my husband who went to the frontier.
When can they conquer the western border?
When can my husband return from the expedition?
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この詩は「五言古詩」という形式である。「玉関」を”the frontier”(辺境)と訳しているところは解りやすい。ここにも”expedition”が出てきた。
なお「長安」(現在の西安)は”Chang'an (present-day Xian)”と表わす。