都バス渋谷車庫前から、渋谷川に沿って並木橋まで歩きました。
もうこのあたりの高架橋は完全に撤去されてしまっていましたが、並木橋にある橋脚は、道路の両側に残っていました。

まず渋谷方から。


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「酒の家」の表記が残る

以前にも触れましたが、これは広告だったのでしょうね。並木橋駅があった当時、改札を出るとこれが目に飛び込んできたのでしょうか。

そしてこちらが代官山側。


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こちらはカツカツです

渋谷側は手前が道路になっているので撮りやすいのですが、こちらはすぐ手前が歩道なので、スペースの余裕がなく、そのためこんな写真しか撮れないんです。しかもここ、注意していないとここの歩道を通る通行人に迷惑をかけてしまいますので、撮影したらとっとと撤収しないといけません。
これらの残された橋脚、管理人には無くなった東横線地上区間と地上の渋谷駅を悼む「墓標」のように思えてなりませんでした。

こちらが、前の写真の真横から代官山方を望んだものですが、綺麗に整地されているのがお分かりいただけるかと思います。


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綺麗になってしまった

これでは高架橋があった面影が全くありませんなあorz

そしてこちらは、渋谷方を見たもの。つまり、昔あった並木橋駅の方角を望む写真でもあります。
しかしこちらも…。


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高架橋は跡形もなくなった

以前の記事でも言いましたけど、どこかに「並木橋駅跡の碑」なんてものを作ってくれませんかね。新太田町駅跡の碑も(小さいけど)ちゃんとあるんですから。

並木橋から明治通りを歩き、渋谷駅へ。
歩道橋の上から、東横線の「地上の渋谷駅」の残骸を眺めました。


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ここだけ残っている

実は、東横線渋谷駅跡地も、ほとんど高架橋が取り払われてしまい、なぜか残っているのが旧1番線と、そして↑の国道246号線のオーバークロス部分なんですよね。やはり下が国道、上が首都高ということで、撤去工事がやりにくいのでしょうか。

そしてこちらが、残っている旧1番線。他の2・3・4番線の桁は、いずれも撤去されてしまったようです。


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もう旧1番線しか残ってない

この調子だと、地上の渋谷駅の痕跡が完全に消されてしまうのは、もう時間の問題ではないかとすら思います。

ある路線が片方のターミナルを失うことはありますよね。例えば、阪急京都線の天神橋とか、山陽の西代とか。京成の押上もそうかな? しかし、両方を失ったのは、東急東横線の他にはないような気がします。国鉄~JRの筑肥線も、博多と東唐津を失っていますが、あれは終点が伊万里ですから、厳密な意味で「両端を失った」とは言い難い気もします。
ここには埼京線・湘南新宿ラインのホームが移設され、さらに高層ビルの建設用地になるそうです。全部の工事が完了するのが平成39(2027)年だそうですが、それまで管理人はこの世にいられるんでしょうか。