昨年、ホームグラウンドだった常磐線を追われ(その後1運用のみ残存)、去就が注目された651系。
今年3月から高崎・上越線系統の特急列車に投入されるようになり、夜間の「スワローあかぎ」では、「スワローサービス」なる新サービスも行われています。
9月1日、管理人は群馬県沼田市に出かけることになり、その往路「草津1号」を渋川まで利用しました。

上野駅14・15番ホームに入ってみますと…。


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既に651系が!

この列車は8時19分に高崎を発車した「スワローあかぎ4号」で、上野駅には9時47分に到着しています。
しかしここで、E657系と並ぶとは。

この「スワローあかぎ4号」の車両が、折り返し管理人の乗る「草津1号」になるのかと思ったら、さにあらず。この編成は後に回送されていきました。
「草津1号」になる編成は、14番ホームに回送で入線。


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この編成が「草津1号」となった

13番線にはばっちり「北斗星」が写っていますね。北海道新幹線新青森-新函館北斗(この駅名に正式決定)間の開業を再来年度に控え、去就が注目される列車です。

14・15番線には、651系が並ぶ光景が見られました。


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時ならぬ常磐線全盛期の再現

651系の全盛期には普通に見られたんですけどね。

さて、651系は窓下の帯の色を変え、交流関係機器の使用を停止して1000番代に改番されています。もともと651系は交直両用。それが交流の使用を停止し直流専用になるとは、かつて「北近畿」、後の「こうのとり」などで活躍した183系800番代にも似ていますが、あちらは交流機器を113系の交直両用化に供出するために撤去したのに対し、651系は回路を殺しただけで撤去されないままとなっています。これは、交流関係機器を物理的に撤去すると、車両の重量バランスがおかしくなってしまうからだとか。


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1000番代は直流専用の証

そして普通車デッキにあった「スワローサービス」の案内。


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うまくいっているの?

このサービス、開始前からかなり物議をかもしたようですが、今は大丈夫なんでしょうか。

列車は10時丁度に発車すると、山手線や京浜東北線の電車と併走します。管理人が子供のころに乗った特急「とき」「いなほ」を思い出しますが、当時とは山手線などを走る車両はまったく変わってしまいました。また、当時は上野-大宮間ノンストップだったのですが、現在の「草津」は赤羽と浦和にも停車するので、「とき」よりも急行の「佐渡」に近い感じです。実際、その後の停車駅も熊谷・深谷・本庄・高崎・新前橋・渋川と、当時の「佐渡」とほとんど同じ。そのあたりが、当時と現在の差なのでしょうか。
あと、驚いたのですが、この列車には車内販売が乗務しておりました。今月15日限りで北陸線の特急「サンダーバード」「しらさぎ」から車内販売が消えましたが、こうなったら時刻表に「車内販売の有無」とその区間を明示した方がいいのでは?

渋川までの走りですが、130km/hでかっ飛ばしていた常磐線とは違い、余力を残しながら淡々と走っていたような印象です。それはまるで、所謂スーパーカーが一般道でスピードを控えめに走っているような感じ。よく言えば余裕を感じさせる走りですが、悪く言えば性能を持て余しているようにも見えました。

渋川まで1時間44分の在来線特急の旅は、実に楽しく、かつ懐かしいものがありました。短距離の観光特急と通勤特急に活路を見出した651系。末永い活躍を期待したいものです。

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※ 当記事は09/18付の投稿とします。