佐野駅に降り立った管理人は、「佐野ラーメン」を求めて駅前を徘徊しますが…。


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佐野駅の駅前広場 JR・東武とは一体型

↑の写真の左側に「佐野ラーメン」の幟を掲げるお店があったのですが、残念ながら準備中orz

この駅前広場で、そのまま東武で浅草に帰るか、JR両毛線で栃木に出るか思案していたところ、16時07分着/13分発の462Mが、何と107系で到着!


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こちらの107系はまだ元気だが…。

日光線で活躍していた107系は、既に元京葉線用などから転用された205系によって置き換えられてしまいましたが、こちらの両毛線や上越線などで活躍している107系はまだ健在です。107系は165系急行型電車の機器を再利用し、JR発足の直後に製造された電車ですから、斜体はそれほど古くなってはいませんが、機器の老朽化が顕著になっているようで、置き換えが噂されています。
今後211系の転用改造が進んだ暁には、107系は淘汰されてしまうのでしょうね。

そして16時23分にやってきた、小山行き461Mは、湘南カラーの「正調」115系の4連!


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この顔は上野駅でも見られたものだったが…。

国鉄からJRに改組されて暫くの間は、上野駅に出入りする宇都宮(東北)・高崎線の普通列車の顔といえばこれでした。勿論他に211系もいましたが、数の上では115系が優位だったように思います。
そんな115系も流石に寄る年波には勝てないということか、10年前の平成16(2004)年限りで上野駅に姿を見せなくなり、群馬・栃木地区は両毛線のエリアが南限となっています。

車内に入れば、モケットこそ張り替えられたものの、国鉄時代そのままのボックス席と、扉脇のロングシートが迎えてくれます。こういうのを、

「国鉄の匂いがムンムンしている」

というんですよ。管理人はリアルで国鉄時代を知っていますから、こういうことを申しても許されるのではないかと思います(^_^;)
…とここまで書いてくると、読者の方から「なんで車内の写真がねーんだよ!」とお叱りを受けることは必定なのですが、車内が中途半端に混雑していて、写真を撮影するのが憚られる状況だったということでご容赦を。

16時24分に佐野駅を発車。左側に並走していた東武佐野線が次第に遠ざかりながら高度を上げると、いつか頭上を掠めて消えていきます。その後は関東平野の縁の部分を進んでいくわけですが、115系のMT54の力行音、実にいいですねえ(^o^) 思わず聞き惚れてしまいました。
…それはいいのですが、気になったことが。それは、飛び跳ねるような揺れがあること。有り体に言えば、地方私鉄でよくあるような揺れでした。こんな揺れを、まさかJRで味わおうとは、管理人は夢にも思いませんでした。保線状況はどうなっているのでしょうか。

17分間、MT54の唸りを堪能し、高架の栃木駅に到着。


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栃木駅到着後にナンバーのみ撮影

この車号のような「国鉄の匂いがムンムンしている」フォントも、115系とともに消え行くわけですね。
たった17分のショートトリップでしたが、115系の良さはそれなりに堪能できました(^o^)

感想。
いつ211系に置き換えられても全くおかしくないはずなのですが、高崎の107系・115系は今のところ無風状態なようです。ただ、この無風状態がいつまでも続くとはとても思えないのも事実で、いずれ211系が転入し、107系や115系はあれよあれよという間に置き換えられてしまうでしょう。この日は夏休み終盤の土曜日だったにも関わらず、まだ愛好家の姿は見ませんでしたが、これから増えてくるのでしょうか。両毛線でMT54を堪能するなら、今のうちかもしれません。

【取材日 平成26年8月23日】

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