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写真は、神鉄と北神急行の結節点・谷上駅で発車を待つ7000系です。
この車両は、北神急行電鉄北神線の開業と同時に投入されたもので、昭和62(1987)~63(1988)年にかけて投入されました。なお、北神線の開業は昭和63年となっています。
車両のデザインは乗り入れ相手である神戸市営地下鉄(神戸市交通局)の2000形とよく似ていますが、グリーン濃淡の神戸市営地下鉄に対し、こちらはクリーム地に茶色の帯と、落ち着いたカラーリングとなっています。
今回は車内を撮影していませんが、実はこの車両の特徴は内装。グリーンの椅子に木目調の化粧板など、阪急のテイストを感じさせるものとなっています。これはやはり、北神急行の資本関係に阪急と神鉄が深く関わっているということも理由なのでしょうね。
なお、メカニックはVVVFインバーター制御となっていますが、初期の車両のためGTO素子を使用しており、そのため発進・停止時には独特の駆動音がします。

最近になって、側面に気になる変化が現れました。


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「Hokushinkyuko Railway」のロゴ

以前はなかった、北神急行を表す英字ロゴが入れられました。

北神線は新神戸・三宮と谷上・有馬方面とのショートカットを狙って建設されたのですが、確かに時間短縮効果は劇的だったものの、三宮に向かうには北神急行と市営地下鉄のそれぞれの運賃が合算されるため割高になってしまうことや、北神急行線そのものが1駅間だけしかないにもかかわらず(それでも7km以上の距離があるのだけれど)、その1駅間に420円の運賃を要するという北神線そのものの割高さとも相まって、利用は伸び悩んでいます。最近になって、運賃を350円に値下げしていますが、それでも谷上→三宮へは遠回りでも神鉄→神戸高速の方が安いこと、420円で三宮方面へ直行できるバスが運行されていることなどで、状況は相変わらず厳しいようです。
また、状況の厳しさは、建設費の償却が重くのしかかっているという、最近の鉄道新線ならではの問題もあるのですよね。しかも北神急行の開業はバブル絶頂期ですので、金利もそれなりに高かったであろうことは容易に想像がつきます。
こういう現実があるのだとすれば、鉄道路線の建設は住民の福祉のためのインフラ整備と割り切り、国が建設を積極的に進めるか、低利で費用を融通するかしかないのでしょうね。ただし前者は往年の鉄建公団の轍を踏む恐れ無きにしも非ずですが…。

少々話がそれました。
この手の話題が出るたびに思うのですが、所謂「ゾーン制運賃」の導入は、関東よりも関西圏の方が必要性は高いんじゃないか、と思います。
いずれにしても、北神急行には頑張ってもらいたいものですが…。