計画停電による減量ダイヤのあおりを受け、多くの関東大手私鉄では運転が見合わされてきた有料特急。


会津地区との連絡のために比較的早期に復活した東武(東武はその後『りょうもう』も一部復活)、土日限定での復活が決まった西武レッドアローに続き、小田急のロマンスカーが復活することになりました!


特急ロマンスカー」の運転を一部再開します
4月16日(土)から4月28日(木)まで臨時特急ダイヤで運転
上記期間の特急券のご予約、発売を4月11日(月)10:00から開始します。

小田急電鉄公式  PDFファイルです)


詳細はリンク先をクリックしていただきたいのですが、来週土曜日の16日からロマンスカーが一部復活するとのことで、これは喜ばしいことですね。

ただ問題もいくつかあり、ひとつは特急券の取り扱い。3月11日以前に購入していた列車の特急券は、一旦全てが無効となり、新たに買い直す必要があるとのこと。これは、ロマンスカーを全て運休にしてしまったことや、まったく新しいダイヤで運転されること、あるいは車種が異なることなどを考えれば、非常時のやむを得ない措置であろうと思います。

もうひとつは、車種の問題。平日夕方は収容力の大きなEXEを運用するようですが、それぞれ固定運用となるようで、また江ノ島方面へは平日の運転がないことです。

それと、注目されていたJR乗り入れ特急「あさぎり」は、JR371系と20000形RSE使用列車の各1本ずつを運転するようです。御殿場線は計画停電の影響をもろに受ける路線でもあったので、ひょっとすると「あさぎり」の復活はないのではないか、あっても新松田折り返しになるのではないかと思っていただけに、これはちょっと(失礼ながら)意外でした。

そして、管理人が思わず「小田急GJ!」と叫んでしまった理由。それは…。


運転再開日となる4月16日(土)には、臨時特急ロマンスカー(あさぎり号を除く)の特急料金全額を、箱根登山鉄道(株)とともに、東日本大震災の義援金として寄付いたします(特急料金相当額を、当社から日本赤十字社を通じて寄付いたします。運賃は対象となりません)。

(上記公式リリースより引用)



ということなんです。4月16日だけの運転分なのはちょっと物足りない気がしないでもないですが、小田急にとっても特急料金は大事な収入なのですから、おろそかにはできないところで、それは仕方ないのでしょう。

それと、愛好家的な視点で喝采を叫びたいのはこれ↓

4月16日以降、半年間程度、特急ロマンスカーの全車両(あさぎり号を除く)に「がんばろう日本」の車体装飾を実施します。

(同)


これはよき被写体となることでしょう。

ツイッターでも、かつて東海道新幹線700系両先頭車に貼られていた「AMBITIOUS JAPAN!」のロゴを、被災地応援のために復活させてもいいのではないかという意見がありましたが、今回の車体装飾の実施も、まさにそのようなものとなるでしょう。この装飾を目当てに愛好家が出かけ、それによって小田急や沿線が潤うのであれば、それは間接的にせよ被災地を救うことにもなりますし、被災者の利益にもなります(ただし、マナーは遵守する必要がありますが)。


それにしても、まさかロマンスカーに乗るだけで被災地支援ができるとは。世の中に蔓延する「自粛ムード」を逆手に取ったような今回の小田急の対応。その点でもすばらしいと思いました。

というわけで今回のタイトルは → 元ネタ


…お後がよろしいようで。