高校生水死事故と男の子のリスク
昨日は、高校生を含む少年達の殺人未遂事件に大いに怒りましたが、今日は、川遊びをしていた高1の男子2人が水死するという記事が目に入りました。
川遊びで帰らず、宮崎・延岡で男子高校生2人が水死
6日午後11時15分ごろ、宮崎県延岡市祝子(ほうり)町の祝子川で、同市野地町2、私立高校1年興梠正実(こおろぎ・せいじ)さん(16)と同市西階町の県立高校1年甲斐紀企(かずき)さん(15)が川底(水深約5メートル)に沈んでいるのを、捜索中の消防の救助隊員が発見した。
2人は同市内の病院に搬送されたが、いずれも死亡が確認された。県警延岡署の調べによると、現場は祝子清流橋から150メートル下流。2人は友人で、午後9時50分ごろ、家族が「川に遊びに行った子供たちが帰ってこない。祝子清流橋の近くで2人の自転車を見つけた」と110番通報。同署などが捜索していた。
(2007年8月7日1時54分 読売新聞)
毎度ながら、若い人の死には特に心痛みます。
先日は神奈川県内の海で、中学生の男の子2人が亡くなったニュースが記憶に新しい。
毎年、夏休みになると水の事故が相次ぎ、今年も、これらを含むいくつかの件が報告されています。
今までだと、ニュースで見聞きするたびに「かわいそうに。。」とただ思っていましたが、
今年は、少し前に購入して目を通した本(内容については機会があれば述べるつもりです)のせいもあり、気付いた事がありまして。
私の場合、小学生の時、学校行事の1つ「林間学校」で行った川遊びが楽しかったりしました。子供~若い頃は、海やプールで泳ぐのも楽しみの一つでした。
このように、女の子も海や川で遊ぶのを好まないわけではないのに、水の事故の被害者は、ほとんど男の子であること。「当たり前」と言われれば当然なのかもしれませんが、上述の本「男の子の脳、女の子の脳(草思社)」にも
「研究によると、男の子は世界中どこでも、物理的にリスクの高い行動を取る傾向にあり、女の子より、事故で重傷を負ったり命を落としたりする事が多い。」
と書いてあり、一連の事故と照らし合わせ「確かに」と思ったわけです。
本書では次の点が挙げられていました。
①男の子と女の子とでは、リスクに対する評価が違う。
(リスクの高い行動に、男の子は評価が高いのに対し、女の子は批判的。)
②男の子は総じて、自分の能力を過大評価しがちだ。
いっぽう女の子には、自分の力を過小評価する傾向がある。
そうした現象は、他の霊長類でも見られるとの報告もあります。理由の一つは、自律神経系の性差から来ているそうですが、ここまで来ると専門的な内容になってしまうので、今回はこれまでにします。
にも関わらず、ジェンダーの固定観念は「女の子の方が怪我をしやすい」であったり、ドラマや映画などでは、女性を救い出す男性が描かれているのも、上記の一因になっているとか。
あと一つ、本書の記述を取り上げると
「男の子は一人でいる時よりも、グループでいる時の方が、危険な事や愚かな事をする傾向が大きい。」
実は、ある学校の先生(男性)がこのようにおっしゃっていました。
「男って一人では気が小さいくせに、群れると態度デカくなり色々やらかす。」
自身が女であり、これまで女の子中心に目を向けてきた私は、男の子については研究中(?)ゆえ、知ったような事は言えませんが、これらの意見は分からなくもないかも。異議のある男性の方は、おっしゃって下さい。
長々と横道それてしまいましたが、生徒・学生にとって、夏休みの現在は、思いっきり遊べるチャンスだと思います。その中で、どうかくれぐれも事故が起こらないようにと願うばかりです。