2月下旬特選映画【4】★映画のMIKATA「アリータ:バトル・エンジェル」★映画をMITAKA | 流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

都市生活者の心と言葉を掌にのせた小説、電脳化社会の記号とイルージョンを巡る映画、都市の孕むシンボルと深層を探るエッセイ、街の風景と季節の色を彩る短歌…。小説と映像とエッセイと短歌をブログに・・・掲載します。

余談ですか最近、横浜市都筑区のセンター北駅の近くにあるノースポートモール(NP)の「イオンシネマ」にはなるべく映画を見に行かないようにしています…。と言うのは、オートバイを駐輪する場所がなくなってしまったからです。今年になって急にショッピングモール付近全体が横浜市の「条例8条1項」(下記サイト参照)により放置駐輪禁止になってしまったのです。これは最近よく見かける看板と条例です。非常に長い解説のついた複雑な条例です。通常は道路交通法と同じ禁止規定だと思っていたのですが、NPの私有地民有地に停めてある自転車オートバイでも警察幹部の天下り団体がトラックで撤去してきます。近隣には有料の駐輪場はあるが、地下鉄の駅や駅ビルや歴史博物館でさえ利用者のための駐輪場が皆無なんです。ここは地下鉄の通勤客もNPモールの利用客もモザイクモールの客も歴史博物館の見学者などが大勢利用している貴重なスペースでしたがーネ…。緊急車両の停車スペースの障害になるとか…公開空地なので…とか、いろいろと理由はこじつけているけれども、狭いスペースに不十分な駐輪場はあるのですが、実際には周辺の公共施設の利用客のための十分な駐輪場がないのですーヨ。ここ都筑区近隣の人口膨張に対して行政サービスが追いついてませんーヨネ。これは林文子横浜市長の怠慢そのものです…!!!http://cgi.city.yokohama.lg.jp/somu/reiki/reiki_honbun/g202RG00000834.html

 

 

第91回目アカデミー賞授賞式が2月25日(日本時間)にロサンゼルスのドルビー・シアターにて開催されました。作品賞はグリーンブック』、 監督賞はアルフォンソ・キュアロンの 『ROMA/ローマ』、主演男優賞にはラミ・マレック 『ボヘミアン・ラプソディ』、主演女優賞にはオリヴィア・コールマン 『女王陛下のお気に入り』、助演男優賞にはマハーシャラ・アリ 『グリーンブック』、助演女優賞にはレジーナ・キングの 『ビール・ストリートの恋人たち』がそれぞれ受賞しまいました。「グリーンブック」も「ビール・ストリートの恋人たちも黒人への人種差別を扱った作品です。まだ日本では公開されていない映画もあるので、おいおいこの映画ブログで感想とコメントを載せたいと思います。特にイタリア系アメリカ人の白人運転手のトニーと、黒人天才ピアニストのドクターシャーリーが未だに黒人差別の根強い南部でコンサートツアーを廻る『グリーンブック』は予告編を見る限りは面白そうですーネ。この作品以外に、私には垂涎の的の作品がたくさんあったのだけれどもーネ!!!「ROMA/ローマ」はどこの映画館で上映してるのでしょうか?

 

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2月下旬の1本目は、地上の世界が戦争によって壊滅した300年後の未来都市を舞台に、スクラップの山の中から奇跡的に脳だけが無傷の状態で発見されたサイボーグ「アリー」を主人公にしたバトルアクション映画「アリータ:バトル・エンジェル」(2018年公開、ロバート・ロドリゲス監督、ジェームズ・キャメロン&ジョン・ランドー製作、ジェームズ・キャメロン&レター・カログリデセィス脚本、デビッド・バルデス製作総指揮、木城ゆきとの漫画「銃夢(ガンム)」原作)でした。アイアン・シティのスクラップ置き場の屑鉄の山の中でアリータ(ローサ・サラザール)を見つけたのはサイバー・ドクターのイド博士(クリストフ・ヴァルツ)で、彼は死んだ娘と同じアリータという名前を付けた。アリータは初めイド博士によって娘のボディーが装着された。が、自分の生命の来歴や今自分が存在する地上の世界のことも、空に浮かぶ空中都市「ザレム」のことも、一切の記憶が失われていた…。

 

あの«アバター»のジェームズ・キャメロンが脚本と製作を手掛けて実写化したSFアクション映画なので、期待感に膨らんで真っ先に地下鉄センター北駅前にある「イオンシネマ」で21日に3Dで見ました。原作の木城ゆきとの漫画「銃夢(ガンム)」とはストーリはかなり脚色しているようです。そもそもサイボクー少女「アリータ」の名前も原作では「ガリィ(Gally)」だったようで、英語では「不毛」などの意味があり、イメージが悪いという理由で「アリータ」にされたという。原作漫画(集英社『ビジネスジャンプ』に1991年から1995年に連載)を読んでいないので映画だけではストーリの詳細がよく分からないー感がありました。観たまま映画の範囲で曖昧なまま書いてたいるのですが、アリータは火星の戦闘員で、最終兵器のサイボーグ、その戦闘能力は火星に発祥した格闘技術「パンツァークンスト」の使い手であったという。

 

難しいテーマやキャメロンの思想が背後にある訳ではないので、アバターと同様に可憐なサイボクー少女「アリータ」の格闘とアクションを楽しめばいい映画です。ただね、続編の予告はなかったが、アリータが恋したサイボーグの部品を盗むことまでしてザレムへ行くお金を稼いでいたユーゴが地上へ落下してヨモヤと言う所で・・・、ザレムへの敵対感と闘争心に満ちたところで、ストーリはプツーと結末となった。私など、何だ続編があるのか、ストーリはまだ完結していないな…とヤヤガッカリしました!!!

 

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2本目は、宮川サトシ((安田顕宮))の母・明子(倍賞美津子)の斎場での火葬、葬式から映画は始まり、白血病で兄の骨髄移植で元気になったサトシが、母が精子バンクに預けてあった精子で、真里(松下奈緒)と結婚して子供をあやす姿で終わる『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った』(2019年公開、大森立嗣監督&脚本、 原作は宮川サトシの自伝エッセイ漫画)でした。

 

その火葬場でサトシが母の遺骨を忌み箸で拾い、ハンカチに包み持ち帰り、それを歯で齧り食べようとする・・・のでした。私の記憶では勝新太郎が父親の長唄三味線方の杵屋勝東治の葬儀の時に骨を持ち帰り齧った映像を見たことがありました。料理家の平野レミさんが亡き父を火葬した後に残骸を指につけて食べたというエピソードを語ったといいます。故人への悲しみが深く、故人の骨を噛むことで死者の霊魂の力を肉体に入れるいみなど様々なことが想像できる戦前やさらに古い日本にあった習慣らしいです。ネットで検索してみると、筑豊地方には「骨噛み」という言葉があるそうで、現在でも(近藤雅樹の論文)愛知県三河地方西部、兵庫県淡路島南部、愛媛県越智郡大島、新潟県糸魚川市などにはそうした風習が残されているそうですーヨ。私はこれだけの好奇心でこの映画を見ました…。

 
樹木希林の遺作となった『日日是好日』(2018年公開)の監督であったので関心ははありました。が、ただね、途中で突然現れる妻・真里との関係が不自然ですーネ。それと、骨髄移植を提供してくれた兄の姿がなか中登場しませんでしたので、誰が兄なのかじれったくなりました。脚本も自作する力量はないなーと感じました。

 

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黒人差別の激しい1970年代のニューヨーク・ハーレムを映画の舞台にした作品です。13本目は、9歳の娘ティッシュ(キキ・レイン)と22歳の恋人のファニー(ステファン・ジェームズ)の二人の黒人同士の恋人たちの愛情物語「ビール・ストリートの恋人たち/ IF BEALE STREET COULD TALK」(2018年公開、バリー・ジェンキンズ監督&脚本、ジェイムズ・ボールドウィン原作)でした。未だ恋人同士のティッシュは二人の子供を妊娠、しかし結婚を決めたファニーは白人警官の人種偏見から身に覚えのない罪で逮捕されてしまうことから悲劇が始まった。

 

黒人と警察官の人種差別を廻る暴行殺人暴動までエスカレートした事件は過去さまざまにたくさんありました。その中でも1992年の「ロサンゼルス暴動」は有名のようです。ロサンゼルス市警察による黒人への権力を嵩にきた圧力、黒人蔑視と差別への不満が引き金のようです。原作者のジェイムズ・ボールドウィンはマーティン・ルーサー・キング・ジュニアと共に首都ワシントンD.C.への行進に参加するなど公民権運動と人種差別と戦った作家でした。彼らしい小説だなーと映画でも感じられました。

 

ビール・ストリートの恋人たち』でティッシュの母親役のレジーナ・キングがアカデミー賞授賞式で助演女優賞に輝いた。妊娠した娘を必死に守る彼女の熱演が受賞の理由・・・カナ。

 

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すこし18世紀のアン女王の時代背景から始めましょう。統治を続けていたウィリアム3世が1702年に没し、アンがイングランド、スコットランド、アイルランドの女王に即位した。スペイン継承戦争が激しくなり、イングランドはフランスおよびスペインと戦うことになった。女王の側近にいたマールバラ公爵夫人となったサラは、夫の代弁者となり、戦争遂行をリードしていた。アンはでっぷりとした肥満体質の体型で、宮廷内を輿に乗り、室内を移動する時にも車椅子を使っていた。

 

鈍重な体格のアン女王(オリヴィア・コールマン)の身の回りの世話をしていたのがサラ(レイチェル・ワイズ)でした。寧ろ女王の代わりに宮廷の貴族たち抑えて宮廷に君臨し、権力を掌握していた。ある日、宮中に新入りの召使いアビゲイル(エマ・ストーン)がやって来た。4本目はアン女王の気ままな振る舞いと注文に振り回されるサラと女王の側近となったアビゲイルが、18世紀のイギリス宮廷の中で女たちの嫉妬と静かな権力争いを描いた宮廷映画「女王陛下のお気に入り」(2018年公開、ヨルゴス・ランティモス監督)でした。

 

日本とイギリスの宮廷を同列には語れませんが、この映画を見乍ら日本の皇室の伝統的な行事や祭礼のことを想起しました。日本の宮中には国民にとっては摩訶不思議な伝統的な行事や祭礼が残されているようです。まして宮中には古い言葉や習慣が残されているようです。毎年1月1日(元日)の早朝、宮中で天皇が天地四方の神祇を拝する四方拝(しほうはい)の儀式や、11月23日に天皇が五穀の新穀を天皇自らも食べ、その年の収穫に感謝する宮中の収穫祭にあたる「新嘗祭」(にいなめさい)など、私たち日本人にとっても神秘的で不可思議な風習ですーネ。しかし、それらは粛々と今も続いている儀式のようです。昭和天皇が崩御した際の「葬儀」は、私なども実人生で経験し、TVに釘付けになっていました 。天皇の棺の輿を担ぐ八瀬童子が京都の八瀬村から呼ばれるエピソードを書いた猪瀬直樹の『天皇の影法師』はそのころ熱心に興味深く読んだものです・・・。

 

アン女王の生活する宮廷を興味深く見ました。でも、英語が判ればその言葉使いや独特の古い表現も理解できるのですがーネ、残念ながら分かりませんでした。比較文化論に詳しい方は、どなたか教えてください。私としては、もっと欧州の宮廷独特の儀式や祭礼が映像の中で紹介されていれば、もっと面白かったのですが…。尚、アン女王役のオリヴィア・コールマンは第91回目アカデミー賞主演女優賞を手にしています。確かに名演技でした。

 

 

 

★★洋画についてはライブドアの下記アドレスで新しい公開作品を掲載しています。http://livedoor.blogcms.jp/blog/cinemalive/article/edit?id=8299116
★★邦画に関してヤフーブログの下記アドレスで新作映画を紹介しています。https://blogs.yahoo.co.jp/hbhfk429


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