10月DVD特選映画【26】★映画のMIKATA「ソフィーの選択」★映画をMITAKA | 流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

都市生活者の心と言葉を掌にのせた小説、電脳化社会の記号とイルージョンを巡る映画、都市の孕むシンボルと深層を探るエッセイ、街の風景と季節の色を彩る短歌…。小説と映像とエッセイと短歌をブログに・・・掲載します。

 












DVD特選映画のテーマ「ナチズムとホロコースト」を暫く休憩してましたが、時間の余裕のある時には、DVDを頻繁に見ています。まあ、およそほとんどのホロコースト関係のDVDは観たかな・・・という所まで鑑賞しました。

アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち」(2015年公開、ポール・アンドリュー・ウィリアムズ監督)と、「ソフィーの選択」(1982年公開、アラン・J・パクラ監督&脚本)の2本が、嬉しいことにレンタルビデオとしてリリースされましたーネ。特に「ソフィーの選択」は観たくてももDVDがずっと廃版となってました。勿論、私はさっそく借りて観ました、期待通りの名作でした。


ナチスのユダヤ人収容所・アウシュヴィッツにいた経験がある一人の女性・ソフィー (メリル・ストリープ) の悲劇を描く、ホロコーストを題材に取った作品です。二人の子供と共に彼女は収容所に送られるが、その時、小さい妹と長男のどちらかの命を助けてやるから、一人を選べと、ドイツ軍将校から言われる。彼女は泣き叫ぶ妹をガス室に送った…。収容所の所長は、彼女の美貌と才能にほだされて自宅内の執務室で秘書を命じる。子供の命を捨てたことが、ソフィーのトラウマとなっていた。これがこの映画の主旋律です。さて、もう一人作家になることを夢見て乏しいお金をもって汽車に乗り、故郷である南部の田舎からニューヨークのブルックリンに辿り着き、「ピンク・パレス」と呼ばれる壁から天井まで何かもピンク一色に塗られたアパートに荷を解いたスティンゴ(ピーター・マクニコル) という青年がいた。そこで成熟したソフィー と、彼女と同棲しているネイサン (ケヴィン・クライン) と出逢う。後々、スティンゴはソフィー と共に故里の農場で結婚して、子供を作って一緒に生活しようと誘うのだが…。「私は母親にはなれない」と言って、ネイサンの元に戻るのだが、彼のベットの中で心を病んだネイサンと共に心中自殺する…悲しい結末で終わるのだった。私は『愛を読むひと』(2008年公開、スティーヴン・ダルドリー監督)とともに、«ナチズムとホロコースト≫の名作の一本と見ています。


学生時代に観て忘れられない名作があと一本、「ナチズムとホロコースト」関連の映画で、既にこれも絶版となっていて、観たくてもなかなか観れない映画がありました。ストーリは、ナチ残党の追及を逃れて、身を隠す為にホテルの夜番のフロント係として働く元ナチス親衛隊マックス(ダーク・ボガード)の前に、今は著名な指揮者の妻となって現われるユダヤ少女ルチア(シャーロット・ランプリング)と偶然再会するのだが、収容所での恐怖心よりも、残党として捕縛される危険があるのに、ルチアは陶酔し、マックスはその成熟した性の虜に再びなる「愛の嵐」(1973年公、リリアーナ・カヴァーニ監督) という作品です…。最近、ブルーレイ版が10/28にリリースされるという情報を見ました。これも私は楽しみに待っています…。