7月上旬特選映画【13】★映画のMIKATA「帰ってきたヒトラー」★映画をMITAKA | 流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

都市生活者の心と言葉を掌にのせた小説、電脳化社会の記号とイルージョンを巡る映画、都市の孕むシンボルと深層を探るエッセイ、街の風景と季節の色を彩る短歌…。小説と映像とエッセイと短歌をブログに・・・掲載します。


 



7月は色々なことがありました。或いはこれからも色々なことがありそうですーね。


最近のその話題の一つが、7月22日に「ポケモンGO」の日本での配信が始まったことかなー。先行配信した米国では既に街をうろつく若者の間で加熱しているようです。配信当日朝からマスコミがこの話題を映像で大量に流しています。あれれ、これはマスコミを使った情報操作なのかな、或は、株価操作、いやや、マーケティング戦略ならばいいが、私などついつい「政治」戦略と勘繰ってしまいます・・・???東京都知事選挙の街宣カーの近くにピカチューのゲットするのがレアなマスコットが出現したよ・・・などと「噂」が流布したら、それこそ選挙宣伝の効果満点ですねー。


日本でも今、些か異常に沸騰しています。ガラ系の携帯から完全に「スマホ」の時代が到来した観です。個人と個人の通信手段が、LINEによって一斉に瞬時に情報が集団へと伝達され、壁に囲まれた部屋の中の個人の、孤独な秘密の会話が、今や、「スマホ」によって街の中でワイワイガヤガヤと騒ぎながらスマホのソフトを媒介に他人との間で「仮想現実」の会話が始まり、ポケモンの情報交換をするようになった。「ポケモンGO」の魔法によってスマホが共感と共同の集団意識を付与したといってもいいのかな・・・。「ポケモンGO」には三つの魔法のキーワードが隠されているのではないのかな。今まで単にゲームでの異空間の対戦でしか過ぎなかった「ソーシャルネットワークゲーム」が見事に拡張したー。「たまごっち」のような孤独な意識に籠っていたゲーム性が、街中に出て地図の中でポケモンをゲットするというゲームの解放性が、幻想的な共時性を持つようになった、ブームとはいえ共同幻想さえも与えたーのかな。最後に、「ポケストップ」と「ジム」がゲームに組み込まれることで、ゲームとキャラクターが商品の購買意欲を喚起するだけでなくて、ポケモンのキャラクターが「ゆりかごから墓場」までの千変万化の商品とつながった…。文房具や鞄バックやTシャツばかりでなく、その内に、霊園の墓石や神社仏閣の境内に、或は、離乳食や乳母車にピカチュウキャラクターが登場する、さらにスニーカーやハイヒールの上にピカチューマスコットが登場する時代が到来するーのかな・・・。確実に新しいビジネスモデルを登場させた―のです。任天堂やマクドナルドの株価もポケモンGOのニュース発信前から高騰しているという。

繰り返しますが、7月は色々なことがありました。或いはこれからも色々なことがありそうですーね。


参議員選挙投票(7月10日)がありました。240万人の新しい18歳有権者の一票が、どの党のどの候補者に流れるのかなーと、私は興味津々でした。が、間違いなく彼等に政治意識はあるのだろうけれども、親の家で親の経済と保護の傘下にある、生活体験と企業内の組織体験と、お金で動く冷徹な「利益」の経済原則の経験希薄な高校生にとっては、政治と生活を繋ぐ「社会保障」や「医療費」や「高齢社会」・・・、「失業保険」や「保育園」や「養育費」や「年金」や「老人介施設」などは無縁なお金の世界ですーね。ついに「アベノミクス」の山は動かせなかったーな。その一因は、戦略を持てない「民進党」の選挙ベタが原因カナ…。政党と選挙のためにお金をかけて「シンクタンク」と選挙参謀を雇わないとねー!!!自民党が「経済」を選挙戦のテーマに掲げたら、それに対抗できる政治テーマは「社会保障」ではないのカナ・・・。憲法を守れと呼びかけるならば具体的に「憲法9条と25

条を守れ!」と掲げないとねー。


桝添要一都知事の辞任(7月12日)の後、都知事選挙(7月31日投開票)では、注目の立候補者の選挙活動は今たけなわーですね。その一人、TVキャスターというよりも癌を克したジャーナリストの鳥越俊太郎[76才]。何よりも、野党統一候補(民進・共産・社民・生活)と、3度目の都知事選出馬を譲った苦労人の元日弁連会長の宇都宮健児の辞退は残念ですーね。私は彼に都知事になってほしかったです。もう一人は、岩手県知事や総務大臣などを歴任した増田寛也[64才]。東大法学部卒のコチコチの官僚です。さらに、元女性ニュースキャスターから自民党国会議員へ転身した小池百合子[64才]。大胆にも自民党の推薦はないのだが、当選9回で環境大臣・防衛大臣などを歴任したキャビキャビの議員。もう一人、忘れてはならない存在が、目立たないが、ジャーナリストの上杉隆[48才]は異質な候補者ですーね。


 六八コンビで、中村八大さんが作曲した音楽に詞を付けたヒット曲の作詞家でもあった、ラジオ番組や草創期のテレビ番組に携わったテレビ界寵児であった永六輔さん83才が逝去しました(7月7日)。 ジェリー藤尾さの歌声が印象深い「遠くへ行きたい」など、ヒット曲がありました。


東京・浅草の「最尊寺」の住職の17代目の息子でもあった永六輔さんは、勿論、私など旅番組「遠くへ行きたい」をよく見ていたのですが、それよりもラジオ好きの私は、TBSラジオの土曜日に一日中声を聴いていたので余計に寂しい気がしました。


水原弘さんの「黒い花びら」、坂本九さんの「上を向いて歩こうよ」等々、いろいろな歌手が歌ってる昭和歌謡を代表する名歌を残してくれました。


更に続けて、『11PM』、『巨泉×前武ゲバゲバ90分!』、『クイズダービー』、『世界まるごとHOWマッチ』など人気番組の司会を数多く務めた人気司会であり、タレントの大橋巨泉(大橋克巳)さんが12日、度重なるがんの手術の末に死去(82才)しました。昭和の文化よ、さらば…。ご冥福をお祈りいたします。


7月は禍々しい時期なのですーね。事実は小説より奇なり、いや、映画は事実よりより奇なり~。映像は時代の人間模様を写す魔法の鏡・・・です。殺人事件は時代の人間の歪みを暴く、メリメリバリバリ音を響かせる「真実の軋み」ですかね~。


7月上旬のこのブロクが、なんとなんと7月も下旬にまでズレて遅れてたのは、ありていに言えば、年内に設備関連の資格取得のために、私は二つ国家試験を抱えているます。中年になっても知識を詰め込むのはシンドイが、映画を見る時間がないのは、束縛以上に辛いものですーね、本当に映画を鑑賞する時間がありませんでした。中高年になると経験ばかりでなく、この資格も大切な生き残りの条件になっています。転職再就職ともなるなお更に必要条件となります。「一億総活躍社会」かー、言葉だけの政治スローガンかーな…。

 

もう一つこの映画ブログのアップが遅れた理由は、最近、海外TVドラマに嵌ってしまっています。テレビ朝日の昼ドラに、サスペンス流行作家「キャスル」と、ニューヨーク市警の美人刑事「ベケット」がコンビを組んで、難事件を解決する面白い海外ドラマ「キャスル」の放映がありま

した。あのTVー、貴方も見たことありますかー???その「シリーズ4」で突然放送が打ち切られました。レンタルショップの海外ドラマの棚には「シリーズ5」と「シリーズ6」のDVDのケースがズラーと並んでいました。「シリーズ4」の最後が、キャスルの家のドアーで二人が抱き合い、いい雰囲気で愛し合う場面で終わったのです…。この先のシーンがぜひとも、どうしても見たくて、レンタルショップへ連日のように2-3巻ずつDVDを借りに行きました。それがドキドキするくらい面白い、ワクワクするくらい次の巻が見たくなり、とうとう「シリーズ6」まで見終わってしまいました。映画館で上映される新作よりも見応えがありました…。


さて、7月上旬の特選映画をアップロードします。もう既に7月下旬なのに、上旬でコメントできる映画は4本を観賞するにとどまっています。その中で私の選んだ特選映画1本は、『帰ってきたヒトラー』でした。過去の凶悪犯罪を彷彿させる犯罪映画&サスペンス仕立ての邦画二本、クリーピー 偽りの隣人』も『葛城事件』も、一押しの作品でした。ただ、敢えて<ナチズムとヒットラー>をコミカルに映像化した『帰ってきたヒトラー』を選びました。ゲラゲラ笑うコミカルな映画ではな

かったですが、ヒットラーに似た「お笑い芸人」の政治演説が、やがて過去の遺物のアジテーションの筈なのに、その「お笑い演説」が、マスコミから流された途端に、新鮮なイデオロギーとして支持される滑稽な政治シーンが、次第にシリアルになってきて、なんか怖ろしい気がしました。ホロコーストとナチズムは時代と状況によってー、不満と憎悪と不信の感情と結びつくと政治に振り回され、「ナチズム」はゾンビのように復活する…という教訓がありましたーね。


滑稽な笑いは、やがて怖ろしい恐怖政治へと変遷する教訓的な映画でした・・。前置きが予想外に長くなりました。さて、漸く映画のブログらしい文章にたどり着けました

導入文章が長くなりましたので、この続きは次回に掲載します。