4月上旬特選映画【7】★映画のMIKATA「スポットライト」★映画をMITAKA | 流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

都市生活者の心と言葉を掌にのせた小説、電脳化社会の記号とイルージョンを巡る映画、都市の孕むシンボルと深層を探るエッセイ、街の風景と季節の色を彩る短歌…。小説と映像とエッセイと短歌をブログに・・・掲載します。


 

ハリウッドのアカデミー賞を受賞した作品が国内でも徐徐に公開され始めました。作品賞の『スポットライト 世紀のスクープ』、監督賞の『レヴェナント 蘇えりし者』、脚本賞の『スポットライト 世紀のスクープ』、主演男優賞のレオナルド・ディカプリオの『レヴェナント 蘇えりし者』、主演女優賞のブリー・ラーソンの『ルーム』は観たいと思ってjます。時間を見つけては映画館へ通っています。さて、4月上旬の特選映画をアップロードします。今月は4本を映画館で観賞しました。選んだ特選映画1本は、『スポットライト 世紀のスクープ』でした。当分の間、アカデミー賞作品が続きそうですーね。でも、石井岳龍監督の『蜜のあわれ  』も一押しの傑作でした。

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丸いお尻とチャーミングな顔の「あたい」赤子(二階堂ふみ)、実は彼女は少女の姿に化けた、金魚の化身。「おじさま」と呼ぶ老作家・室生犀星(大杉漣)が一緒に暮らす恋人です。1本目は、奇妙でファンタスティクな映画蜜のあわれ  』(石井岳龍監督、港岳彦脚本)でした。

 

文豪・室生犀星や芥川龍之介や朔太郎が登場する文学好きには楽しい映画です。ヌードになった二階堂ふみを見るだけでも見る価値がありました。原作は、室生犀星が晩年の1959年に発表した会話の文の同名作品を、石井岳龍監督が制作しています。原作を読んでませんが、脚本も良くこなれていますーね。

 

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アメリカ人にとって少年の時より正義の味方で、地球上で一番強い憧れの二人のヒーローである、だからスーパーマンとバットマンがもしも戦えば、どちらが強いのかは興味津々です。スーパーマン(ヘンリー・カヴィル)とバットマン(ベン・アフレック)が、ある画面で互いに戦う姿は、まるで英雄が私念から闘っているような場面です。が、真相はレックスが地球でのスーパーマンの育ての親、ケント夫婦の妻を人質にとってスーパーマンに対してバットマンを倒すように企んだ陰謀でした。2本目のバットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 』(ザック・スナイダー監督)は、人気のヒーローを一つの映画で共演させた上、戦わすという異色で意外な作品でした。まあ、もうネタがなくなってしまったのかな、と勘繰りたくなる映画です。

 

悪役レックス・ルーサーがスーパーマンを倒す為に、崩壊したクリプトン星の怪物を復活させ、地球征服を画策した。おまけにスーパーヒロインのワンダーウーマン(ガル・ガドット)までもが登場してくる。ラストシーンでは、スーパーマンとバットマンとワンダーウーマンが協力して怪物を倒すというハッピーエンドでした。

 

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大学生・成留怪死事件を取材することで異様な死に方をした青年の死の原因を探るうちに、窓やカーテンの隙間などから自分に恐怖の視線を投げる「のぞきめ」が恐怖をそそる。3本目は、テレビ局でアシスタントディレクターをしている三嶋彩乃(板野友美)と、彼女の恋人(白石隼也)が主人公になって、鞘落と六部殺しの民話伝承とダムに沈んだ侶磊村の過去の民話が現代に生きていることを突き止め、謎解きをするホラー映画『のぞきめ 』(三木康一郎監督)でした。

 

三木康一郎監督はホラー映画に慣れていないのだろうかな、瞬間的に恐怖を呼び覚ますホラー映画にしては、テンポの鈍い、まどろっかしいシーンが幾つかありました。恋人の部屋に入って薄暗い部屋を徘徊する場面とか、「覗き目」の恐怖におびえる入院中の和世が路上でトラックに轢かれる時とか・・・。私はホラーは嫌いだが、映画としては予想以上にストーリが面白かったです。そのうえ私は、神話や民間伝承が好きなので、駄作とは言えませんーね。

 

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4本目は、「The Boston Globe」の記者たちが、カトリック教会の牧師が幼児の性的虐待という醜聞を暴いた実話を基に描く社会派映画『スポットライト 世紀のスクープ』(トム・マッカーシー監督)でした。

 

紙の新聞に代わってネットによって社会の出来事やニュースや情報がリアルタイムに手に入る昨今、新聞の価値と役割をしみじみ考えさせる映画でした。カトリック系住民が多いボストンでは、神聖な教会の牧師の行為をスクープとはいえ記事の中で暴くのはタブーに近かった。それは、枢機卿やカトリック教会の組織そのものを批判することでもあった。第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞した作品なので、特別に私は鑑賞したかった三ツ星映画でした。最近、新聞よりも週刊誌の方があっと驚くスクープが多いですね。新聞記者も、また新聞社もサラリーマン化し、事なかれ主義になってしまいましたーね。新聞を鼓舞する映画だーね。私としては是非、安倍政権下での「貧困」や「医療」や「福祉」や「非正規労働」の問題をシリーズ化して、気鋭の社会部記者の連載を期待したいのだけれどもーね。

 

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