1月特選「大脱出」【1】★映画のMIKATA★映画をMITAKA… | 流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

都市生活者の心と言葉を掌にのせた小説、電脳化社会の記号とイルージョンを巡る映画、都市の孕むシンボルと深層を探るエッセイ、街の風景と季節の色を彩る短歌…。小説と映像とエッセイと短歌をブログに・・・掲載します。







今年初めての掲載となります。改めて、明けましておめでとうござ゛います。隅から隅までズズズイッーと、本年もこの映画ブログを宜しくお願いします。



昨日、沖縄・名護市長選挙で、米軍普天間基地飛行場を辺野古へ移設することに反対した現職・稲嶺進氏が当選した。沖縄市民の「意気地」を見た気がします。米軍再編交付金や自民党の振興策に頼らなくても、沖縄は生き返りますーよ。安倍政権は再び沖縄を占領国民にしています…ね7


都知事選が真っ盛りですね、大きな花火が打ち上げられました。でもまだ明けまして2014年と、ほろ酔い気分でいたい睦月です。新年の゛「書初め」のように、ピリリと辛いキャッチフレーズを捻りました。…さよなら「直樹」さん、宜しく「新」都知事、どうなる「的外れ」安倍政権、いい加減にしろ原発再稼働、庶民を見殺しにする気か「経済成長」・・・三者三様の都知事候補にはぜひとも、地方自治のトップに就いてほしい人ばかりです。勿論、、細川護煕元首相には、都知事になって原発汚染と核兵器を輸出しようとする安倍政権の死の商売を阻止してほしいし、「原発反対」を貫いてほしいです。宇都宮健児さんには是非、神奈川県知事に招へいしたい逸材です。舛添要一さんは、ぜひとももう一度国政に

参加して、新しい政党の党首として、社会保障重視の、「自由」「平等」「平和」の市民社会の理念を実現していただきたい人材です。


さて、1月上旬の特選映画にシルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーが共演する『大脱出』に決めました。


まだまだ寒い日が続きます。映画ファンの皆様におかれましては、健康に注意して今年は新しい楽しみを一つ増やして、大いに人生を謳歌しましょう…。生きていればこそ、悲しみも苦しみも喜びになります。


11本目は、納骨のため亡き母の故郷を訪れたヒロイン・麦子(堀北真希)は、母・彩子(余貴美子)の知られざる一面を知る麦子さんへ(吉田恵輔監督)でした。私も先年の七月に91歳の母を亡くしたので、親と子供の血の絆を映像化したこの映画を、シミジミ見ました。


麦子は、母の田舎を訪れた時、若かった母が町の人気者だったことや、今の麦子が、母の青春時代の面立ちとよく似ていることを知る。母の故郷の人々と奇妙な交流が始まる…。それから、映画の場面の流れは、麦子が兄・憲男(松田龍平)と暮らすアパートに、二人を捨てた母・彩子がもう一度同居したいと帰ってくる過去の回想に流れる。そして、病のために母は亡くなる。映画に流れる時間が分かりにくかったです。これは監督の映画制作上のミスだろうーね。映画のテーマは、「家族の絆と家族愛」だと理解しましたが、小津安二郎監督『東京物語』、山田洋次監督の「東京家族」を見ているような錯覚を覚えました。吉田監督身はこの映画で何を表現したいのかよくわかりませんでした。でも、堀北真希ちゃんは相変わらずかわゆですね…。私としては、この映画で堀北真希の別の魅力、アイドルから女優の顔を引き出しとてくれるとかなり期待したのですが、期待外れの駄作でした。


22本目は、貧乳の天才美人マジシャン・山田奈緒子(仲間由紀恵)と天才物理学者の上田次郎(阿部寛)のいつものコンビが演じる、劇場版第三弾のコメディー調の『トリック劇場版 ラストステージ(堤幸彦監督)でした。宿直夜勤の連続で寝不足でもありますが、映画がつまらなくて半分ウトウトと寝てました。年末年始にTV放映で劇場版も、テレビドラマの傑作特集も見てましたので、ギャグもお道化た仕草もセリフも、なんかもう笑えないくらいに古臭い二番煎じのお笑いネタ、すり切れた懐メロLPレコードを聞いているような気がしました。これがシリーズ最後の劇場版のようですが、主演の仲間由紀恵、阿部寛の三枚目の喜劇風のお笑役の魅力を引き出す新しい映画を見たいです。


33本目は、洋上に浮かぶタンカー型監獄からの脱獄を企てるアクションスターの大御所二人、シルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーが共演する『大脱出(ミカエル・ハフストローム監督)でした。


脱獄不可能と言われる監獄から自らが囚人となってその監獄に閉じ込められて、そこから巧妙に脱獄することで、より堅固で脱獄不可能な監獄を実現させることを仕事としている、世界でも珍しい監獄専門のセキュリティーコンサルタントのブレスリン(シルヴェスター・スタローン)を主人公にする脱獄映画です。ある日、世界中の重犯罪者が投獄されている洋上に浮かぶ巨大なタンカーが監獄となっている、通称「墓場」と言われているこの船に、脱獄のプロであるブレスリン(シルベスター・スタローン)が投獄され、脱獄の余地があるかどうかを試みる仕事が来る。だが、そのコンサルティングを受諾したとたんに、何者かの手によって拉致され、墓場に投獄される。もはや計画中止の解除コードも通用しなかった。犯罪者の汚名を晴らすために、この監獄の脱出計画を練り始める。彼の前に、ロットマイヤー(アーノルド・シュワルツェネッガー)が現れ、脱獄の共謀者となる……。



『ロッキー』シリーズ、『ランボー』シリズその他の数々のアクションヒット作品があるスター・スタローンですが、この脱獄映画『大脱出』以前に、『ロックアップ』(1989年)でレオン役で囚人として投獄され脱獄する映画がある。正義感の強い主人公・レオンは、チンピラに絡まれている知人を助けるために、相手のチンピラに重症を負わせ、傷害罪の罪で刑務所へ送られる。彼が服役中にたまたま父が危篤の状態に陥る。刑務所の所長・ドラムグールに1時間だけ危篤の父に会わせてくれと嘆願するが、却下される。レオンはやむなく脱獄し、さらに脱獄罪として、刑期は重くなり、拷問と監視の厳しい最悪の刑務所「ゲートウェイ」に移送される…。今回の映画は、ロトマイアーの登場がこの映画をよりグレードアップしてるだろうかーな。ともかく娯楽映画としては満点の醍醐味でした。私は、邦画の脱獄映画としては 板尾創路の監督・脚本・主演の『脱獄王』が好きです。


44本目は、イタリアの広告祭に審査員として参加することになった大手広告代理店新入社員・太田喜一郎(妻夫木聡)が、「ちくわ」の自社CMのグランプリ獲得のために奔走するコメディー『ジャッジ!(永井聡監督)でした。劇中には「TOYOTA}車のCM、日清食品の「キツネうどん」のCMが公然と登場します。昨年の映画で私が気づいたのは、各観光地が舞台として登場する«観光映画≫でした。企業宣伝の挿入された≪企業宣伝映画≫というのは、2014年の主流となるかもしれません。あの車のワイパーや椅子の首部分に人間の顔が現れる宣伝が、実TV電波に流されれば、これはちょっとやりすぎ、゜出来過ぎではないのかなと思います。


監督の永井聡がCⅯディレクター故なのか、それとも、映画の中で巧みに企業イメージを観客に売り込む企業協賛の、新しい企業宣伝の形式場なのか、巧妙な映画のコメディーに「してやられたー」とやや首をひねり呆れました。もはや企業のCMは、売れるために売るために、新製品の特長とメリットを電波に流して、脳裏に指向性と趣向性を潜在意識に洗脳しても、それでも市場競争に勝てなくなっているのですーかね。もはや、消費者の潜在意識に、企業イメージと商品情報と「好感」が同時に洗脳できなくてはならなくなった…。そのために広告業界は、宣伝に俳優とストーリとドラマを組み合わせた、「物語性」を持ち、それをTV媒体だけではなくて、映画にもラジオでイベントでも、マスでもミニでも「メディアミックス」の宣伝が多量に流れています。