18 「ハンター」 映画があるかぎり彼は死なない | ササポンのブログ

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ska-n-tastic さんのブログで知った、ミッシェルルグラン作曲の「栄光のルマン・ハンター」のカップリングCDを聴いているうちに、あの頃が、甦りました。



確かに、この音楽だった。

マックインが死んだとき、まるで実感がなかった。当たり前だ。別に、彼は隣に住んでいるわけじゃない。





僕とマックインは、映画の中でしか会わない。


亡くなったと聞いた後、「ハンター」を見た。

それみろ、マックインは生きているじゃないか・・。



正直、この時期、すでにマックインの人気は下降していた。

「民衆の敵」なんて映画を作って、演技派を目指したが失敗。以前のような、スター大作映画を作る力はなかった。

でも、そんな境遇が、この作品に幸いした。

監督は、バズキューリック。「戦うパンチョビラ」「シェイマス」など、けして大作ではないが、おもしろいB級映画を撮る職人。

彼によって、マックインは完全に、リラックスした演技を披露した。


彼の役は、バウティハンター、賞金稼ぎ。



通称パパ。アンティークオモチャの収集癖がある。彼の家には、いつも誰かがいる、にぎやかで楽しい。


そのなかに、彼が、仲間いり。



この顔にピンときたら、あなたは海外ドラママニア。ヒントは、クンタキンテ。彼の出た作品についてはまた書きたいので、ここでは謎のまま。


このパパの設定で、一番、楽しいのが、車の腕前だ。

世界一車の運転のへたくそなバウンティハンター。

でも、世界一へたくそに見せる運転は、達者じゃなくては出来ない。あのメチャクチャな駐車は、運転がうまくなきゃ出来ないよ。



彼は、フィアンセと一緒に、妊婦の教室に行って呼吸法を習ったりする。こんな優しいシーンは、いままでの彼の映画にはなかった。


この映画のラストシーン、マックインは、とても優しい顔になる。

こんな優しい、楽しい映画を作ったことで、晩年のマックインの荒れた私生活による悪い評判も、消えてしまった。

いや、そんなもの、元から観客には関係ない。マックインは、隣に住んでいるわけじゃなく。映画の中で生きているんだ。

彼の映画を観るとき、また彼は生き返る。相変わらずの器用なガンテクニックと、不器用な笑顔で・・。


(このレビューのなかで、マックィーンを、マックインと表記しているのは、わざとです。僕の中ではスティーヴマックインなので)


またオマケ画像



あんまり欲しくない・・