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六本松ゼミナール塾長の深川です。
11月に入り、いよいよ受験へ向けて本格的なラストスパートをしていく時期を迎えました。
今回は、全国学力テストについて解説します。
正式名称は「全国学力・学習状況調査」。
平成19年度から小6と中3の全員を対象にスタートし、国語と算数・数学の2教科が基本で、3年に1回は理科も実施しています。
児童・生徒へのアンケートで学習環境なども調査。
文部科学省は、都道府県や市町村の教育委員会による学校別成績などの公表を禁じていましたが、一部の自治体首長の意向を受け26年度から条件付きで解禁しています。
正答数の少ない子供たちがいまだに多い実態が浮き彫りになった全国学力テストの分析結果。
昨年度の分析時にも同様の問題が指摘され、学力の底上げの重要性が訴えられましたが、改善にはつながりませんでした。
東京都教育委員会は「小学校の授業でいったんつまずくと、中学、高校での伸び悩みにつながる」との懸念から昨年度、小1~4年向けに基礎的な内容を繰り返し学習できる「東京ベーシック・ドリル」を作成し、注目を集めています。
今年4月に各校へ配布して活用を促しましたが、「効果が出るのは早くて2年後」(担当者)と分析しており、改善は一朝一夕にはいかないようです。
ドリルは国語、算数、理科、社会の4教科分。
問題と正答、解説がセットとなり、「最低限、覚えてほしい内容が反復して学べるようになっている」と分析しています。
東久留米市立第三小学校は「東京ベーシック・ドリル」を年2回の習熟度調査に活用。
ドリルで知識が身についていないことが分かった生徒については、放課後の個別授業で弱点をなくすようフォローした上で、再びドリルで必要な学力に達したかを確認しています。
稲垣達也校長は「やればできるという自信をつけさせれば、学習意欲の向上につながる」と話しています。
東京都が「目標」と定めるのは学テで成績上位の秋田県。
秋田県は今年、都内の小学生がつまずいた算数Aで好成績を取り、正答率が全国平均に届かなかった「下位層」の子供が19・3%と、東京の31・5%に比べて少なかったことに注目しています。
秋田県教育委員会は「授業では、生徒に考えさせるよう工夫している。自分たちで考えさせると、のみ込みも早くなる」と説明。
成果を上げることで、学校と家庭で信頼関係も築かれ、「家族が家庭学習などで協力的になる」としています。