7月19日(水)、英国大手保険会社AVIVAグループは、マン島フレンズプロビデント・インターナショナル(FPIL)をIFG(International Financial Group)傘下のRL360 Holding Companyに3億4000万英ポンド=約500億円で売却すると発表した。
AVIVAがフレンズプロビデント・インターナショナル(FPIL)の親会社であるフレンズライフを56億英ポンド=約8,000億円で買収したのが2014年末なので、AVIVAグループ下でのフレンズプロビデント・インターナショナルの運営は僅か3年弱で幕を下ろすこととなった。
フレンズライフは、2010年に18億6,000万英ポンド=約2,700億円でガンジーの投資会社Resolutionによって買収されており、AVIVAはそれを2014年に8,000億円で買収し、そのうちマン島のフレンズプロビデント・インターナショナル(FPIL)を今回500億円でRL360に売却したことになる。
この500億円は、2016年のフレンズプロビデントの総資産額のおよそ3倍の価格と言うことだ。
AVIVA社の発表では、このフレンズ売却によるキャッシュフローやソルベンシーマージン率の改善を強調しているが、今のところAVIVA社の株価にはさほどの変化は見られないようだ。
一方、RL360側の広報では、マン島籍セービングプランの世界市場におけるマーケットの拡大を狙っているという意図が示されており、7年間に3度の買収を経験したマン島のフレンズプロビデント社の今後は興味深い。
結果としてIFG(International Financial Group)傘下のRL360が、同じマン島のフレンズプロビデントを持つことによって、オフショア・セービングプラン(オフショア積立プラン)における市場掌握力は世界的に見て相当強固なものになるだろうと推測されるが、このフレンズプロビデントを巡る買収劇の最終的な勝者が誰なのかは今のところわからない。