今日、賃貸物件をお探しの方の接客がありました。
今日のお客様はなんと、あるワードにて検索したらこのブログがヒットして、メールフォームからお問い合わせをいただいたのがきっかけでした。
(初めてのことでとっても感激しております)

結果から申し上げると、ある物件にてお申し込みをいただいている状況です。
今日は、ひとつの実験と言うか、今後私が取引のデフォルトとしたい形でやってみました。

申し込みいただいた物件は、家賃が61000円で募集されている物件(プライバシー保護のため詳細は控えます)だったのですが、広告料(オーナーからの手数料みたいなもの)が2ヶ月分出していただける物件で、そのまま広告料+仲介手数料をまともに受領した場合は、次の売上になる予定でした。

[広告料]
61,000円×2=122,000円(税込み)
[仲介手数料]
64,050円(税込み)
[広告料]+[仲介手数料]=186,050円(税込み)


もしかしたらこの売上を計上できたかもしれないし、多くの仲介業者さんは素直に契約をしようとするお客様には一切の値引きをせずに契約を進めることが多いと思います。

しかし、私は次のようにやってみました。

1、仲介手数料は0円
2、広告料1ヶ月減額することを条件に、家賃を3,000円値下げしていただく交渉をし、成立

結果→弊社の売上は、61,000円-3,000円=58,000円の広告料のみ。
最終的には、ここから消費税が引かれるので55,238円の計上となります。

最大の報酬を受領した場合と比べると、その差は128,050円です。
何故このようにしたか?理由は二つあります。
1、それが借主、貸主、当社3者のことを考えた最良の形だから。
2、私の中ではこのくらいが、営業していける最低限度の報酬額だから。


既存の報酬制度、及び仲介業者のスタイルは「取れるとこから取る」が基本となっております。
既存の報酬制度は家賃が売上単価に直結することが多いし(家賃×○ヶ月分という計算方法だから)、仲介業者の心情としては、「値切られたら値切る、素直に契約してくれそうな人からは値切らない」となるでしょう。

ところが、2万円の部屋を探す労力も10万円の部屋を探す労力もそんなに変らないのです。
むしろ、「1万円の部屋を探してくれ!」と言われたら、その方が大変です。大変ですけど、仲介手数料は最大10,500円です。これでは、家賃が安い物件を探しているお客様は雑に扱われるし、高額家賃の物件を探しているお客様は大切に扱われるのかもしれません。

既存の報酬制度は法律で決められているものなので私個人がどうこうできる範囲ではありませんが、決められている報酬の上限以下では自由に設定できます。
この範囲で、極力平等な報酬を受領していきたいと思っております。

もちろん、営業していける最低限の報酬額が本当に5万円前後なのかどうかはもっと詳しく計算してみる必要があるし、もっと違ったやり方の方が三者の為になるかもしれない。
しかし、いずれにしても「取れるとこから取る」という姿勢で仕事はしたくありません。