札幌以外でもそうかもしれませんが、とりあえず私が働いている札幌市内では昨今、マンション・アパートが建ちすぎです。

個人向けの分譲マンション、投資向けの賃貸アパート・賃貸マンション全てです。


大都市の東京や、大阪、名古屋などに比べると札幌の土地は安いという事で、不動産投資をし易いというのが一番の理由だと思います。

しかし、建ち過ぎたしわ寄せがそろそろ始まっています。


僕がこの業界に入ってからの約5年間でどれくらい変ったか??


[5年前]

広告料(オーナーから支払われる手数料的なもの)が、せいぜい1ヶ月だった。

新築物件は完成前に8割の部屋が成約済みとなっていた。

賃貸借の契約時、「家賃×4ヶ月分」くらいが必要な契約金(初期費用)だった。


[今]

広告料は2ヶ月があたりまえになって、3ヶ月や4ヶ月なんてものまである。

新築物件でも完成後、半分以上が空室となっている物件がある。

契約時の諸費用は、「家賃×2~3ヶ月分」になっていて、「契約時5万円以下」で入居できる物件も多数ある。


オーナーからすると、想定していた利回りが大幅に狂ってしまっています。

全戸数の半分以上が空室となってしまっている物件なんかもたくさんあるのですが、オーナーは、現在募集中の家賃を値下げする意思決定がなかなかできません。



例えばこの物件


【住所】札幌市中央区南10条西8丁目

【交通】地下鉄南北線 [ 中島公園駅 ] 徒歩 10分

【建築年】平成13年

【間取り】1DK













現在、家賃42000円で募集していますが半分以上空室となっていまっています。

原因はなにか??


さまざまな細かい要因はありますが、結局は家賃設定です。


周辺の相場と照らし合わせたら、38000円くらいが適当な家賃だと思います。

「じゃあ、38000円で募集したらいいじゃん」って思いますよね??


オーナーとしては少しでも高く貸したいし、購入した時にはもっと高い家賃収入を想定したのです。

なので、家賃の交渉をしても「そんなに下げたら、ローンの返済できなくなる」と言われます。


でも、”現在の”適正な家賃に設定しなければ、半年後も空室のままでしょう。


確かに42000円から38000円に値下げしたら、12ヶ月で48000円の減収です。24ヶ月だと96000円の減収になります。

ですが、もし38000円で募集し、すぐに入居者が決まったら、24ヵ月後には912,000円の収入があります。一方、42000円のまま募集していて、半年後にやっと入居者が決まったら・・・756,000円の収入しかなく、結局156,000円の損をすることになります。

僕の今までの経験だと、その家賃で3ヶ月決まらなければ、ずっと決まりません。


はっきり言わせていただくと、よっぽどお手ごろ物件を購入しない限り札幌での不動産投資は儲かりません。

儲かるのは、買う方ではなく、売る方です。


賃貸用の新築アパート(マンション)が1棟売れると、ちょっとびっくりするくらいの利益が出ます。

なので、売る方は必死です。


不動産投資をお考えの方は、まず良心的な不動産会社を選び、本当にお得な物件があったら時だけ購入しましょう。