制作ナンバー順では、第3シーズン最後のエピソードということのようですが、まぁ、キムとロンの関係の完結(恋人になる)が無ければ、これが最終回だと言われても、なんとなく納得出来る感じがしますが・・・。
このエピソードでは、キムたちの「最初の任務」のシーン(#35~37の「タイム・ポッシブル」からの引用)が回想されています。オイラはまだ、第1シーズンを全く見ていない幸運(?・・・まだお楽しみがあるという意味で)が残されているのですが、この「最初の任務」と、今まではキムニケーターを通してしか現れていないウエイドを登場させることで、物語を完結させるという手法は、理解出来ます。普通のコミックアニメならそれでもいいのですが、このKPの場合は、あまりにも、登場キャラクターに個性がありすぎるため、それを許さないファンや、強いて言えば、スタッフの強い思い入れがあったため、「ドラマチック・ナイト」というエピソードが出来たものと推察します。
さて、ここでは、キムたちがまだ高校生であり、それ故、大人の社会から迫害(?)されることで、キムが悩むシーンや、家族や仲間への思いやりを見せるシーンがあります。そして、その対極として、「チーム・インポッシブル」なのです。それらを通じて、物語の基本コンセプト(キムの活躍を支えるもの)を再確認する意図があると思われます。
あらすじ・・・。
キムとロン、映画館へ。
席に着くなりロンは、スナックを買いに。
予告編が流れる中、いきなり天井から3人組が降りて来て、上映中止を告げ、キム以外の観客を追い出す。戻ってきたロンは、彼らにテーマ曲があることに感動!(?)、自分たちも作ろうとキムに勧めるが、却下される。
彼ら3人組は、「チーム・インポッシブル」。メンバー紹介用の映像が流れる。世界で最初のレスキューチーム(有料)らしい。(#35のエピソードの回想、キムたちが、彼らの仕事を奪ったと、逆恨みしている様子)。キムの活躍のせいで、彼らの収益が落ち込んでる。
彼らは、このビジネスから手を引くよう、キムに言い残して去る。
キムの家。
キムママとキムパパ。パパは、税金の計算で頭が痛い。
そこへキムがやって来て、「チーム・インポッシブル」のことを話す。(高校生のキムは、大人から言われたことなので、真剣に悩んでいる)
キムパパは、世界を救うのがキムの使命だと言って、励ますと、キムも立ち直る。
学校、ロッカー前
ロンは、キムが任務を止めればヒマになるからと、アルバイト情報誌を見ながらバイトを探しているが、めぼしいものが無く、それなら趣味を探そうということに・・・。
そこへキム。ロンのそんな話に、反発、任務は止めないと言い切る。そこへ、ウエイドから、ドラッケンがスイスで何かを企んでいると情報が入る。
いつものように、協力者のジェット機でスイスへ。
空港でハインリッヒ(次の協力者)の迎えを待っているが、来ないので、ツアーバスに乗ってドラッケンのいる場所に向かう事になる。
急遽乗る事になったので、キムたちの弁当などが用意されていないことを、ロンは怒るが、キムにとってはどうでもいいこと。逆にロンを諌める。
現場(ドラッケンの基地近く)。
バスを降りて尚、ツアー代金に含まれる特典のこだわるロンだが、キムはお構いなしに、任務に集中。
キムがスロープをフックガンで登って(飛んで)いると、上から降りてくるチームインポッシブルのメンバー。すると、スロープの下の隠れドアが開いてドラッケンが出て来る。そのドラッケンを簡単に捕まえてしまうチーム・インポッシブル。依頼者(?)が彼らに感謝しようとすると、すかさず請求書を渡す。カードの支払いとわかると、そのカードの信用度をチェック。
捕まったドラッケンは、彼らこそヒーローだとキムに言って、連行されて行く。
ブエノナチョ。
キムとロン。
ロンは、作ったテーマ曲をアカペラでキムに聴かすが、テーマ曲はいらないと却下される。
さらにロンは、自分たちもビジネスでお金をもらおうと提案するが、キムに「お金よりも大切な事がある」と諭され、納得する。
協力者のハインリッヒが未だに行方不明なのを心配するキム。そこへウエイドから、ディメンター教授が何かを盗んだと指令が入る。すぐにディメンターの基地に向かおうとするが、その近辺の協力者が、皆行方不明らしい。彼らの捜索もしなければと思うキムだが・・・。
船上。
結局キムたちは、自費で船に乗り込み、ディメンターの基地に向かっている。最後は船からジェットパック(飛行装置)で基地に向かう。
ディメンターの基地。
キムたちが到着すると同時に、チーム・インポッシブルがディメンター教授を抱えて基地から出て来た。彼らの手際の良さを誉めるディメンター。
料金の計算をするメンバーの一人に、金額を聞くロン。示された電卓には、「ナコ」のロイヤリティに匹敵する額が・・・。で・・・、「お急ぎサービス中だぞ」の声に、慌てて基地を後にするチーム・インポッシブル。
キムの家。
パパは、会計事務所に電話をしまくっているが、なかなか引き受けてが無い。そんな中でも、キムへの気配りを見せる。
キムの部屋。
ウエイドと連絡してるキム。
キムの移動の協力者全員が行方不明。そうなると、キムの乗り物の手配が出来ない。つまりは、キムの任務を横取り出来る・・・ということで、これは、チーム・インポッシブルの仕業ではないかと推理している。
彼らの基地を探る為、彼らのサイトにアクセスを試みるウエイドだが、不正アクセスがバレ、ウエイドのシステムが彼らの防御システムで焼かれてしまう。激しく落ち込むウエイド。しかし、なんとか、基地の場所は判った。
スイスのツアーバスと、船で一緒だったシルバーさんというおばあさんに、移動の協力(カート)をしてもらっている。そして、チームインポッシブルの基地(本部?)に到着。(ゴルフ場の中にある?)
基地を囲う高い壁を越えると、その中は、バカンス広場(?)になっていて、行方不明者がみんなくつろいでいた。彼らは、ここに招待されて来ているようだ。
すると、地面が落とし穴になって、キムたちは、基地内部に落とされる。
そこには、チーム・インポッシブルの3人がいた。
キムがミドルトンから移動出来ないように、キムの協力者を招待して、その費用を差し引いても、利益が出ると説明する。
3人は、キムと勝負を挑む。受けて立つキム。観戦するロン(爆)。
キムが圧倒的に優勢だが、そこへ壁を突き破ってウエイドが登場。システムを焼かれた事を根に持って復讐しに来たらしい。
ウエイドは、キムの初任務の場所で使われていたレーザー網セキュリティシステムのリモコンを持って、それを稼動させる。身動きが取れなくなるチーム・インポッシブルの3人。ウエイドはそのコントローラーを無造作に放り投げるが、キムがアクロバティックな動きでそれを拾い、セキュリティを解除する。
ブエノナチョ。
チーム・インポッシブルとキム、ロン、ウエイド。
グローバルジャスティスに入ることは拒んだチーム・インポッシブルだが、キムの要望で「非営利団体」になることに・・・。
キムの家。
伝票の山に、顔を突っ込んで疲れ果てているキムパパ。
そこへキムが戻って来た。チームインポッシブルの経理担当者だった公認会計士(バーン・バーマン?)を連れて来て、パパの伝票を片付けてもらって・・・おしまい。
今回は、シチュエーションが、かなり強引です。力技とも言えるでしょう(爆)。チーム・インポッシブルの登場シーンは、まるで悪者のそれです(笑)。まぁ、彼らは「正義」なのではなく、あくまでも「利益の追求」という立場を強調したかったのだと思いますけどね。それと、ドラッケンやディメンターが、チーム・インポッシブルを誉めるのもどうかと思いますが、これも、「大人」と「子供?」の差別を表現したものなのでしょうか?まぁ、ドラッケンは、もともと、キムをヒーローとは認めていない部分がありますが・・・。
しかし、こんな無茶苦茶な話を、良くまとめたものだと、感心しちゃいますね(激爆)。