放送話数は#64ですが、内容から、明らかに「ドラマチック・ナイト」(#57~59)以前のエピソードであります。キムの、ロンへの思い(まぁ、「やきもち」という形でですが・・・)が、もっとも率直に出ていることから、態度がどうであれ、異性としてロンを意識しだした時期であると思われます。
このエピソードは、DVD「キム・ポッシブル・ムービー」(ドラマチック・ナイト)の特典映像に収録されているので、そのことからも、非常に関連性(キムとロンの心の距離)のあるものです。
やきもちを焼いている(であろう)キムのコミカルなセリフや表情、動きなどがふんだんに盛り込まれ、珠玉のエピソードとなっております。(・・・って思っているのは、オイラだけ?・爆沈)
あらすじ・・・。
学校、食堂。
ロンは、ピザの一気食いをして、キムやモニークに呆れられる。
おかわりをしようとするが、カウンターの中に不気味な影(幽霊?)を発見。キムたちと確認するが、その影が、シチューを使って「RON STOPPABLE」と壁に文字を書いた。
ロンの家。
影に怯えるロンをキムがたしなめる。キムが帰った後、厳重な戸締りを試みたロンの前に、以前、交換留学で行った、日本のヤマノウチ学校の生徒「ヨリ」が現れる。
ヨリによれば、「センセイ」(ヤマノウチ学校の校長)が誘拐されたらしい。ヨリが犯人の手がかりとして持って来たものは、モンキー・フィストの「毛」だった。
そこに例の幽霊?・・・と思いきやセンセイのホログラムが現れるが、すぐ消えてしまう。
センセイを助ける為に協力して欲しいと頼まれるロンだが、ヤマノウチ学校のことは、誰にも秘密にしておかなければならず、キムやウエイドにも内緒で協力することになる。
学校、ロッカー前。
キムとモニーク。
キムは、ウエイドに、影の正体を分析してもらうが、不明のまま。
ロンがブエノナチョで買い物をしてやってくる。キムに、そんなに買ってどこへ行くのかと問われ、社会科見学といって誤魔化すロン。
そこへ、ヨリが現れる。(まぁ、その必要は無いのだが、話の展開上、無理矢理登場って感じ・爆)。
ロンは、ヨリとキムたちを紹介、ヨリはキムのうわさを聞いていたが、キムにとっては、初めての人だ。ロンはキムに、そのことを追求され、授業で一緒だとかと言って誤魔化すが、逃げるようにその場を去る。
モニークに、ロンの秘密のガールフレンドじゃないかと言われるが、それなら自分に秘密するはずがないと、否定。さらにモニークが、知られると「やきもち」をやくからと続けると、「やきもち」なんか焼くはずが無いと、さらに否定。
(このシーンのキムは、あまり見ない表情になってますが、全篇を通じて、表情の作画には苦労したのではないでしょうか?特にロンがらみの表情は、デリケートな心情表現が要求されるので、難しかったと思います。)
キムの部屋。
ウエイドから連絡が来るが、ヨリの情報が見つからないらしい。引き続き情報収集を頼むキム。
(ここでウエイドは、ヨリを「ロンの彼女」と言って、キムをからかうが、キムは、「友だち」だと言って念を押し、イラついた様子。ヨリのことを相当意識している様子を演出している)
飛行場。
ロンとヨリ。
モンキー・フィストが、アマゾンにいるらしいことが判り、向かう事に・・・。
(原語では、アマゾンとアメージングの発音が似ているので、ロンが言い間違いをしているようなシチュエーション?で、ヨリが、ジョークとして捉えている感じ・・・)
学校、実験室。
実験中のキムとモニーク。
ウエイドから連絡が来る。ヨリとロンがアマゾン方面に向かうらしいことを知るが、その内容に気を取られ、実験がおろそかに・・・。キムの試験管の薬品がフラスコに放り込まれると、爆発して、モニークの頭髪に掛かる。怒るモニークを振り切って、ロンを探しに向かうキム。
アマゾン。
荷物が多いロンは、ヘトヘト。
道標であろう、モンキーの石像をヨリが発見。
飛行機内。
キムの移動に協力してくれたのは、養鶏場の人。
ウエイドから、ヨリの素性が判明したと連絡が来る。
ヤマノウチ学校で、ロンと知り合ったと判り、「ロンが恋に落ちた」と早合点。さらに、ヨリがモンキーフィストの手下だと推理するが、ウエイドに「やきもち」焼いてると言われる。
(ロンがヤマノウチ学校に行ったエピソード(#41)では、キムは日本から来た男の子に、夢中になっていました<笑>。人のことが言えるか!という感じですが・・・爆)
モンキーフィストのアジト。
毒入れ歯の攻撃をかわしつつ、木をよじ登り、モンキー・フィストのアジトに辿り着くロンとヨリだが、中は空っぽ。しかし、新たな手掛かりとして、アリゾナの動物園のパンフレットを見つける。ニンジャOBのヘリコプターが迎えに来て、その動物園に向かう。(ここでロンは、動物園でドーナツが食べられると喜ぶが、原語では、「チュロス」となっている。まぁ、似たようなものだが、日本では馴染みが薄いからかも?・・・でもここは、チュロスで押すべきでしょう!)
入れ替わりでキムがアジトに到着する。
ウエイドの情報で、ロンがアリゾナへ向かった事を知り、「ロンを引き回している」と、ヨリへの怒り?が湧いてくる。ウエイドが、それをからかうと、苛立ちの表情(動きは、コミカル)で、そこを後にする。
アリゾナの動物園。
入り口に到着したロンとヨリだが、動物園は、すでにつぶれて閉鎖されていた。ロンは、ドーナツが食べられなくなり、ガッカリするが、真の目的は、それではない!
モンキーハウスの前に来る2人。
ロンが入ろうとすると、中で、人影?が動いた。テンションを上げて、勢いよく突入するロン。だが、悲鳴を上げる。それを聞いたヨリが中へ入り、照明のスイッチを入れると、キムがロンを押さえつけていた(笑)。
ヨリをモンキーフィストの手下だと思い込んでいたキムだったが、ロンとヨリから事情を聞き、今までの経緯を理解、ヨリに協力することにした。(ロンがヒーローと呼ばれる事を信じられないキムの表情が面白い)
直後、モンキーハウスの奥で、ルーファスが、隠れていたモンキーフィストを見つける。モンキーフィストは、センセイのことは、知らないらしい。
そこへ、鎧を着けたゴリラが2匹現れる。モンキーフィストは、そのゴリラから逃げていたようだ。そして、そのゴリラの親分(?)が現れる。
(原語では、キムは、ゴリラの事を「エイプス」<apes/複数形>と呼んでいます。尻尾の無い大型の猿の総称。ロンがそれを見て、モンキーと言ったことに対しての訂正?)
牢屋。
2匹のゴリラに抱えられ、牢の中へ放り込まれる4人。
すると、奥からセンセイが現れる。
食堂などの幽霊は、センセイがロンに、危機が迫っている事を知らせようとしたらしいことが判明。そして、ここから脱出しようとした時、手下のゴリラと共に親分が入ってくる。
そして、親分の目的は、モンキー・フィストだった事が告げられる。
隠れたモンキーフィストを探し出すため、センセイを誘拐し、それがモンキー・フィストの仕業であるように見せかければ、モンキー・フィストの敵(この場合は、ロンのことらしい・笑)が彼を見つけてくれるという計画。
そして、親分は、モンキー・フィストを連れ去り、残った3人を、床の仕掛けを開けて、下に流れる川に落とした。
川。
流される3人。その先には滝。
そして、滝から下へ落ちるが、キムとヨリはそれぞれ、フックガンと、投げ鎖で助かり、ロンは、ヨリに抱えられる。(ルーファスは、キムが助けた)。
センセイは、空中浮遊が出来たので、助かる。
基地につながる階段。
キムたちは、モンキー・フィストを助けるべく、階段を上る。
センセイが、その理由を説明するが、内容が高尚過ぎて、ロンには理解できない。
基地の中。
親分ゴリラに捕まっている、モンキー・フィスト。
そこへキムたちが到着。
戦い。
キムとヨリは協力して、手下のゴリラを倒す。
すると、親分ゴリラは、マスクを脱ぐ。
正体は、なんと!ディー・エヌ・エイミー。
驚くモンキー・フィスト。もちろん、ロンとキムも・・・。
モンキー・フィストを想うあまり、自らの手足をゴリラに改造したらしい。(何故、モンキーじゃなく、ゴリラなんだ?・・・と一応、突っ込んどきます・爆)
エイミーの求愛を拒むモンキー・フィスト。
ロンは彼らの関係を詮索するが、モンキー・フィストは、あくまでも仕事上の付き合いだと言う。逃げるモンキー・フィストを追い駆けるエイミー。
基地の出入り口の橋の上。
ヨリとセンセイが帰る。
ヨリに、冷たくした(悪者と勘違いした)事を詫びるキム。そして、ヨリに、ロンとの関係を問うと、ヨリは、尊敬しあう関係だといい、それを聞いてうなずくキムだが、別れ際、ロンの頬にキスをするヨリに驚いて、2人の顔を交互に見てしまう。
ヨリが好意を持っていたと知り嬉しいロンだが、はっきり言ってくれないことを怒る。女の子は、何故言ってくれないんだと続けるロンに、キムは、ちょっと考える(自分の事?)が、うなずく。
(キム的には、自分のロンへの気持ちのこともあり、こう答えるしかない・・・ということだと思うが・・・。)
そこへ、エイミーが、情熱的に(?)、モンキー・フィストに求愛しなが追い駆けてくる。
それを見送りつつ、「帰ろう!」と、ロンを促すキムで・・・おしまい。