いやはや、今日はこんなに
明るい素晴らしい日だとい
うのに、今日のブログの
テーマは重すぎる。(>_<)

昨日の最高裁判決です。


和歌山・毒物カレー事件:林被告、死刑確定へ 最高裁が上告棄却、状況証拠認め

自分なりの判断のご紹介-毒物カレー
和歌山市で98年に

起きた毒物カレー事件で、
殺人罪などに問われた
林真須美被告(47)に対し、
最高裁第3小法廷
(那須弘平裁判長)は21日、
上告を棄却する判決を
言い渡した。死刑とした
1、2審判決が確定する。
小法廷は目撃証言などの
状況証拠を挙げ
「被告が犯人であることは
合理的な疑いを差し挟む
余地のない程度に証明
されている」と異例の
言及をしたうえで
「無差別大量殺傷の
卑劣さ、残忍さは論を
またない。社会に与えた
衝撃は甚大で刑事責任
は極めて重大」と述べた。

うーん、今回の最高裁
判決、2審の事実認定を
変えず死刑判決を維持
する場合は通常、量刑
理由だけ述べるんです
けれど、一言言いたかった
んですね。

日本の裁判は証拠裁判
主義。

刑訴法317条
「事実の認定は、証拠による。」

ここでいう「証拠」とは、
証拠能力を有し、適式な
証拠調べを経た証拠の
ことで、疑いもなく、
法廷にキチンと出された
ものなんです。

その意味では、通常は
犯罪の事実を直接に
証明するような目撃
証言とか、自白によって
本人しか知りえない
物的証拠が発見され
たとかの直接証拠が
必要となります。

 今回のように、本人の
自白もなく、状況証拠だけ
の場合はそれなりの理由が
必要であり、ましてや死刑
確定判決のため、異例の
説明をしたと思われます。

 さて、そのそれなりの
理由判断というのが、
「合理的な疑い」です。

2007年10月に最高裁は
「抽象的な可能性としては
反対事実が存在するとの
疑いを入れる余地があっても、
健全な社会常識に照らして、
その疑いに合理性がないと
一般的に判断される場合」
を「合理的な疑い」と
しています。

 はっきりいって、裁判官
って人間的な常識がある
かどうかわかりにくい
ような言葉を使います。

 要は、検察官の証拠が
「常識的に正しく疑問の
余地が無い」というような
場合には「合理的な疑いが
無い」と言い、有罪にする
んです。

 今回の真須美被告について
検察官が提示した証拠。

(1)カレーに混入されたものと
  組成上の特徴が同じ亜ヒ酸が
  自宅などから発見された
(2)被告の髪からも高濃度の
  ヒ素が検出され、付着状況から
  亜ヒ酸を扱っていたと推認できる
(3)亜ヒ酸をひそかに混入する
  機会があったのは被告だけで、
  調理済みカレーの鍋のふたを
  開けるなど不審な挙動が
  目撃された

これらについて、常識的に
犯人として断定できる
証拠だなと言っているん
ですね。

同じ「合理的な疑い」が
先日のブログ

最高裁画期的?判決 痴漢事件で2審の有罪判決を初めて逆転無罪

痴漢冤罪で最高裁まで
争った、元防衛大の名倉氏
の場合については、

「被害女性の証言の
信用性を疑う余地がある。
名倉氏が犯行を行ったと
断定するには、なお合理的な
疑いが残る」

ということで、逆転無罪
判決です。

私は、風聞、伝聞、メディアの
あおりのようなことで、
本来の証拠裁判主義の
原点を、検察、裁判官など
司法関係者に今一度
認識してもらうための
最高裁の警鐘ということで
高く評価したんですが。

今回の最高裁判事たちは
昨今の犯罪の凶悪化に
伴う、判決の重罰化、
死刑判決の急増の
風潮にどっぷりとはまって
いるような気がして
なりません。


自分なりの判断のご紹介-殺人事件件数











 突然のこのグラフ。

日本の殺人事件数
昭和元年(1926年)から
平成20年までの推移。

青が発生件数で、赤が
検挙人数、橙が検挙率です。

日本の警察はエライと
いうことをお伝えしようと
しているのではありません。

昭和30年の日本の
復興期のはじめが
一番多くて、以後、
日本は一貫して下がり
つづけですね。

で、平成4年ぐらいから
平成15年ぐらいまで
漸増し、そのあと16、
17,18、19とどんどん
減ってほとんど戦後
最低です。

 20年は特殊要因的に
増えましたが。

ちなみに、平成20年の
犯罪白書では、戦後の
刑法犯は平成14年に
最大になり以降一貫して
さがり続けているんです。

警察やら、メディアが
社会不安だ、犯罪の
凶悪化だとか喧伝して
いるのはちょっとおかしい
んでは、そのあおりで
死刑判決が増えている
としたら大間違いと
いう気がします。


 ましてや、そのあおりで
裁判員制度になって、
状況証拠だけの事件に
おいて「合理的な疑い」
なんてわかりにくい基準
を示されて、人を死刑に
するかどうかを判断する
羽目になるなんて絶対
いやですね。


私は、ここのところの
世の中の、ギスギスし、
人に対してのゆとりが
なくなってきている
風潮がいやだなと
思っています。

 なんでも問題視し、
人の責任ばかり追及する。

 世の中が本当は
楽しいんだということを
大人たちが、こどもたち
に、身をもって伝え
なければならないのに。

 メディアやら、警察が
世の中の不安をあおる
ことが、彼らにとって
目先都合いいことかも
知れませんが、本来の
社会的責任を自覚
していただきたいと
思います。



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