影山さんの黒紬につづいて、
休館中に届いていた素晴らしいもの、その2。
 
 
ヤクランド・久保淳子さんの『ブータン染織の旅 報告書2016年版』
A4サイズ、オールカラー40頁 700円/冊(+送料)
詳しくはこちら。
 
ヤクランドさんは、観光旅行ではない、ブータンの旅を提案されています。
ブータンを中心に染織の旅も企画されています。
 
昨年の11月に東京のTEORIYAさんで、旅から持ち帰った染織品の展示とスライド報告会が行われました。上記の報告書は、その旅をまとめたものです。
 
読ませていただいて、染織が好きな方にはたまらない報告書だなと思いましたので、ブログでご紹介させていただきます。
 
 
 
 
 
 
これは、ブータンとインド・アッサム、メガラヤ州の染織の旅です。
報告書の冒頭に久保淳子さんは、「数年後には消えてしまうかもしれないブータンの綿織物。・・・できるだけ記憶しておこうと考えて報告書を作りました。」と書かれています。
 
内容は、ペマガッツェルの綿織物と天然染色、
山岳少数民族ブロクパの衣装、
アッサム、メガラヤのエリ蚕飼育。
 
この報告書では、久保さんの知識もさることながら、染織に詳しいお客さまが参加されていて、そうした方が道具の図や採寸図を描いてくださっています。みんなが知識や経験を活かして、道具の使い方を現場で検証して行く様は、ワクワクして読みました。
 
わたしは染織ツアーに参加したことは無いですが、読んでいて、これはスゴイツアーだと思いました。染織好きの人が何を見たいかよくご存知だし、決められた日にちゃんと現地の人に作業をしてもらっています。言葉や文化、考え方も違うであろう外国で、現地の人に段取りをつけてもらうこと、約束した日に見られるって大変なことだと思います。算段を付けて実現させるのは、現地の人も企画者も、お互いすごく根気がいるでしょうし、信頼関係ができていないとならないでしょう。ブータンに深く関わっていらっしゃる方だから出来る仕事だと感じました。
 
こうしたツアーは、関係者が長い年月をかけてリサーチしたことを、限られた時間の中に凝縮させて味わわせてもらうのだな、そこに対価を払うのだな、と改めて思いました。
 
3月に企画されている北東インド・ナガランド染織の旅 10日間は、ナガランドの村で整経や織りをじっくり見せてもらう旅だそうです。楽しそうだ〜、今ならあと1名参加できるようです!
 
直近のイベントですと、1月28日(土)東京農工大学化学博物館3階講堂にて、『ブータンの織物と暮らし〜多様な繊維素材〜』と題して、お話を聞くことが出来ます。予約不要、参加費無料です。お好きな方は、ぜひ!!!