18日(日)に開催された『前橋地域づくり交流フェスタ 2017』のご報告です。

昨年に引き続き、今年も敷島地区さんのブースで座繰り体験に呼んでいただきました。

 

前日には、NPO法人RAC/街・文化再生集団、前橋工科大学臼井研究室、上州文化ラボ共催の『敷島・岩神地区の製糸工場跡を歩く』イベントに参加し、お世話になる地区にかつてあった製糸業の跡を巡り学びました。敷島・岩神地区には、玉糸製糸や個人レベルの座繰り製糸所もたくさんあったことに驚きました。フェスタでは、前日に学んだことを踏まえたお話をさせていただきながら、座繰器を回しました。

 

当館が持参展示した資料の目玉は、この地区でかつて操業していた製糸工場の玉糸で織られた反物です。数年前に当館が前橋の製糸場を調べていたときに関係者の方から譲り受けた宝物です。時を経て、それを敷島地区のブースで展示できたことは個人的に感無量でした。

 

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春蚕の養蚕ワークショップが終わりました。このワークショップに参加くださった方の参加動機はさまざまで、蚕を切っ掛けに集まった皆さんとの一時はとても楽しいものでした。

 

さて、参加くださった方の中には、蚕を育てるところからスタートして、糸作り、はた織りまでやってみたい方もいらっしゃいます。昨週の15日、16日に行われた座繰りのワークショップは、その方々の回でした。今日は、そのご報告です。

 

この時の様子は、ton-cara さんのブログでもアップされていますのでご覧ください。

 

 

 

 

養蚕WSが終わって日も浅い15、16日に行われたのは「生繭(なままゆ)」による座繰りWSでした。生繭とは、中の蛹が生きた状態の繭のことです。蚕は糸を吐き始めてから2週間くらいで蛾になり繭から出てきます。製糸工場では、蛾が出た後の出殻繭から糸を製造することはできません。そのため通常は、羽化する前に農家から生繭を回収し、熱風乾燥することで中の虫を殺して繭保管します。ですから生繭で糸をつくるのは期間が限られるため貴重な経験です。

 

 

 

 

 

 

 

これは、今回の養蚕WSで参加者にお渡しする3キロの繭(お一人分)です。品種は、白繭の「ぐんま200(にひゃく)」です。今回の生繭時3キロ分の繭を粒数で表わすと1,500粒になります。1年間の冷凍保管サービス付きですので、どのように繭を使用するかは、ゆっくり考えていただけます。

この繭量を絹糸にすると450グラム程になります。着物だと一反分のタテ糸ができます。マフラーやショールだと糸の太さや布の大きさにもよりますが数枚織れます。また、真綿にするのもいいですね。

 

 

 

 

 

 

● 6/15

座繰りWSの当日、蚕絲館からton-cara に運んだ生繭3キロです。

この日の座繰りは、養蚕WSで親しくなられた方同士で、同日にご希望くださいました。 

 

 

 

 

 

さあ、生繭での座繰り開始!!

生繭から糸をつくることを「生繰り(なまぐり)」といいます。その糸には、独特の光沢としなやかさが出ます。蛾が繭から出てくるまでの数日しかつくれない貴重な糸作りを楽しみました。

 

 

 

 

 

 

ton-caraさんといえば、お昼ご飯が楽しみの1つ。この日は、コナリエさんの生パスタ。美味しいトマトソースとサラダでした。ティータイムのお菓子はうっかり写真を撮りそこねてしまいました。

 

 

 

 

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● 6/16

この日は4名さまでした。そのうち、お一人が養蚕WSの参加者です。その方にお渡しする生繭3キロをご友人3名さまと一緒に生繰りしに来てくださいました。写真掲載は嫌とのことだったのでアップしません。

 

 

 

この日のランチは、イカの野菜炒め、麻婆豆腐、トマトがさっぱりしたお味噌汁でした!ズッキーニ、胡瓜、白蕪のぬか漬けも美味しかった。

 

 

 

 

 

 

この日はティータイムもちゃんと撮影。紫蘇ゼリーにクッキー入りバニラアイスのトッピング。手づくりの冷たいお菓子は最高でした。

 

 

 

 

 

 

 

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今週末の18日(日)に開催される『まえばし地域づくり交流フェスタ2017』で座繰りをさせていただきます。

 

敷島地区さんの体験ブースです。前橋はかつて製糸が盛んな土地でした。当館がおこなっている座繰りについても前橋は重要なところです。座繰り体験の他に「前橋と座繰り」にちなんだ資料を展示させていただきます。他、同ブースには繭クラフト体験もございます。ぜひお立ち寄りください!!

 

まえばし地域づくり交流フェスタ 2017

日時:2017年6月18日(日)10時〜15時

場所:中央イベント広場(群馬県前橋市千代田町二丁目8-21)

 

 

 

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● 6/12・・・繭かき(収繭・しゅうけん)

 

 

春蚕・養蚕ワークショップの繭かきの日を迎えました。

 

このワークショップの窓口になっている ton-cara さんもブログにこの日のことをアップしてくれているので読んでくださいね。次回は9月の晩秋蚕でワークショップを開催します。ご興味ございましたら『繭をつくる〜桑摘みと養蚕のワークショップ』をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

午前中は、お天道さまの光線に蔟をかざして繭の選別をしました。

 

 

 

 

 

 

かざすと、層の薄い繭が透けて見えます。上から2段目、右から2つ目の繭が透けています。繭をつくっている途中で息絶えた蚕の繭です。このような繭は取り除きます。

 

今年の春蚕の飼育中は、一度だけ半日雨が降りましたが、濡れた桑を蚕に与えることは一度も無く済みました。目立った病気も出ず、写真のように途中で息絶た薄皮繭も例年以下でした。桑の葉をたらふく食べて、健康で大粒の繭になりました。

 

 

 

 

 

 

お弁当を配達に来た ton-cara のフセさんにもちょこっと体験してもらいました。WSの皆さんが頑張って育てた繭ですから、フセさんも慎重に選別しておりました。

 

 

 

 

 

 

最終日のお弁当はカツ丼!甘めの味付けがしあわせ〜。ちょっこと添えられた山椒の佃煮が美味。このWSでのお弁当は毎回楽しみでした。このお昼ご飯でエネルギーをもらって頑張れました。お世話になりました!!

 

 

 

 

 

 

午後からは、収繭毛羽取機「マユクリン」にかけて、繭を収穫して行きます。分担して、すべての役割を体験いただきます。

 

このマユクリンは、現在は製造されていない機械です。必ず入手できるかはわからないので、これ以外に、もっとシンプルな道具で繭を収穫、毛羽取りができることもご案内しました。

 

 

 

 

 

 

収繭箱がいっぱいになると、このように山を作って行きます。

 

 

 

 

 

 

繭の中の蛹は生きていますから、蛹の呼吸よって蒸れてきます。蒸れないように中央に窪みをつくります。

 

 

 

 

 

 

夕方には収繭作業が終わりました。繭の撮影会〜♪

 

 

 

 

 

 

今回のWSでは、お好きな日数参加いただけるシステムでしたが、遠方の方が多かったので飼育期間中に3回くらい参加いただいたら良いなと考えていました。始まってみると、想定以上に多くの回数を通ってくださいました。皆さんとても熱心でした。「楽しかった〜!」という感想をくださった方があり、その言葉にホッとしています。

 

第1期生としてご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました。皆さんとご縁をいただいて当館2人は貴重な時間を過ごさせていただきました。長い飼育期間を皆さんと一緒に汗を流しました。終わってみると、あっという間だった気もして、今は少し寂しさがわいています。またお会いできる日を楽しみにしております。

 

それから、このWSを開催できたのは ton-cara のフセさんのお陰です。この場を借りて感謝申し上げます。以前からこのような場を作れたらと漠然と考えていましたが、フセさんとの出会いがなければ実現はしていませんでした。ありがとうございました。

 

 

● 6/6・・・営繭1日目

 

 

蚕が繭をつくることを「営繭・えいけん」といいます。

大忙しだったお蚕上げ(上蔟・じょうぞく)が終わり、今日は皆さんと営繭中に行う作業をしました。

 

このワークショップの窓口となっている ton-cara さんも飼育中のことをブログに書いてくれているので読んでくださいね。また、次回の養蚕ワークショップの参加者を募集中です。よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

1つは、回転蔟(かいてんまぶし)から落ちてしまった蚕の回収です。
落ちた蚕は弱っていることが多く、回転蔟に入れ直しても上手に繭をつくる蚕は少ないです。手をかけても成果が少ないので、当館ではそうした蚕を藁蔟に入れて繭をつくらせます。

 

 

 

 

 

回転蔟でなかなか繭をつくれない蚕も、藁蔟だと繭をつくってくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう1つは、糞尿の回収です。蚕は繭をつくるときに糞と尿を出します。1頭が出す量は少量でも数が増えると結構な湿度になります。質の良い繭をつくってもらうための環境としては多湿は厳禁です。

 

 

 

 

 

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● 6/11・・・営繭から6日目

 

 

毎日、温かい日中は外気を取り入れ、寒くなれば室内を加温し管理してきました。

 

 

 

 

 

 

藁蔟に入れた蚕も、こんなに立派な繭をつくっています。

 

 

 

 

 

 

明日はいよいよ「繭かき」です。回転蔟を床に降ろし、解体して行きます。

 

 

 

 

 

 

明日の午前中は、蔟1枚ずつを検品します。太陽の明るさを利用するので晴天でありますように。

 

 

 

 

 

● 6/5・・・5令9日目・上蔟(じょうぞく)

 

 

ワークショップの皆さんと飼育してきた「ぐんま200(にひゃく)」たちが、上蔟の時を迎えました。ton-cara さんのブログでも、この日の様子をアップいただいているので、ぜひご覧ください。

 

 

 

 

 

 

2人ずつペアになって、全部の作業を体験して行きます。

 

 

 

 

 

 

これは「条払い機(じょうばらいき)」という機械です。機械の振動で、枝に登った蚕を振るい落とし回収する道具です。この機械が無い場合は、シートの上に、自分で枝を振って蚕を回収します。人力でのこの作業は、飼育量が多いと腕や腰に負担がかかって地味に大変です。

 

 

 

 

 

 

回収した蚕は、母屋2階の上蔟室へ滑車で運び上げます。不要になった桑枝はトラックの荷台へ。

 

 

 

 

 

 

母屋2階上蔟室の作業風景です。

滑車で運び上げた蚕を、床に配置した回転蔟(かいてんまぶし)に振り込んで行きます。

 

 

 

 

 

 

振り込みには専用の容器があり、これに一定量の蚕を量り入れます。

 

 

 

 

 

 

Fさん、楽しそうな笑顔だったので写真を1枚。

やっとここまで来ましたね。お蚕さんは、まるまる太って体の中は絹の原料ではちきれそうです。気温も上がっていますし、順調に繭作りを開始してくれると思います。

 

 

 

 

 

 

午前の休憩後、階下の蚕室で蚕の回収をしていたYさんとKさんが2階にチェンジ。写真は、いつもお蚕上げを手伝ってくださるご近所のHさんと夫が、Yさんに蚕の振込み方を案内しているところ。容器に量り入れた蚕を回転まぶしの上部から静かに落とし込みます。

 

 

 

 

 

 

朝一番に振込んだ蚕たちは、お昼過ぎには大方、床から回転蔟に登っていました。

 

 

 

 

 

 

この日の ton-cara 弁当。スタミナ豚肉べんとう〜。大人数だったので屋外にテーブルを出して、皆で食べました。本日も美味しかったです。

 

 

 

 

 

 

午後、蚕の回収の目処がついた頃から飼育場所に積もった枝と蚕糞を片づける作業に入りました。

 

 

 

 

 

 

今年の春蚕の飼育中は、雨天日がほとんど無かったのでカビの発生が少なく片づけやすいです。それでも、飼育台の一番下に積もった蚕糞はカビ臭く、ヘドロの様です。踏むと靴底にべったりとこびりつきます。衣服にもこれが付くと染みになります。汚れるし重労働ですが、養蚕を学ぶ以上はこの片づけ体験はしておかないとならないでしょう。皆さん、黙々と作業されていました。

 

 

 

 

 

 

トラックに積み込んだら、廃条(はいじょう)置き場へ。廃条置き場は、桑畑の隅に設けています。ここに枝を置いて行きます。蚕を飼うということは、桑畑以外にこうした場所も確保しなくてはなりません。

 

 

 

 

 

 

捨てた後は、道路を竹箒で掃き清めます。

 

 

 

 

 

この日、軽トラックで4回運びました。夕日が沈むまでになんとか終わりました。

 

 

 

 

 

 

蚕室はこの通り。全て外に出して清々しい。後日、床は水洗いします。

 

 

 

 

 

 

夜は、夕方に振込まれた蚕が回転蔟に登ったのを見計らって、天井に吊るす作業をしました。泊まりで参加しているKさんが夜の作業までしてくれました。この春蚕では、当館ではもう1種類の蚕を飼育しており、先に行われたその上蔟時には3名の方が夜遅くまで作業されました。

 

 

 

 

 

 

夜になって気温が下がると、蚕は糸を吐く勢いが落ちます。今日から夜の温度管理と風通しに気をつけなければなりません。良い繭をつくってもらえるよう、人間ももうひと踏ん張りです。

 

 

 

 

 

 

ton-cara さんが夜食を用意くださいました。有難い。鮭、梅干しのおにぎり、胡瓜のぬか漬け、肉うどん!!おにぎりの塩加減が良い塩梅でございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

● 6/2・・・5令6日目

 

 

桑取りの最盛期。

当館の桑畑は2箇所あるのですが、そのうちの1箇所は桑をすべて取りきりました。

 

 

 

 

 

 

 

こちらの畑も、あと2日ほどで取りきってしまいそう。

この日は、女性が2名参加されました。わたしを含め女性3名だけで午前と午後の2回で計24束の桑を取りました。1束の重さは12〜13キロほどです。桑を切るペースがずいぶんと早くなりました!

 

 

 

 

 

 

この日の ton-cara 弁当。カレー味でミンチの入ったオムレツ!!

 

 

 

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● 6/3・・・5令7日目

 

この日は原種蚕の上蔟。ワークショップで飼育している「ぐんま200(にひゃく)」の上蔟もまもなくなので、予習を兼ねて作業を体験していただきました。

 

6/3、6/4の様子 は、ton-cara さんのブログにもアップされているのでご覧ください。

 

 

みなさんのやる気マックス。県外からいらしている方は、ご自分の都合に合わせて泊まりで作業に参加されます。昨日からton-caraに1泊2日のMさん、今日から2泊3日のFさん、Kさんはビジネスホテルに3泊4日です。

 

 

 

 

 

 

糸を吐き始めた蚕を手に載せて観察。室外の明るいところでかざすと、蚕の体が透けてきているのがよくわかります。どういう蚕が熟したものなのかは、何度も観察して、そういうのが「わかる目」にならないと判断が難しいです。特に、熟し始めたばかりの蚕を見分けるのは一朝一夕には行きません。

 

 

 

 

 

 

原種のお蚕上げもあるため、今日は大人数での昼食。

久しぶりの ton-cara さんカレー!!桑苗の植樹のときにお願いして以来です。スパイスが効いていて最高に美味いのです〜。

 

 

 

 

 

 

ぐんま200の蚕たちは、予定より1日早く食が細くなってきました。ということは、1日早くお蚕上げになります。午後からは、お蚕上げの前にする網掛け作業をみなさんにしていただきました。この作業をしておくと、お蚕上げの日の作業効率がとてもよくなるのです。

 

 

 

 

 

 

今回のWSで、これまで桑切り作業の日になかなか当たらなかったFさん。今日やっと剪定鋏とノコギリの使い方をご案内できました。これで参加者全員が体験できたので良かったです。

 

 

 

 

 

 

Fさんの桑束初担ぎ。

 

 

 

 

 

 

Kさんも桑取りは2回目。夕方の桑取りは、これまであまり体験できていないKさんとFさんに集中して取っていただきました。

 

その後は、原種蚕を振込んだ回転まぶしを夜の8時半過ぎから吊りました。この作業に3名の方が参加されました。解散は10時。遅くまでお疲れさまでした!!!

 

 

 

 

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● 6/4・・・5令8日目

 

 

上蔟前日。桑取りも本日までなのですが、当館の畑の桑は昨日で取りきり、蚕たちに食べさせる桑が数束足りない。そこで知り合いの方の畑で取らせていただくことに。ここは、10年くらい前に養蚕を辞めた方のところ。そのまま伸びて林のようになっています。このように生長した桑の木から桑束を作り出すのは容易ではありません。

 

 

 

 

 

 

高枝切り鋏で活躍してくださったTさん、この日はお疲れさまでした!!

 

大変手間のかかることでしたが、これから養蚕を始めようと考えている方には良い経験だったと思います。昨今は、養蚕が終わってしまった地方自治体がほとんどですから、桑が残っていても、このように林である可能性があります。このような場所での桑の取り方、それに掛かる作業時間、収穫時に使う道具を知っておくことは今後の糧となるでしょう。

 

 

 

 

 

 

桑林には、桑の実がたわわでした。

今回のWSのカリキュラムには無い事でしたが、今日は少し時間に余裕もあったので桑の実ジャムをみんなでつくりました。

 

 

 

 

そして、Fさんが抹茶を点ててくださいました。

 

 

 

 

昨日の読み通り、午後には糸を吐く蚕がちらほらと出てきました。

動画にしてみました。中央の蚕は、葉っぱに糸を吐き始めています。

 

 

 

 

 

 

明日のお蚕上げの準備のため、飼育台を解体。

この飼育台は、県内みなかみの大規模養蚕農家さんが考案された飼育台です。それを農家さんに許可をもらって、当館が数年前に鉄工所で新調したものです。大規模農家さんは作業効率を真剣に考えていますから、この飼育台はとても機能的です。

 

さあ、明日は養蚕WSの最大行事。お蚕上げです!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

養蚕WSの蚕たちは、5/28 に5令期に入りました。

これから本格的に忙しくなります。このWSは、飼育中お好きな回数参加いただけます。3回以上の参加をオススメしています。蚕の飼育で体験いただきたい作業が幾つかあるので、できたらそれは見ていただきたいなと思います。初回のこのWSは、予想していた以上に、みなさん意欲的にご参加くださっています。

 

● 5/29・・・5令2日目

 

 

朝の給桑(きゅうそう)です。はらぺこの蚕たちに桑を与える作業です。たくさんの蚕を育てる場合には、まんべんなく食べられるように桑の並べ方にもコツがあります。その説明をしているところです。

 

 

 

 

 

 

説明が終わったら、実際に給桑してもらいます。この日は、Yさんお一人の参加だったので1レーンみっちり作業をしていただきました。

 

 

 

 

 

お昼の ton-cara 弁当。この日のメインは豚肉の回鍋肉。労働の後の油をつかったおかずは最高に美味しい。

 

 

 

 

 

 

4令期の桑取りは、毎日午前中に一度畑に行けば足りていました。5令期は、午後からも収穫しないと必要な桑の量が確保できません。Yさんは桑取り作業はこの日が2回目です。1回目の時よりも桑切りの効率が上がり、桑束を運ぶ姿も様になってきました。

 

 

 

 

 

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● 5/30・・・5令3日目

 

 

この日も初めて給桑する方があったので、桑の与え方を説明。

 

 

 

 

 

 

給桑風景。

 

 

 

 

 

 

参加されたUさんは、この日初めて剪定鋏を握りました。初めての桑切り作業は、鋏の使い方に戸惑う方がほとんどです。Uさんもきっとそうだろうと踏んでいたら、「楽し〜い!」「気持ちよくスパンッと切れますね!!」と満面の笑み。Uさんスゴイです!!確かに、作業に慣れると太い幹も簡単に切れて気持ち良いです。でも初めからそれができる人はなかなか無いのですよ。

 

 

 

 

 

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● 5/31・・・5令4日目

 

 

前夜に桑は十分与えたのですが、翌朝はほぼ枝しか残っていない状態です。

食べ方も段々豪快になってきました。

 

 

 

 

 

 

これは、桑の保管についてレクチャーしているところです。

Uさんは、昨日と今日は午前中のみの参加。朝の給桑と桑取りをして帰られました。みなさん、ご自分のご都合に合わせて参加いただいています。

 

 

 

 

 

 

昼間に与えた桑は、夕方にはこの通り。葉っぱは食べ尽くされて、飼育台の中は枝と白い蚕だけになりました。

 

現在は、蚕の食欲がピークです。蚕への給桑と桑取りだけで一日が過ぎて行きます。人間は疲労がピーク。これから、一番忙しいときを体験したいと ton-caraさんに連泊される方もあります。みなさん、体調に気をつけて参りましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

養蚕研修の思い出

テーマ:

 

今日は、養蚕番外編です。

ton-cara さんとの出会いがきっかけで、今年から養蚕のワークショップ(以下WS)を始めた当館。参加くださったみなさんと作業をしていて、自分が研修を受けていたときのことを思い出すことが増えました。そこで、その頃のことをちょっこと書きたいと思います。

 

わたしが養蚕農家さんで研修を受けたのは2007年の晩秋蚕から、翌年の春・晩秋蚕期の3シーズンでした。そのときから数えると、養蚕は今年でちょうど10年目になります。

 

 

 

 

 

 

場所は群馬県榛東村。研修を受け入れてくださったのは80代のご夫婦でした。こちらは兼業農家で、もう少し若かりし頃は、お父さんが勤めに出ながら1〜2箱の蚕を飼育していました。お父さんは出勤前に畑で桑を収穫、昼間はお母さんが蚕の面倒を見ていました。人手が必要なときは、嫁いだ娘さんが手伝いに来ていました。

 

繭の値が良かった頃は、少しでも飼えば、それなりの副収入になったので、サラリーマンの家でも農地があれば飼ったのです。わたしが養蚕を知った頃は、そうした家はほとんど無くなっていたと思いますので、このご夫婦の営みはとても興味深いものでした。教わった作業は、いつかまとめたいと思っています。

 

そして、この農家の養蚕は、わたしにとって丁度良い規模でした。自分一人でも持続可能な飼育がわたしのテーマでしたから、手製の飼育台や家庭用ストーブを使って工夫した飼育法は、独立してからも多いに役立ちました。今後研修される方へのアドバイスとしては、自分が独立したときにどれくらいの規模で参入したいか考えて、それに近い規模の農家を探すことです。

 

 

 

 

 

 

榛東村の桑畑です。霜が降りない場所なので、桑の仕立ては樹幹の高さが50cm以下の低い「根刈り」という方法です。

 

今回の養蚕WSでは、剪定鋏を初めて握る方がほとんどで、思ったように効率が上がらず、凹んでしまうという話がありました。それは当たり前のことで、直ぐにコツを掴む人は少ないです。何日かずっと桑を切って、やっと掴めてくるのだと思います。わたしも研修を始めた頃は、お父さんと2人で畑に出て、同時に桑を切り始めるのですが、わたしが作れるのは1束くらいで、お父さんはボンボン束を作って行くので、わたしは桑束をトラックまで運んで積む係でした。3シーズン目に、やっと「切るのが早くなってきた」と褒められて、嬉しかったことを覚えています。

 

 

 

 

 

 

記念に出しちゃえ。2008年の晩秋蚕に研修先のお父さん、お母さんとテレビ出演したときの写真です。NHKのお昼の生放送「ふるさと一番!」です。番組関係者の皆さんと「一番!」のポーズで記念撮影。旅人は河相我聞さんでした。

 

9年前、30代になったばかりのわたくしです。座繰りを生業にしたいと独立して3年目、養蚕も事業に取り入れたことで収入が激減、桑畑の管理に四苦八苦しました。研修を終えてからも、ご夫婦のところには出入りさせていただいて娘のように可愛がっていただきました。このご夫婦や、他にも当時お世話になった方が何人もあります。でも当時は自分のことで精いっぱいでした。後になるほど身に染みるご恩です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4令期のワークショップの模様をまとめてご紹介します。

 

● 5/22・・・4令1日目

 

 

3令期中に籠で育てていた蚕を広い場所に移すため、飼育台を組立。

 

 

 

 

 

 

この日はとても暑い日でした。参加されたTさんと汗だくになって桑取り。葉をもいで蚕に与えました。次の日は、籠の下にある飼育台に蚕を移します。

 

 

 

 

 

 

ちなみに、この日のわたしの桑取りの格好です。帽子は、前が麦わらで後頭部は布になっています。いろんな帽子をかぶりましたが、桑を頭や肩で担ぐので、これかキャップ帽がオススメです。この布タイプは、後ろが布なので首の日焼け防止と桑を担ぐときに首からの虫の進入を防ぎます。虫というのは蟻や毒蛾の幼虫です。これらに刺される数日かゆみが治まりません。桑でかぶれる人もいますから肌は露出しない方が良いです。上着も虫対策で襟つきが良いです。袖口からも進入するので腕カバーや手甲もオススメです。靴は綿生地の地下足袋が蒸れなくて好きです。手袋は手のひらがゴムでできているものを使っています。そして、剪定鋏とノコギリ。ほとんどの枝は剪定鋏で切れますが、春蚕シーズンの枝は太いのでノコギリも必須です。

 

 

 

 

 

 

この日の ton-cara 弁当。玄米入りのご飯、干し魚は自家製、茄子とピーマンも最高においしかったです。

 

 

 

 

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● 5/23・・・4令2日目

 

 

今日は、蚕を籠から飼育台に移動させました。この広げ方は、当館がいろんな養蚕農家さんを尋ねる中で出会った方法です。当館の養蚕は、人間も蚕も無理せず、なるべく作業を軽減していこうというもの。自分たちで工夫もしますが、長年養蚕をなさっている先輩農家さんには及びません。当館は、県内外の農家さんを時間がゆるすかぎり尋ねています。勉強になることがいっぱいです。そのノウハウをWSでご案内します。

 

 

 

 

 

 

当館から歩いて直ぐの桑畑。

 

 

 

 

 

 

参加のMさんは、この日が初めての桑取りだったので、剪定鋏の使い方や枝の切り方などを説明し、実践に入っていただきました。2日目には、ずいぶんと剪定が上手になっていました。

 

 

 

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● 5/24・・・4令3日目

 

 

ずいぶん蚕も大きくなりました。

 

 

 

 

 

 

初参加のKさんに桑束の縛り方を案内しているところ。毎日桑の量が増えて行きます。5令になったら桑取りだけでも大忙しなので、まだ余裕のある4令期に慣れていただきたいなと思っています。

 

 

 

 

 

 

いつもは配達してもらっている ton-cara 弁当。今日は、お店のほうで飯塚先生の木綿教室があったので、お昼ご飯はお店でいただきました。木綿教室のみなさんともワイワイ交流しながらのご飯は格別でした。写真にはないけれど、ズッキーニと胡瓜のぬか漬けも美味しかった〜。

 

 

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● 5/25・・・4令4日目

 

 

一般的な飼育方法では、4令期に入ったら桑は枝ごと与える条桑育(じょうそういく)になるのですが、当館では捥いで与えます。こうしておくと、その後の掃除が楽なのです。とはいえ、小規模だからできる作業です。大規模農家では、こんなことはしていられません。

 

 

 

 

 

 

桑を与えた後の蚕を観察中。

 

 

 

 

 

 

ton-cara 弁当。ちょっと疲れてきたので、甘めの味付けでうれしかった。このお昼のお弁当でわたしたち夫婦は栄養補給している感じです。

 

 

 

 

 

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● 5/27・・・4令6日目

 

 

5令になるための脱皮を控え、蚕たちは休みに入りました。眠っているように動かなくなるので「眠(みん)」といいます。石灰散布しているので、蚕の周りは白い粉だらけです。

 

 

 

 

 

 

今日は回転蔟の組立をしました。組立初参加のFさんに組み方を説明。組立が2回目のTさんは作業効率が上がってきました。

 

 

 

 

 

 

ton-cara 弁当。豚肉のトマトソースのソテー。豚肉は疲れたときに食べると良いですよね。がんもの煮たのも大豆タンパク質で疲れがとれる。料理担当のフセさんのお母さん、いつもありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

回転まぶしの組立は、あと1日くらいかかるかと思いましたが、この日で終了。

作業終わりにFさんがお抹茶を振る舞ってくださいました。

 

 

 

 

 

 

お湯がやかんで申し訳ないようでしたが、気楽に楽しんでくださいとのこと。

懐紙が鹿の子柄?が透けた紙で可愛らしい。そこに3品もお菓子をいただきました。点てていただいたお茶おいしかったです。Fさん、素敵な時間をありがとうございました。

 

そして、5/28には蚕は脱皮して起きました。これから最終令期の5令です。