4月15日
千葉・CLIPPER
<REMENBERS>
ビブラホンの中島香里さんを聴きにいく。
このバンド、メンバーが流動的で、というかまるで決まっていない。
ドラムを叩いている池田孝雄さんの肝いりで、千葉の若いミュージシャンに演奏の場を提供するために作られているバンド、みたい。
池田さんは、千葉をフランチャイズとするお菓子の老舗チェーン店<オランダ屋>の社長さん。
どうやら、ミュージシャンをサポートするスポンサーをもって任じているようである。
こういう人がたくさんいるといい。
4月17日
大久保・BOOZY MUSE
<藤橋万記3>
中島香里さんたちとのバンド<CONVIANO>のメンバー。
例のジャズブログで紹介したく写真を撮りながら聴かせてもらった。
カホンとコンガ中心の演奏。
力強く情熱的。
キューバで人気のラブバラードをきれいな声で歌ってくれた。
電車で「ジヴェルニーの食卓」読了。
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キュレーターの経験を持つ原田マハさんの最新作。
マティス、ドガ、セザンヌ、モネの生涯におけるトピックを、史実に基づいて書き上げたフィクション。
絵の制作に重要な役割を果たした人物を、それぞれの画家に配したところがミソ。
美術館などで観るとどこかよそよそしく感じられる<泰西名画>が、新しい命を吹き込まれて目の前に提示される。
それぞれの絵が、今までとはまるで違ったものに見えてくるようだ。
ところどころ、キュレーターの顔が出てくるが、感興をそぐほどのことはない。
久しく行っていない美術館に絵を観に行こう。
そんな気にさせてくれた。
作家の小川洋子さんが、村上春樹さん訳の「レイモンド・カーヴァー全集」の解説で書いていた言葉。
---作家になるには・・・ときにぼうっと立ちすくんで何かに--それは夕日かもしれないし、あるいは古靴かもしれない--見とれることができるようでなくてはならないのだ。頭を空ッぽにして、純粋な驚きに打たれて・・
いくら努力しても、ぼくにはこれができない。
原田さんは、頭を空っぽにして見とれる<夕陽>や<古靴>を見つけることができた幸せな人。
うらやましい。
30年くらい前、社用でフランス、イタリアを回ったことがある。
パリで泊まったホテルのすぐ前に、この本にも出てくる<オランジュリー美術館>があった。
モネの特別展示場があるとも知らずに、一人でふらっとのぞきに行ったことを思い出した。
地下の特別展示場の壁面は、両側ともモネの睡蓮の絵がずーっと連なっている。
15分もしないうちにめまいを感じ、息苦しくなり、立っていられなくなってしまった。
紫の世界に閉じ込められて、まるで水中にいるような錯覚に襲われたのだろう。
不思議な体験だったが、原田さんも同じ気分になったと書いている。
だからどうしたってことではないが、芸術作品にはそういう力があるのだろう。
こんな経験をもっとしてみたいと思っていたが、残念ながらこれ一回っきり。
ちょっと寂しい。
松本あかねさんのライブをすっぽかして、終日、家で本を読んでいる。
ごめんなさい。
来月は必ずお邪魔します。
久しぶりの翻訳ミステリー。
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600頁。
今時めずらしい、くもないか、サスペンス仕立ての小説。
今日は飼い猫<みり>がおとなしい。
快調に300頁読み進む。
だからどうしたってことではないが・・・。
春。
何もかも気持ちがいい。