強姦は「魂の殺人」か

　  

　沖縄『慰霊の日』やまない強姦殺人＝1955年9月3日、

嘉手納基地に連れ込まれた6才の由美子ちゃんが米兵に強姦殺害

される残忍事件が起こり遺体は基地内ゴミ捨場で発見。

1週間後の10日には具志川村で米兵が9才少女を強姦。

米兵の基地内外レイプが続く属国の悲劇…強姦は魂の殺人だ

 
 


　山崎さんの記事はいつもすばらしいのですが、
「魂の殺人」という語にはちょっと違和感を感じました。
　その人にとってとても大切な器官を害されるということは
犯罪や事故でもあることです。
　そうした中に強姦を特別なものと見る見方には、
貞操といった価値観の残滓があるのではないかとおもうのです。
　従軍慰安婦の問題にしてもかなり以前ですが、福島瑞穂さんが
主宰するグループだったとおもうのですが、“名誉回復”と
いうような言葉を使っていたように覚えています。
　でも従軍慰安所で誰かが名誉を失ったとすれば、それは
わずかな対価でーそれも“軍票”だったので敗戦後は紙くず！―
入口に並んでいた兵士たちであり（だってもし誰かが
並んでいる兵士たちの、顔も写る写真を撮っていたとして、
その兵士たち、その写真が新聞などで公表されることを
望むでしょうか。ただそうしたところに並ばざるを得ないように
した戦争で利益を得る者たちが最大の犯罪人―名誉ゼロ―なのですが）、
望んでそんな境遇に自分を置いたわけではない彼女たちが
名誉を失ったとは思えない。
　被害を受ける、嫌な思いをするということと、名誉を失うと
いうこととは別物なのではないでしょうか。
　「魂」にしても似たことが言えて、被害を受ける、嫌な思いを
するということと、魂を失うということは別物ではないでしょうか。
　このように考えることによって、強姦被害を受けた女性
（男性も多いそうです）がＰＴＳＤから（いくらかでも早く）回復しうると
思うのですがいかがでしょうか。