2012-02-04 04:40:13

食品の安全調査

テーマ:放射能汚染  
風評被害を防ぐためにも、各地で食品の放射線量を行って公表する
必要がある。


測ってみるとわかるが、野菜はあまり検出されなかったり、品目によって
出やすいものと出にくいものがあったり、傾向がつかめる。

農地の汚染度によっても違って来るし、栽培方法によっても違って来るが、
それでも傾向がわかれば対策は立てやすい。



ちなみに福島市の市民放射能測定所で測った食品のデータがあるので
参考にして欲しい。


市民放射能測定所 食品別測定結果
http://www.crms-jpn.com/mrdatafoodcat/


どの数値を安全ととらえるかにもよるが、私は37ベクレルを指標と
している。

これはチェルノブイリ事故後70Km離れたベラルーシで放射能の
対策を取っていなかったら内部被曝による健康被害が続出しました。
大まかに健康被害が収まったのは37ベクレルという基準値を
設けてからです。
そして、栃木県那須町でもこの37ベクレルを独自の基準値にしよう
という動きが出ています。



市民測定所の計測を見る限り(セシウムの話、主に福島県産)、

(1)野菜

キャベツ:出ても10前後。不検出も多い。
セシウムは134と137の両方が検出されない場合、
こんかいの事故によるものと考えない方が良いし、
他の物質を計測している可能性がある。
よってほぼ0というデータが多いようだ。

白菜:最大で37ベクレル検出されているが不検出も多い。

ほうれん草:出ても10前後

小松菜:最大で41ベクレル検出されている。
    計測数が少ないので、傾向はなんとも言えない。

ネギ:一番大きいので19ベクレルあるが、全体としては0ベクレルに
   近い。

かぼちゃ:最大では15ベクレル出ているが、全体では0ベクレルに
     近い。

にんじん:ほとんど不検出。

だいこん:ほとんど不検出。

たまねぎ:最大で10前後だが、ほとんど不検出。

さといも:最大で16ベクレルだが、不検出も多い。

じゃがいも:最大で39ベクレルだが、不検出も多い。

サツマイモ:最大で皮つきは100ベクレル検出されている。
      皮なしは最大で27ベクレル。10ベクレル前後が多い
      ようだ。

マイタケ:最大で2560ベクレル。
     10ベクレル前後のものもある。ピンキリだ。

シイタケ:最大で730ベクレル。
     宮城県のものも最大で300ベクレル出ている。
     100ベクレルを超えているのが多い。
     原木は高い数値が続く。

ナメコ:最大で698ベクレル。
    最小は16ベクレル。
    軒並み高い数値が続く。

シメジ:最大で650ベクレル。
    100を超えるものが多い。

ひらたけ:最大で867ベクレル。
     最小で19ベクレル。ピンキリ。

人形茸:最大で3330ベクレル。
    1点しかないので傾向は分からず。

クリタケ:最大で3800ベクレル。
     調査個体が少ないので傾向は分からず。

大豆:10~155ベクレル。ピンキリ。

小豆:10ベクレル以下。不検出もある。

からし菜:最大18ベクレル。
     大体10ベクレル以下。



(2)肉

牛・豚・鳥はデータ数が少なすぎてなんとも言えません。
豚は3検体のうち最大で5ベクレル。
鳥は1検体中0ベクレルです。


イノシシ肉:最大で1483ベクレル。
      数百ベクレルが普通。


(3)飲料

牛乳:おおむね10ベクレル以下。
   微量でも検出される方が多い。


(4)加工品

豆腐:最大24ベクレル(凍豆腐)。
   0ベクレルも多い。

乾燥シイタケ:最大2780ベクレル。

干し柿:最大403ベクレル。
    0ベクレルのものもあるのでピンキリ。
    
ハチミツ:最大387ベクレル。
     0ベクレルのものもありピンキリ。
     20~30以上検出されるのが多い。

梅干し:最大で122ベクレル。
    これもピンキリだが、20以上出るものが多い。

味噌:3検体しかないが、おおむね0ベクレル。

切り干し大根:最大で436ベクレル。
       2検体しかないが、両方とも高い数値。
       大根では不検出が多いのに切り干すと高濃度になる?
       水分が抜けて濃縮されているのかな?



(5)果物

リンゴ:最大60ベクレル。
    20~40ベクレルぐらい検出されるのが多い。

ぶどう:最大90ベクレル。ピンキリ。
    7~8ベクレル程度のものもあり、数値にばらつきがある。

キウイフルーツ:最大で613ベクレル。ピンキリ。
        20ベクレル程度のものもあるが、半分以上が
        100ベクレルを超えている。

柿:最大で409ベクレル。ピンキリ。
  10ベクレル以下のものもいくつかあるが、50ベクレルを超える
  ものの方が圧倒的に多い。
  多い層は30~50ベクレルぐらいか。

なし:おおむね10ベクレル以下。(5検体)

洋ナシ:大体30~40ベクレル。

ゆず:最大1051ベクレル。
   100ベクレルを超えるものが多い。

いちじく:最大175ベクレル。
     検体が少なすぎて傾向はわからず。
     最小は38ベクレル。



(6)穀物

精米:最大172ベクレル。
   一部突出して高いものもあるが、おおむね10ベクレル以下。
   ホットスポットと呼ばれているがやはり高い。

玄米:最大459ベクレル。
   ホットスポットで呼ばれている所は突出して高い数値。
   おおむね10~20ベクレル以下に収まるが、50ベクレル前後の
   ものもちらほら見られる。







計測結果を見る限り、一部高いものはあるものの、考えていた以上に
全体的には汚染度は低い。
データが少なすぎるので、これで福島県産材を全て語れるわけでは
決してないが、このデータも参考にはなる。

放射能の移行係数など理論はあっても、現場と違う事もあり得るので
念のためにデータを取り続ける事は必要だ。

計測数が少なすぎるので、各地の測定所を利用して多数の測定を重ねて
傾向をつかみ、食用に向いているものと向いていないものを分けると良い。
品目と産地の場所、栽培方法である程度の傾向がつかめるはずだ。

数値を測った上で地産地消した方が、やみくもに他の産地の産物を
求めるよりも安全なものが手に入りやすいかも知れない。



そして、大事な事は汚染された食品も買い上げる事。

これは食用としては使えないかもしれないが、東電の賠償や各市町村の
責任で買い上げないと、裏で安価で流通してしまう。
農家が生活に困ればそういう事もあり得ると言う事。
これは農家を責められない話だ。

外食産業にとってみれば安い食材は魅力だろうし、健康被害を信じていない
経営者が居れば、どちらも大して違いがないのなら安い方が良いと思うのは
自然の成り行きかも知れない。
他の食材と混ぜて薄めれば大丈夫という考え方も出てくるだろう。
いずれにしても安く売られた汚染産物が産地名表示の必要ない外食産業に
流れ出る事は想像するに難くない。


風評被害で売れ残った食材は必ず、東電が補償するべきだし、
補償を見越して銀行が農家に金を融資する仕組みを作らないといけない。

それをやらないと健康被害は必ず出てくるだろう。
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さんから転載させていただきました。