友人から九州電力が原発は必要かつ安全ということを宣伝する

ための17分間の動画を作ってup していると聞きました。
 http://www.kyuden.co.jp/company_movie_energy_sradiation.html

 忙しい方のために簡単に内容を説明しますと:

 ある日放射線禁止法ができたというTV報道がなされます。そのとき

“放射線反対”と書いたプラカードを持って、フェンスの向こう側(カメラ

はフェンスのこちら側にいるらしい)で騒いでいる連中がちらと映り、

反対運動のせいでこの法律ができたのだという設定。

 主人公のA家族(夫婦と子二人)が、このニュースを見た直後、前々から
計画していた旅行に出かけるが、空港では荷物検査にX線が使えない
ので荷物検査にものすごく待たされる、温泉旅館についたがラドン泉
なので入れない、昆布など海のものにたくさんカリウム40、炭素14が
含まれているので料理も出してもらえない、妻が怒ると、宿の主人から
新聞を見せられる、それはある温泉旅館主人が同法を無視して
料理を出したので逮捕されたという記事。帰ってくると住宅街を
市?の広報車が、電気の供給量が40%減りますという音声を
流しながら走っていく、夫(二人の子の父)が馘首に遭う、それは
夫がタイヤ.メーカーに勤めているが、製造の際放射線を当てる
ことによる化学反応を利用していた、それができなくなったから
経営がたちゆかなくなって・・・・
それを聞いた妻がショックで持病の頭痛が特にひどくなり入院するが
医師はCTもレントゲンもとれないので診断ができない・・といった調子。
 その後同法は廃止され、めでたしめでたしと言うラスト。
最後に場面が変わってA家の夫婦が、放射線がいかに役に立って
いるか説明。
  妻が原子力発電所からは放射線が洩れないのかと夫に聞くと、
画面に5重の壁の説明が一瞬だけ出て、その後夫が、「微量」な放射線
(と言っていたとおもう)は出ているが、モニターや「環境試料」検査で
チェックしている、(“ドラマ”に出てきた)荷物検査・医療現場・タイヤ製造
のほか、稲の品種改良やジャガイモの発芽防止に使われていると、
有用性を強調、紫外線だって放射線だ云々かんぬん・・・
 医療被曝も怖い、紫外線自体が危険である、自然放射線一般が
安全だという保障はない、農作物への放射線照射の安全性が
証明されているわけではないといったことが全く無視されている、
あまりにもレベルが低いコマーシャルでした。
 レベルが低い中にも興味深かったのは:
 
 *稲の品種改良はいわゆる交配ではなく放射線を当ててしているらしい
と知ってショックを受けた。[※]
 *テレビカメラが原発の敷地内から反対運動を映している撮り方が
 電力会社とマスコミが(多くの場合)同じ側にいるという実態を
“表現”してしまっていて、それが仮にもニュース番組としては変だという
 ことに、動画をできてからチェックしたはずの九電が気づかないという、
 癒着―というか一身同体ぶりのすさまじさ・・・
 その他に原発とはとりあえず別の問題ですが女はばかだという意識も
ありありと・・・
  ところで、こんな動画、誰にどこで見せるのでしょうか???

  ところでところで・・・※の点について:

  進化論は、進化がこのようにして起こっているんだよ、と言っている
だけで、なぜ進化のきっかけになる突然変異が起こるのかは
説明していないようです。ある論文で、今西さんという学者の名を
知ったのですが、その著者によれば今西さんは、えいやっと思うと
変わる!といったことを言っているのだそうです。
  突然変異。それを起こしてきたものこそ自然放射線だったのでは
ないか。を2年ほど前からずっと疑ってきたのですが、九電の
コマーシャルで、人工放射線で品種改良をしていると知って、
疑いは確信に近づきました。そして前にもまして放射線は怖い
と思うようになりました。九電さん、ありがとう。