さっきどこかの局の番組で、カッコウの悪辣ぶりが紹介されていました。

 雛が、宿主の雛を落としてしまうというのは知っていたのですが、先に孵って他の卵を落としてしまうのは、今日初めて知りました。背に当たったものは巣の外に出してしまわなければならないという指令がDNAに刻み込まれているらしいというのです。

 その宿主がいまのところダルマエナガという鳥である場合が多いのだそうです。

 自分より大きくなった雛に一生懸命えさを与えているところが映し出されていました。可憐な小鳥です。

 ダルマエナガが絶滅してしまわないかとおもうと、そうではない。かっこうの卵は青

くて、ダルマエナガのも青いのが多いのですが、ときどき白いのを産むことがあり、そのときは親鳥が気づいて青いのは落としてしまうのだそうです。

 もっともカッコウのほうも、まずいとおもうと他の鳥を宿主にすることもあり、その場合その鳥の卵に似せた模様がついた卵を産むようにしたりしているのだそうです。

 カッコウにも事情があり、渡りなので自分で育てられないのであるらしい。

  

 ところでこういうことは、番組の中でも進化というのだと紹介されてましたが、この進化とは何なのか。生存競争といった日本語に置き換えられていることがあるようですが、それはちょっと変。ましてや弱肉強食という語も誰が作ったのか。

 明治時代にいろいろな外国の語を漢語に直した人たちがいて、その頃に日本人の発想を一定のものに導く操作(常に意図的だったとまではいえないにしても)が行われていた可能性があります。このあたりにかかわっていたのが初代東大総長。

 進化論の誤った、あるいは誤らせる解釈が後の―1894年ごろ以降の戦争肯定につながったように見えます。