傷手(いたで)を負った人に捧げる詩 | 星州李氏の京都アジョシ
傷手を負った人に捧げる詩
塩
塩が海の傷手
と言う事を
知っている人は多くない
塩が海の痛み
と言う事を
知っている人は多くない
世の中のすべての食卓の上で
白い雪のように
塩がこぼれ落ちる時
それが海の涙と言う事を
知っている人は多くない
その涙があるので
この世のすべてのものが
味を出す事を
人にとって『傷手』は負の財産ではない
傷手を負った人は、人の痛みをよく理解して
慰められる
傷手のある人は人を深く理解できるし
人間に味が出てくる
人間味が増す
人と共感して、真心を通わす事が出来る力になる
『傷手』は消してしまわなければならない
ものではなく、人にとって力になるもの
プラスの財産である