ついに東大でも | 産婦人科専門医・周産期専門医からのメッセージ

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東大、推薦入試導入を正式発表…H28年度入試より100名程度
 東京大学が推薦入試を導入するという報道がされ、話題となっている。東大は3月13日付けで「学部入試に..........≪続きを読む≫

 日本の最高学府である東京大学は、どの学部を希望するにしてもそれぞれが最難関の一つです。そして推薦入試などのバイパスがなく点数至上主義の筆記試験一発勝負であるところも潔く、多くの学生が入試突破を目指して頑張ったきたことでしょう。

 この東大で推薦入試の導入とは本当に驚きです。ただ、後期試験にかえての推薦入試ということなので個人的には賛成です。

 前期試験で不合格だった、つまり敗者復活戦的な後期試験よりも、特定の分野への関心や能力の高さを評価し、前期試験の前に合格者を決める推薦入試は、とても好感が持てます。筆記試験で点数をとるための受験勉強に終始することなく、高校時代から適正を伸ばしていくことでも東大入学が可能になることは、日本が学術面で国際的に強くなっていくためにも望ましいのではないでしょうか。

 私の通っていた地方の公立高校では、例えば慶応大学法学部や早稲田大学理工学部への指定校推薦枠がありました。指定校推薦なので推薦枠をとれればほぼ合格です。学業成績が優秀であればもちろんですが、クラブ活動・生徒会活動など学業以外の活躍でも推薦枠をもらえます。つまり学業成績は二の次です。しかし、筆記試験一発勝負で合格するには学年でトップクラスの成績が必要です。

 穿った見方かもしれないのですが、早稲田大学や慶応大学などトップクラスの大学でも、芸能界やスポーツ界で活躍する学生をみると一般入試組なのか推薦入試組なのかと考えてしまいます。やっぱり推薦入試組よりも一般入試組を上にみてしまいますね。もちろん推薦入試で合格した学生が頑張っていないということはないのでしょうが、少なくとも筆記試験で点数をとるために求められる勉強という点では頑張っていないということになるのではないでしょうか。

 東大が推薦入試で入学できるようになると芸能界やスポーツ界で活躍する東大生あるいは東大OBに対する見方も変わってくるかもしれないですね。

 大学の推薦入試といえば、ずっと昔は私立大学の専売特許だった様な気がしてなりません。そして私が受験をした25年くらい前くらいからは一部の国公立大学でも推薦入試が取り入れられるようになってきました。かくいう私自身も名古屋大学医学部に推薦入試で合格しました。さすがに指定校推薦ではないので推薦されても合格率は30%程度だったのですが、少なくとも筆記試験が免除される点ではなにかと有利でした。

 当時は、入学してからは推薦入試組と一般入試組で全く区別はなく差もありませんでした。だからこそ優越感も劣等感も感じることなく学生生活を過ごせました。ただ同級生の中では誰が推薦入試組なのかは明確に分かっていました。また、卒業後の進路にも大きな差はなかったようです。ただし、推薦入試組には女子学生の割合が圧倒的に高かったことだけが印象的です。噂では今の名古屋大学医学部推薦入学組は入学後に若干のノルマが課されているようですね。



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