◎奥山篤信の映画批評 独仏共同映画<未来を換えた男 Transit>2018 5星 | 護国夢想日記

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 日々夢みたいな日記を書きます。残念なのは大日本帝国が滅亡した後、後裔である日本国が未だに2等国に甘んじていることでそれを恥じない面々がメデアを賑わしていることです。日本人のDNAがない人達によって権力が握られていることが悔しいことです。

◎奥山篤信の映画批評 独仏共同映画<未来を換えた男 Transit>2018   5星
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ドイツ映画にはハリウッドにない味わいがある映画が多く期待を裏切らない。

 

 

原作は1930~40年代にかけて、ナチス政権下のドイツから亡命した女流小説家アンナ・セーガースによる「トランジット」であり、これを現代に時間を置き換えたものだ。

 

 

ドイツで再度ファッシズムが吹き荒れ、すでにパリをはじめドイツ軍が侵略し、フランスも左翼や自由主義者やドイツから逃れてきた人々を、警察が一掃検挙に出て、今や南フランスもその魔の手が及んでいる。

 

 

そこで描く、ドイツから逃れてきた青年を中心に、亡命先を探す人々のサスペンスに満ちた物語である。

 

 

日本のマスコミや映画評論家は、この単なるファッシズムに対する自由への渇望と新天地を求める人々を、すべて今のイスラムの難民と関連つけて解釈しようとする、大間違いをしでかしている。

 

 

なんて日本のマスコミはバカの一つ覚えの難民かわいそうの合唱であり、将来の彼らの毒ヘビとして日本文化や日本社会を恩を仇で返す怖さ知らずであり、そんなに難民を救いたいなら自宅で養えと僕の持論だ。

 

 

全く偽善と欺瞞の日本のマスコミさらにキリスト教の偽善は日本国家の存続をなんと考えているのか!

 

 

あくまでも難民にかこつけずオリジナルの原作の現代版として圧政で自由を弾圧するファッシズムの中での人間の行き場のない閉塞感、さらにそんな中にあっても人間の善意はエゴイズムを超えた美しく光るものがあるということが言いたいのだ。

 

 

この映画の監督であるクリスティアン・ペツォールト(Christian Petzold, 1960年 - )は、今僕が最も注目する監督だが、さすがの出来であり絶賛したい。

 

 

あの『東ベルリンから来た女』(Barbara)- ベルリン国際映画祭銀熊賞 (監督賞) 受賞ーで東において反体制でブラックリストにある監視下にある女性(ニーナ・ホス)を西ベルリンの恋人が金をかけて救い出さんとするストーリー、

 

 

成功目前でこの女性が不条理にも逃亡直前で慕う彼女を訪ねてきた、一人の重病の反逆児の少女を自分の代わりにボートで送り出すという、エゴを超えた人間の善意の美しを描いた感動映画だったが、これも同じ人間の不条理たる<無償の行為>を描いているのが共通でよく似ている。

 

 

この監督の『あの日のように抱きしめて』(Phoenix)も主演ニーナ・ホスを迎えて優良映画だった。

 

 

この映画はなぜか一流ドイツ俳優を起用していないのが惜しい。ニーナ・ホスを起用して欲しかったし、この青年役にはいくらでも良いドイツ男優がいるのに!あまりにも安物俳優でもったいないのだ!

 

 

でもそれだからこそリアリティのある人間劇となったのかもしれない。
とにかく今年ベストテン入りは間違いないだろう必見の映画だ。

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◎奥山篤信の映画批評  アメリカ映画<クリード 炎の宿敵 Creed II>2018 三星
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~アメリカとロシアの冷戦終結後の現在の冷戦を風刺したようにも見えるこの映画 むしろシナ人の巨人でも出して叩き潰す方がスカットしたかも~

ボクシング映画とは、まさに西部劇的アメリカの男の世界が描かれるのがこのボクシング映画のジャンルだ。

 

 

歴代ボクシング映画で見てない映画など僕にはないのではないか?

 

 

この<クイード>シリーズは<ロッキー>シリーズに続くもので、あの超人俳優シルヴェスター・スタローンが現役からコーチとして若い選手を育てるというシリーズがこの<クリード>であり<チャンプを継ぐ男>の続編だ。ボクシング場面も昔のこのジャンルに比べまさに激しく肉弾戦と血と花火を散らす迫力は進化しているので、まさにボクシングの現実を見ているように僕の体にはアドレナリンがみなぎり血が頭に登るほど興奮できるのだ!

 

 

物語は単純そのもの、男が目標に向かって血のにじむような努力を重ね、好敵手は大体汚い試合をやる悪党でまさに善が悪をたたきのめすという単細胞。

 

 

そこにコーチとの確執や指導者の愛、さらには恋人とのロマンス、一家の破壊と和解などなど、まさにアメリカ西部劇その他勧善懲悪で見ている方もスカッとする、

 

 

そして殴られても殴らられてもダウンしてもダウンしても、最後は渾身の死に物狂いの逆転劇で終わる、まさにワンパターンだが、それでも良いのだ。

 

 

この男の世界を、男の正義を、男の自力本願の努力の成果を熱く語りそしてハピーエンド!終わって男泣きと拍手パチパチ 
こういう映画が好きな男はまず信用して良いぞ!

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◎奥山篤信の映画批評  アメリカ映画『ファースト・マン』(原題:First Man)4星

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あの<ララランド>の監督デイミアン・チャゼルの最新作だ。

 

 

この監督の手腕だけあって、金に糸目をつけず大迫力の緊縛場面、美しいサントラ、さらには人間の美しいドリームなどを語っている、だからこの映画がアカデミー賞の有力候補だということはよくわかる見事な演出だ。

 

 

僕はこの映画で感じたのは、むしろ家庭に置ける男と女の役割、そして男のロマンとは勇気、野心、好奇心、さらに高潔なのは命をかけても将来の世代に対する義務感がある男っぽい男が存在するという事実だ。

 

 

この男は3人の子供がいたが、女の子は先天性脳幹腫瘍で幼児の頃無くした。

 

 

家庭を愛するアームストロングは男の分際を100%わきまえたアメリカの英雄である。

 

 

硫黄島の栗林中将が硫黄島からの妻への手紙で、鬼将軍とは思えないような気配りや家の手直しまでこまめに書いていたことに象徴さられる家族愛、そして硫黄島でのアメリカ軍人を唸らせた偉大な戦いと玉砕というまさに日本の英雄だったが、このアームストロングも、ケネディの名言にあるように<人類は困難に立ち向かってこそ意義がある>の通り、

 

 

命がけで、当時ソ連との宇宙開拓争いのアメリカの国威に対して男らしく参加しkオ梵@A農欧蕕靴っ砲探い世辰燭里澄

 

 

それに比べて妻のジャネット、まさに日本では戦後のマイホーム主義、それはアメリカからの輸入だが、ジャネットが、先天性脳幹腫瘍の子を持つという立場上わからないでもないが、あまりにも家庭本位であり夫の偉大な男の世界に理解がかける態度を描いて、僕などこの悪妻が!と画面に怒鳴りたくなったほどだ。

 

 

今の日本はこれ以下の妻であり、まさに夫は給料配達人、すべてで夫をこき使い、挙げ句の果てはローン借金が終わった途端離婚届にハンコを押させて追い出す、まさにこのジャネットと比較できないほど偉大な日本の母は劣化しているのも事実。

 

 

家庭中心に夫を強制する妻ほど最低な妻はいない。

 

 

栗林こそ最高のバランスのとれた夫であるのは今も変わらないと僕は古い世代の日本人として理想としている。

 

 

夫が戦死する、夫がアポロ計画で命を落とす、これを愛国者として妻はまず称賛せねばならないのに、国が悪い、なんという夫の命を粗末にする組織だと怒鳴り込み喚き散らすのがまさにこの最終的に離婚した最低のジャネットだ。

 

 

夫がアポロ8号の生還も疑わしい任務で、息子二人に顔を合わしたくないので一人部屋で旅支度のふりをしている、その男のデリカシーと優しさを表す姿!

 

 

これに対して妻は怒鳴り散らし、あんたが子供にちゃんと説明せよと命令する。

 

 

夫は渋々二人の息子の前に現れ妻のシナリオ通りに任務を説明する。子供達が聞く。

 

 

帰ってこれるのか?夫は言う<わからない リスクはある。>さすが偉大な男の子供たち、長男(幼児)はそれなりに父の偉大さがわかるのであろうか?

 

 

自分から握手を求めこの素晴らしさ。まさに泣けてくる別れの場だし、男の子って左様に親父の背中を見て育っていくものなのだ!

 

 

この悪妻のヒステリーには辟易する。さもありなん?アームストロングはこの妻と別れ再婚する。

 

 

家庭の矮小化された世界での幸せを否定しないが、男の大義を認めない妻などサヨナラすべきだ。さてあなたたちは如何に?
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