2017年4月1日(土) MUSICエンジン第二回演奏会に参加してきました。演目の「ルドラの秘宝」は第一回演奏会終了と同時に発表されたので5ヶ月くらい正座待機していた次第です。その後しばらくして、「他」と称されていた部分が「ブレスオブファイア竜の戦士」であることが追加発表された流れになります。
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場所は清瀬市にある清瀬けやきホールです。清瀬駅から徒歩数分でした。ただし自宅からは品川~池袋経由で2時間くらいかかりました。池袋方面の奥というか先へ行ったのはいつ以来だったかな…
第一回同様選曲が、「非常に珍しいが演奏を待ち望むコアなファンも多い」と言うところを突いてくるので自分みたいなにわか仕込みのファンが行っても大丈夫かと不安がよぎるくらいですね。
なぜにわか仕込みか…
「ルドラの秘宝」:一度クリアしただけ
「ブレスオブファイア竜の戦士」:未プレイ
という状況だったからです。「ルドラの秘宝」に関しては一度だけのクリアとは言えゲームの独自性や完成度、クセになりそうな楽曲はホントに好きだったので第一回演奏会直後発表された際にはもう第二回も行くと決めていました。そして「ブレスオブファイア竜の戦士」が発表された後、若干の予習を行いまして今回の第二回演奏会に臨んだわけです。
ルドラの秘宝に関しては今後他の団体含めて演奏されることが無いかも!?と言うくらいにレアなようです。
会場入り口付近の案内。
列形成の13時より20分くらい前に到着。まだ人はまばらだったのでちょうどよかったです。
開場時に一緒に配られたペーパー類。
■「ルドラの秘宝」とは
1996年4月5日 SFC用RPGとしてスクウェアから発売。
楽曲担当は笹井隆司さん
まずは3人の主人公をそれぞれの章を(順番でも並行でも進め方は自由)進めて最後に一人を加えた全員が集合した最終章を進める形です。ストーリーは章ごとに分かれていますが時間軸は同じなのでキャラ同士リンクしている部分もあります。
大きな特徴の一つに「言霊システム」があります。文字(ひらがな、カタカナ)の組み合わせによって様々な効果を発動するいわゆる呪文を生成することが出来ます。覚えるのではなく生成するところ、そして生成方法に独自性を感じます。
SFCとしては末期の作品。
画面上のキャラクタがぬるぬるアニメーションするなどグラフィックや音源の使いこなしに関しては非常に完成度が高いです。近い時期に発売された同じスクウェア作品の「バハムートラグーン」に比べると知名度に劣りますが負けずとも劣らない傑作のように思います。
■「ブレスオブファイア 竜の戦士」とは
1993年4月3日 SFCゲームとしてカプコンから発売。
たしかカプコンが初めて本腰を入れたRPGだった気がします。
楽曲担当は藤田靖明さんがメインで他数名(下村陽子さんら)が数曲を担当するという体制。場面ごとに細かく楽曲を指定されているので非常に曲数が多いがどれもこれも素晴らしい仕上がりとなっています。
特徴としては「ストーリーが王道中の王道ファンタジー」であるという部分。これは聞いた話ですが、他作品がドラクエやFFを超えようとストーリーや世界観などに様々な工夫を入れようとしている中、原点に戻って基本のわかり易い世界観とシリアス王道ストーリーで挑んだ結果評価されたと言うことでした。
未プレイなのが実に惜しい…なぜプレイしなかったのだろうかと当時の自分に問いたい。(まああの頃はたくさんRPGが発売されてて選ぶ必要が…(汗))
■演奏会の感想
演奏技術に関することや楽器の専門的なお話は出来ませんが、聴いた際の率直な印象などを簡単に書いておきます。特に曲ごとに詳細に書いている訳でもなくうまいこと言っているわけでもないので流し読みで十分かもしれません。
見づらいですがセットリスト「ルドラの秘宝」
構成は大まかに言うと主人公毎(章ごと)にテーマ曲、バトル曲など、を組み合わせていく流れになります。大人の事情で全曲とはいかなかったようですね。
全体的に言えることはオリジナルを本当に大事にしていること。そしてこれは個人的な印象ですが、各主人公ごとに分かれているためかプレイしているときの体験と同じような感覚でその時のゲームシーンを思い出しやすい構成であったことです。セットリストのM2~M5は各章に対応した構成になっています。
ルドラの秘宝の演奏が終わりましたが、脳汁がすでに枯渇しそうです。 #musicengine
— 通常の名無しさんの3倍@千葉内房%曹長 (@nanashi_sanbai) April 1, 2017
とにかくこんな感じ。上手いこと言えないけど本当にこんな感じ。あまりの神編曲のためか体は震えるし変な汗はかくし脳汁は出っ放しで止まらないしもう大変でした。バトル曲は脳天にガツンと来るカッコよさでありテーマ曲はキャラクタのイメージを想起させるような魅力であり…そして全編通してオリジナルの良さは決して失われていないという素晴らしい完成度を感じた次第です。
ルドラの秘宝の場合は全体的に大変な曲が多く、演奏者もそれはもうやりきった感が満点だったのではないでしょうか。
セットリスト「ブレスオブファイア竜の戦士」
こちらはストーリー仕立てになっていたようです。
未プレイだったので楽曲については事前に少し予習をして行きまして、なるほどこんな風に編曲されているのかと一曲一曲うんうんうなずきながら聴くような感じでした。全体の印象としてはこういう演奏会向きの楽曲だよなあってのがまず感じたことです。
それと曲のつなぎが上手なせいか短い曲でもすごく壮大な印象を受けた部分も多かったのと、曲の雰囲気から街の様子などが想像できたり楽しかったです。
ルドラの秘宝に比べると曲数は倍くらいですが演奏時間は同じくらいだと言うことでした。
ブレスオブファイアの演奏が終わりましたが、ストーリー仕立てで盛り上がる部分と聴かせる部分の緩急にハマりまして、脳汁補充するスキも無いまま最後まで。しかし終わったあとは心地よく感じられました。 #musicengine
— 通常の名無しさんの3倍@千葉内房%曹長 (@nanashi_sanbai) April 1, 2017
とにかく曲の緩急に飲まれたまま戻って来れない状態という感じ。
ちなみにアンコールは表題曲である「竜の戦士」でした。ここはプレイしたことのある人にとっては感慨深い瞬間だったのではないでしょうか。会場入り口付近に案内板があったらしいのですが撮影するのを忘れました…
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楽器演奏について一つ印象を言わせて貰うと、今回の演奏会で思ったのはパーカッションが両曲ともにすごく印象的だったと言うことです。技術的に上手かったってのはもちろんなんでしょうけど曲全体の中でごく自然に鳴っててすごく聴きやすく曲に効果的にメリハリを与えていて…でも頭の中に何か残る、そんな感じです。担当は二人でしたが、たくさんあったパーカッション系楽器の分担を密に決めているらしくポジション変更の息もピッタリにみえました。
それから、楽器の種類ごとにソロパートというか目立つ瞬間をちゃんと用意してあるなあと思いました。楽器個々の素晴らしいところを堪能できるという意味で良かったです(演奏スタイルとしてはわかっている人たちにとっては当たり前のことなのかもしれませんが…)トランペットカッコイイ!とかフルートの旋律がきれい!とかコントラバスの指で弾いているのがすごい!とか。ホント素人感想で申し訳ないのですが。
あと、第一回でもそうだったんですが1stバイオリンの河合さんの隣に居る赤い髪の人!(たぶん斎藤さんかなあ)もうとにかく楽しそうにニコニコしながらノリノリで演奏しているのがこっちまで楽しくなってしまうのでほんとすきです。(特にバトル系の曲)第一回に引き続きアンケートの感想にも書いてしまいました。演奏している最中の姿は人それぞれだと思いますが、赤い髪のバイオリニストにとってはあれが本人なりの演奏への入り方なのかなあって思いました。
■おまけ
第二回演奏会直前に公開されたMUSICエンジンの代表である河合さんがゲストとして登場する動画があります。
動画主や放送係の人もメインの所属は違うのかもしれませんがMUSICエンジンでの奏者です。ここでMUSICエンジン第二回演奏会についてのお話などが聴けます。興味がありましたらどうぞ。
■最後に
来場者の男女比構成が7:3~6:4くらいの印象でした。若い人も多く良いゲームはいつまでたっても愛されるし受け継がれていくんだなあと改めて思った次第です。インターネットが普及し古い作品も今の世代に認知されやすい環境になったというのもあるかもしれません。あと今回の清瀬けやきホールって演奏が聴きやすい(見やすい)座席だったなあと思いました。
そして自分はライブとかよりもこういった演奏会の方が性に合っているのかもしれないなと感じました。
それと演奏会が終わると改めてオリジナルの楽曲を聴きたくなる…これも楽しみの一つだと思っています。(ルドラの秘宝を聴きながら)
それでは次回公演でお会いしましょう!