ちょっと怖い話 ~黒魔術 | 京女JAZZシンガー藤田佐奈恵の日々

ちょっと怖い話 ~黒魔術

6年以上の前の話です


友人に連れられて青山のバーに行った時のことです。


鍾乳洞のような店内、ろうそくの灯りだけの薄暗い店内、とてもおしゃれなお店でしたが、なんとなく薄気味悪くもあるお店でした。


常勤のタロット占い師が友人を占うことになり、離れせた席に二人は移動していきました。残された、私ともう一人の友人は、占ってもらっている友人をなんとなく見るともなく見ていました。


しばらくして、ぼんやり見ていたら、なんと!彼の顔がぐにゃりと歪むのを見てしまいました。水に写った顔が歪むような、あるいは写真系のソフトを使って顔を歪ませたような、そんな現象でした。


ひっ叫び


と思わず声を出しそうになって、隣にいる友達の顔をみると、彼女も同じものを見たらしく、目が点になっていました。


「Yちゃん・・・今の、見た?」


「うん・・・ふ~ちゃんも見たの?」


「うん・・・見た。ぐにゃって・・・・・なんか・・・・」



そう言っているとまた彼の顔が歪みました


「きゃっ」


今度は声を出してしまいました。


だって、占い師の顔や、他のお客さんの顔が歪むことはないのです。彼の顔だけが歪んで見えるのです。


恐ろしくなって


「占い、やめさせたほうが良くない?なんか怖いよ」

「うん。。。あたしも怖い。帰りたい」

でも占いの邪魔をするのもひどく怖いことに思えて、じっと耐えていました。

そうこうしてるうちに、占いを終えて友人は席に戻ってきました。私たちはちょっと疲れてしまったので、帰りたいと伝え、みんなでお店をでることにしました。

帰り際、占い師は私たちにも名刺をくれました。

お店をでてタクシーに乗るまで私たちは気が気ではありませんでした。



帰り道、占いはどうだったのか聞いてみました。


「実は、最近出会った子が、ずっと昔好きだった人に似ていて、それが気になってて、聞いてみたんだ。そしたら、その子はその人の生まれ変わりだと言うんだよ。ということは彼女は死んでしまったんだろうか?故郷に言って調べてこようかと思うんだ。しかもその子は前世でも一緒になれなった運命の人だと言うんだよ。本当だろうか・・・・」


彼の顔は何かにとりつかれたような、あるいはとても思いつめた顔をしていました。


怖くなって、私はさっきの現象のことを話しました。


「あの占い師の言うことは信じない方がいいと思う」


という私たちに、彼は半信半疑ながらも、信じてくれた様子でした。




二人と別れて、部屋についてからも、薄気味悪さが消えず、なんだか怖った。

お香を炊いてみたりして、心を落ち着けようとしても、ダメだった。


ふと気づくと、当時飼っていた愛猫メゴ(当時15歳)がじっと鏡の前に座っているのです。


「どうしたの?」


という私に、物言いたげにちらっと私を見て、また鏡に視線を戻すのです。


なんだろう、と思って、メゴの視線の先を見ると、なんとさっきの占い師の名刺が鏡に貼ってあったのです


いつもの癖でもらったカードを無意識で鏡の前に吊るしてしまったようでした。あの占い師の名刺が不気味に見えました。

どうもメゴはその名刺が気になっていた様子でした。


怖くなって私はあわててその名刺を外し、流しで燃やしました。




後日、タロット占いに詳しい友人にこの話をすると


「それは黒魔術だね。タロット占い師には白魔術系と黒魔術系とがいて、その人は黒魔術だったんだね。占いの内容は信じてはいけないよ」


と教えてくれました。






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