今日も、映画「野獣狩り」について話したいと思う。


この作品は犯人像も、命懸けで向って来るというリアリティがあった。


これはもう芝居じゃない、本気になってやっているようだったよ。


そんな感じで私に向ってくるから、お互いが上手く噛み合って素晴らしいシーンが撮れたのを覚えている。


やはり主役が光って見えているのも、受ける相手の脇役が主役を上回るような激しい動き、迫力を見せていたからだね。


それに助けられて、映像にも緊迫感が出てくる。


当時の俳優さん達の凄さ。諸先輩、脇役の人達の凄さ。これを体感した映像作品だった。


また、スタッフ、俳優もそれくらいやらないと認めてもらえない、生き残れない、というような時代だったと思う。


当時は、CGもなく、体当たりが当たり前の時代。


緊張感、緊迫感を求めた時代背景があの作品を後押しした。


時代がいい映像を作らせたんだよ。


合掌、
藤岡弘、


「野獣狩り」(3) 記事はこちら


藤岡弘、オフィシャルサイト