上野の国立西洋美術館を見に行きました。私としては、「伊藤若冲展」が非常に気になるところですが、あまりにも混んでいるらしいので避けました。

今年の始めに、上野近辺の美術館を巡るパスポートというのが出まして、スタンプラリーをしようという企画になっています。それを買ってあったので、活用することにしました。

「天使ミカエルと竜」というタイトルの絵があるのですが(国立西洋美術館のサイトで見られます)、夫と、これは聖ミカエルではなく、セイント・ジョージじゃないかなと話しながら、見て歩きました。天使ミカエルは、四大天使の一人です。セイント・ジョージは、竜(ドラゴン)を退治した騎士で、聖人(セイント)です。聖人というのは、死後に教会から聖人として認められる特別な称号です。

国立西洋美術館のサイトを見てみると、この絵は、聖ゲオルギウス(セイント・ジョージ)とする見方もあるが、翼がついてるのので、天使だという判断をしたということです。ですが、騎士の姿をしているし、何より、持っている盾が、まさにセイント・ジョージのマークなのです。セイント・ジョージのマークは白地に赤い十字で、イングランドの国旗になっていることで知られています。サッカーの試合のときに、イングランドのチームが出場していると見られますよね。イギリスのユニオンジャックは、イングランドとスコットランドと北アイルランドの3つの国旗を組み合わせたものだということはご存知ですよね。ユニオンジャックの赤の十字の部分がイングランドの国旗です。もしかすると、セイント・ジョージと大天使ミカエルを同一視するような傾向もあるのかもしれませんね。

それにしても、セイントと打つと、漢字では、聖闘士と出てきてしまうのは面白いですよね。マンガ「聖闘士星矢」の人気のすごさを物語っています。当時生まれた子は、セイヤという名前も急増しました。かく言う私も、息子にセイヤと名付けそうになりました。

さて国立西洋美術館の話に戻ります。他にモネの睡蓮やセザンヌ、ルノアール、ピカソ、ミロなど有名画家の作品がいっぱいあります。私の大好きなロセッティを、夫が見つけてくれました。ロセッティは英国の画家です。その絵は以前から知っていたのですが、ここに本物があったのかと感激しました。

こんなふうに、常設展も充実しています。上野公園のお散歩がてら訪れても楽しいですね。

工藤沙美