★ネタバレあり★~「ニュースの天才」 | 思い入れ★ホームシアター★日記

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わ~い。ついに我が家にホームシアターが・・
6.1ch 80インチスクリーン。
その驚きの臨場感!!近所の皆さんごめんなさい。m(_ _)m

ニュースの天才
国会議員までが捏造メールをマジで信じてしまう
今の時代、ちょっとやそっとの記事のでっちあげや
やらせには、驚かなくなってしまった。
この映画もそう。
”記事はおもしろければいい”
そうそう。多少、脚色が加わったとしても、国政を
左右する記事ではないのだし、あの位、どこの新聞社でも
多かれ少なかれやっているはずだから、いいじゃない。
・・な~んて、この映画を見て不謹慎にも思ってしまった。
私自身も最近、報道の『真実』に対する感覚がマヒしてしまったの
カモ。
危険だよね。これって。
【内容】
アメリカに実際にあった事件。
ある日、権威ある”THE NEW REPUBLIC”誌の若手記者、
スティーブン・グラスの記事に捏造疑惑が持ち上がる。
しかし、グラスは、一切認めず、必死の弁明を続ける。


90分余りの比較的短い映画で、特にドラマチックな物語が
あるわけでもない。
はじめから最後まで、グラスの書いた記事をめぐって、記事の
捏造を疑ったネットマガジンの記者、上司である編集長、同僚など
とのやりとりが、ドキュメンタリータッチで描かれていく。

でも、これが結構、テンポもいいし、おもしろい。

適当に”ながら”で見ていた私も最後の方は、真剣。
結局、最後まで見終わった後、適当に見ていて不明だった点を
解明するべく、最初に戻ったらまたまた最後まで見てしまった。(笑)

それにしても、ちょっと調べたら明らかに捏造であるとわかるような
記事をさんざん書きまくっていたグラス。
彼のジャーナリストとしての倫理観の欠如ももちろん問題であるが、
内部のチェック体制の甘さというものが非常に目についた。

明らかに捏造であると判ってもまだ、彼の事を信じようとし、
嫌われ者の編集長の仕組んだ事だと思ってしまう同僚達。
ジャーナリストとして、シビアな”目”を持っているはずの彼らも

”仲間” ”好青年” ”才能”

こういったキーワードにはその”目”も鈍ってしまっていたのだろうか。

最も、ラストで同僚達が、もう一度、”ジャーナリスト”に戻り、客観的な
態度を取る事ができた点には救われたが。

全編の中で、最も印象に残ったのは、冒頭から要所要所で流れて
いたグラスの母校での講演のシーン。

虚しいよね~。

グラスだって、はじめは、正義感に燃えてペンを手に取り
ジャーナリストを志したはず。
そんな彼があそこまで追い込まれたのは、過剰な期待への
あせりからか・・。
そう考えると、読者にも捏造を生んだ責任があるってことかな。