ねえねえ、ママはね
実は、今でも
あなたを恨んでるのよ
保育園の時、ミカンの剝き方が
いつもと違ったというだけで
怒ったこと覚えてる?
「いますぐ、これとまったく
同じ大きさのみかんを
買いにいって!」って大泣きして
「もうスーパーは
閉まってるから無理なのよ」と
何度言っても
「買いにいって! なんでママは
買いにいってくれないの!」の一点張り
それにそうそう、
ちょっとでも怪我をしたら
いつもあなたは
大騒ぎだったわよね
そして、痛いのはやっぱりママのせい
「なんでママは治してくれないの!
いますぐ治る薬を買いに行って」と
1時間近く、ママを責め続けていたわ
あの頃、あなたが起きているときは
いつ癇癪が起きるか
わからなかったから
ママは、毎朝あなたを起こす
2時間前に起きて
会社に行く準備と
夜ご飯と朝ご飯の
準備をしていたの
たまたま、寝坊して
時間がなかったある朝
夜ご飯の残りものを
ママは、毎朝あなたを起こす
2時間前に起きて
会社に行く準備と
夜ご飯と朝ご飯の
準備をしていたの
たまたま、寝坊して
時間がなかったある朝
夜ご飯の残りものを
朝食に出したら
「なんで残りものなの!」と
またまた大激怒だったわよね
もう、ママはあなたの
癇癪がいつ起きるかと
毎日ビクビク暮らしていたわ
だからあなたの機嫌を
損ねないように
いつも気を遣ってた
あなたの好きなにゅう麺を出したら
「今日はうどんが食べたかったのに
なんでにゅう麺なの!
今すぐうどんを作って!」と大激怒
フランスパンをいくつも
切ったものを大皿にのせて
二人で食べていた時は
突然「なんでママ
「なんで残りものなの!」と
またまた大激怒だったわよね
もう、ママはあなたの
癇癪がいつ起きるかと
毎日ビクビク暮らしていたわ
だからあなたの機嫌を
損ねないように
いつも気を遣ってた
あなたの好きなにゅう麺を出したら
「今日はうどんが食べたかったのに
なんでにゅう麺なの!
今すぐうどんを作って!」と大激怒
フランスパンをいくつも
切ったものを大皿にのせて
二人で食べていた時は
突然「なんでママ
それ食べちゃったの!
Uくんがたべようと
癇癪を起こすと
いくらあやしても
機嫌をとっても無理
そんな癇癪が一日に
何度も繰り返され
それが毎日のように続いて
もうママは本当に
気が狂いそうだった
あのときは、まだ
Uくんがたべようと
思ってたのに!」とキレる
「ほかにもまだいっぱい
「ほかにもまだいっぱい
あるでしょ?」
と言っても
「今すぐママのお腹を切って
たべたフランスパンを返して!」
と言う…
「今すぐママのお腹を切って
たべたフランスパンを返して!」
と言う…
お風呂場のシャンプーと
リンスの位置が違っていても
怒っていたものね
癇癪を起こすと
いくらあやしても
機嫌をとっても無理
そんな癇癪が一日に
何度も繰り返され
それが毎日のように続いて
もうママは本当に
気が狂いそうだった
あのときは、まだ
マインドブロックバスターを
しらなかったし
あなたを黙らせるためには
あなたよりもっと大きな声で
怒鳴りつけるしかなかった
そんな時、あなたは
ものすごく怯えて
小さな両手で耳を
塞いでいたわね
こんなことをするのは
良くないことだ
わたしは、なんて
ひどい母親なんだろう
そう思っていたけれど
ああでもしないとママは
あなたの命を
あなたよりもっと大きな声で
怒鳴りつけるしかなかった
そんな時、あなたは
ものすごく怯えて
小さな両手で耳を
塞いでいたわね
こんなことをするのは
良くないことだ
わたしは、なんて
ひどい母親なんだろう
そう思っていたけれど
ああでもしないとママは
あなたの命を
守れなかったと思う
さっき、寝る前に
そんな昔の癇癪ぶりを話をしたら
「それは、確かにひどいね・・・」
さっき、寝る前に
そんな昔の癇癪ぶりを話をしたら
「それは、確かにひどいね・・・」
って、あなたは苦笑い
「ねえねえ、保育園の
「ねえねえ、保育園の
お迎えの時にも
自転車の停める場所が
自転車の停める場所が
違うっていうだけで
やり直せ!って怒ってたの
やり直せ!って怒ってたの
覚えてる?
なにがそんなに
なにがそんなに
嫌だったの?」
「ああ、あれはね
オレ、あの頃、電車が
好きだったでしょ?
自転車を停める場所に
白い線が引いてあって
それを1番線2番線
3番線4番線って、
オレの中では
電車のホームだったわけ
行きは1番線で
帰りは4番線って
決めてたんだよ」
そうだったんだ…
そうだったのか…
ママ、そんなこと
想像もしなかったよ(涙)
ただただ、なにかと
因縁をつけて癇癪を
起こしていただけかと思っていた
あなたにとっては
きっとひとつずつなにか
大切な理由があったんだね
ママ、ずいぶんと今まで
あなたを恨んできたけれど
今日の理由を聞いて
ちょっと厚い氷が
「ああ、あれはね
オレ、あの頃、電車が
好きだったでしょ?
自転車を停める場所に
白い線が引いてあって
それを1番線2番線
3番線4番線って、
オレの中では
電車のホームだったわけ
行きは1番線で
帰りは4番線って
決めてたんだよ」
そうだったんだ…
そうだったのか…
ママ、そんなこと
想像もしなかったよ(涙)
ただただ、なにかと
因縁をつけて癇癪を
起こしていただけかと思っていた
あなたにとっては
きっとひとつずつなにか
大切な理由があったんだね
ママ、ずいぶんと今まで
あなたを恨んできたけれど
今日の理由を聞いて
ちょっと厚い氷が