「男よ、健全な野心を抱け」 | 大田区鵜の木さろん楓★料理家 印南真帆のブログ「食べることは生きること」

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さろん楓ふなだまほです。

いつもありがとうございます。



この1月は毎朝、新聞を読むのが楽しみでした。
日経新聞の「私の履歴書」が作家の渡辺淳一先生だったから。



従来の「履歴書」じゃなかったですね。
もう「小説」の域でした。



「今日はどうよ?」
「20日も過ぎたのに、
ま~だ、学生時代の恋の話で
ちゃんと連載を終えられるの???」と
日々、夫と盛り上がっていたのでした。


展開にヤキモキさせられながら。



連載が終わってみると…。



渡辺淳一さんは、
自分の人生を振り返るという形をとりながら、
「男よ、本能を取り戻せ」と吠えているように感じる。



金、地位、名声、女…。
それを欲しいと思うのは健全な野心だ。



それを伝えるために
敢えて自分史の中からそういう恥部分だけ抽出して
語ってこられたように思う。



だから履歴書なんかじゃなく
もう小説だったわけです。



この姿勢、手放しでかっこいい。



今、巷では男性の「草食系」化が語られますが、
私はそれちょっと違うのでは…と思っています。



彼らが女性に興味がないわけじゃない。
人と関わる怖さが邪魔しているだけです。



なぜか?は、
ここ20年ぐらいの社会の歩みを振り返れば
容易に納得できることですが
ここでは割愛しますね。
(AC勉強会でいろいろな年代の方と共に
この話をすると、かなり腑に落ちるんです)



でも、怖いなんてそもそも感じてない。
たとえ感じていたとしても言えるわけがない。
プライドはますます高くなっていく。
だから「興味ないっすね」と言うだけ。



それを言葉通り、まともに受け取って、
面白がって喧伝していくメディアのほうの感覚が
どうかしてる…と思うのです。



そもそも誰だって
恋してるときってどう見たって滑稽ですよねー。
ピエロです。



狂気の沙汰に及ぶこともだってある。
(渡辺さんも彼女の部屋に行って不審に思って
鍵穴から覗いたら男の姿が見えて…という尋常じゃない
エピソードがありました)



恋愛するって、体裁もかなぐり捨ててやる、
ある意味かっこ悪いこと。



最近、現代合コン&婚活パーティ事情を垣間見る機会がありまして
そこで感じたのは・・・

「かっこ悪いこと」をしようとする男性があまりにいないこと。



わいわい皆で楽しくやるに終始しちゃう。
楽しく充実してイキイキしている自分ばかり見せる。



それは、すなわち、
人からどう見えるかをものすごく気にしているということ。



女側からすると、体裁かなぐり捨てて
一生懸命に声かけてくる姿に
「しょうがないか…」と思ったりするものなんですけれど。
(そうじゃないですか???)



今、インポテンツに関する新聞小説を連載している渡辺先生だからこそ、
「男よ、かっこ悪くていい。本能を取り戻せ」
と叫んでいるように思えてならない。



のに、なんで女のあたくしがこんなに
熱く語ってんのかしらね~。



★★★




うちの小3の息子に、ピアノを習わせています。



当然ながら練習嫌いです。



「ピアノが欲しいとは言ったけど、
習いたいと言ったわけじゃなかった。」



「やめたいなぁ」



「ボク、ピアノ好きじゃないんだよ。」



「たまに弾くのは好きだけど、
習ってまで弾きたくはないんだよ」



つい最近まで、あの手この手で
やんわりと、やらなくていい方向にもっていこうとしていましたが…。



が、彼のお母さんは「あら、そうなの?そうだったの」
とだけしか言ってくれないのですね・笑



先週から急に変わりました。


「1ヶ月、毎日ピアノの練習をして
毎週、先生のところでちゃんと合格したら
ぼくの欲しいおもちゃを買ってくれるってのはどう?」
と交渉をもちかけてきたのです。



ふなだ家親同盟としては、
決して「イエス」とは言ってないのですが、
(だって、たっかいんだもん、Nゲージ^^)



「ほら、ピアノやっちゃったら?」

と声をかけたときの反応が今までと全然違う。
さっと動くのです。



要は、友達が持っているものが欲しくなったんですね。

そんな息子を見送ってから一息つきながら
連載を読んだ1月30日の朝。



直木賞をとってから、
大作家といわれている先生たちが
銀座で好きな女性を横に呼んで堂々としている姿を見て
銀座のいい女をゲットしたいという俗な理由だけで
猛然と小説を書いたと自ら述懐する渡辺先生。



「文学のため」なんかじゃないって。



あ、息子のもこれだと思いました^^
「一緒じゃん」って。



人が持っているものをいいなと思う。
オレも欲しい、やりたいと思う。
欲しいもの、手に入れたいもののために
がむしゃらになる。



これぞ、憧れを原動力とした健全な野心。

だから、自分から動くんだね。



今まで嫌だったものを逆手にとって
自らの行動を変えるという選択をしはじめたことに、
けっこう母は驚いております。




★★★




ついでに、もうワン・エピソード、。
アホなわが息子、
“エイ”の顔真似を鏡の前で一生懸命練習してました(笑)



なぜそんなことをするのか?といえば、
単に目立ちたいから、人気をとりたいからですよね。


対男の子だと、それは互いの力量の測り合い、牽制し合い。
対女の子には、彼女らの笑顔を見るために
おそらく勉強でもスポーツでもデキル男に叶わないから
笑いをとるしか道はないと気付いたのではないでしょうか^^



ちなみに、その“エイ”はかなり笑えます。



“エイ”で笑いをとったから
女の子にモテるわけではないと思うのですが^^
(哀しいけどね~)

モテたいという野心こそ生命力。



頑張れ!日本男児。




さろん楓ふなだまほ の 21世紀のやまとなでしこ プロジェクト