古いことわざに「李下(りか)に冠(かんむり)を正(ただ)さず」という言葉がある。すももの木の下で手を上げると、果実を盗むかと疑われるので、冠が曲がっていても、手を上げて正すべきでない、という意味で、なにごとにも、あらぬ疑いをかけられるような行為はしてはならない、という戒めだ。


ところが三洋電機のCEO・会長になった、元ニュースキャスターの野中ともよは「週刊文春」によると、夫の関係するコンサルタントに、高額の報酬を支払うという。

これで三洋電機の社内は騒然となっている。2チャンネルでも、野中ともよへの社員たちの非難、批判が続出しているが、はたしてこの会社は大丈夫なのだろうか?


創業者一族の副社長を社長に据えるために、一時的に彼女を傀儡(かいらい)にしたといわれるが、それにしても前3月期に1715億の赤字を出し、来年も1400億の赤字になるといわれている中で、それこそ「いかがなものだろうか?」


万一倒産となれば、戦後最大規模となるが、かわいそうなのは社員たちだ。

井植一族には、悪評が多い。かって社長の座にあった井植某は、女性社員にいたずらして訴えられる寸前で、「女性自身」編集長だった私のところに泣きこんできたことがある。

記事にされるのを恐れたからだが、大会社の社長が女性社員に土下座まがいに詫びる姿は、みじめというより滑稽だった。


しかし今回は、それどころではない。倒産となれば全社員の前で土下座しても間に合うまい。もっとも野中ともよCEOは、その前にやめてしまうだろうが。