【国会報告】参議院予算委員会での質疑&討論 | 桜内文城オフィシャルブログ「みんなきさいや」Powered by Ameba

【国会報告】参議院予算委員会での質疑&討論

一昨日(11月26日)、参議院予算委員会において、補正予算3案に関する締括り総括質疑と討論が行われ、僕も登壇しました。


質疑では、①尖閣諸島沖での中国人船長釈放の判断を誰が行ったのか、②衝突ビデオの公開を制限した政府の判断の是非等について、主に仙谷官房長官に対して質問しました。


その中で、非常に重要な答弁がありました。僕が「国家主権を守るか否かという重要な政治的判断、外交上の判断について、菅内閣の閣僚の誰一人として判断をしていないのか」と詰め寄ったところ、仙谷官房長官から「菅内閣の閣僚の誰もそのような判断はしていない」との答弁がありました。国民の生命、財産、自由を預かっているはずの内閣の要である官房長官。その官房長官が自ら、まさに政治主導で判断しなければならない重要な外交案件について、閣僚の誰一人として判断しなかったと明言したのです。


この答弁を受けて僕は「従来、国会での慣例では、検察当局は政治的判断を行わないという原則に鑑み、検察庁に関する案件については法務大臣が答弁することとされてきた。しかし、今回、検察当局が国家主権に関わる重要な政治的かつ外交的な判断を行うということが明らかになったので、検事総長を当委員会へ招致し、証人喚問ないし政府参考人として質疑を行うことを求める」と述べ、委員長により「後刻、理事会にて協議する」こととなりました。


その後、補正予算3案に関する採決の前に、各会派より賛成または反対の討論が行われました。僕は、みんなの党を代表して、以下のような反対の討論を行いました。


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私は、みんなの党を代表して、平成22年度補正予算案(第1号、特第1号及び機第1号)に対する反対討論を行います。


反対の最大の理由は、本補正予算3案が「円高・デフレ対応のため」そして「緊急」と銘打っておきながら、規模及び執行のタイミング、その両面において、まったく内実を伴わない看板倒れに終わっていることにあります。本日、補正予算が成立するとしても、これによって「円高・デフレ」からの脱却が本当に実現するとは、この補正予算案を提出した政府・与党の皆さんを含め、国民の誰一人として考えないでしょう。


実体経済の極度の悪化、そしてそれに伴う国民生活の困窮に目をつぶり、政権維持のためだけに詭弁を弄する菅内閣の閣僚。事業仕訳にみられるような単なるパフォーマンスに熱中する与党議員。本補正予算案に先立つ「新成長戦略」等の閣議決定において、「円高・デフレ対応」、「緊急総合経済対策」、「ステップ1、2、3」といった美辞麗句が数多く並んでいます。しかしその内容はどうなのか。これら経済成長の目標等を定める閣議決定の中でも最も重要な部分である新規市場規模、新規雇用数の目標値についても、その計算根拠、計算式自体に間違いが複数存在します。民主党政権は、稚拙な政治主導を振りかざすばかりで、残念ながら経済政策に必須の理論的根拠を欠いていると断言せざるを得ません。


本来、国民生活を守るための補正予算、そしてその補正予算を審議する場であるはずの当予算委員会が、尖閣問題、ビデオ流出問題、防衛省政務三役による言論統制通達等、民主党政権の外交・内政上の不手際を主に議論する場と化してしまったことを残念に思います。我々みんなの党は、そのような外交・内政双方における政治の混乱を招いた最大の責任者である仙谷由人官房長官に対する問責決議案を昨日、提出いたしました。国民は、民主党政権そのものに対する信頼を失いつつあります。そのような民主党政権の提出した本補正予算3案に、我々みんなの党は、断固として反対致します。


以上を申し上げ、反対の討論を終わります。

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その後、採決に入り、みんなの党をはじめとする野党の反対多数で補正予算3案は否決されました。その日の夜、参議院本会議に補正予算3案が上程され、これも野党の反対多数で否決された後、衆議院との両院協議会での協議を経て、与党・民主党が多数を占める衆議院の議決(賛成)が国会の議決となり、結果としては補正予算3案は可決成立した次第です。